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2010年02月12日

鈴木のりたけさん 「続・しごとば」制作日記その17

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刷りたての「続・しごとば」が我が家に届き
ようやく、続編を描きあげたのだな、という実感がこみ上げてきました。

一番始めに手を付けた豆腐屋さんの絵を見て
ずいぶん昔に描いた絵だな、と思いました。
絵に描き入れてある時計の文字盤に
小さく「102豆腐店」と書いてあるのを見て
なんだこの「102」って?と思いましたが
しばらくして「102=トウ、フ」ということに気が付き、
我ながらあきれ果てたと同時に
そんな小ネタも忘れるほどの時間の経過を痛感しました。
もっと時間が経ったときに
どのくらい自分を楽しませてくれるのか
そんな未来の楽しみもありそうです。

本が仕上がった=制作終了ではありますが
絵本としては、みなさんにお披露目するこれからが本番です。
一冊目の「しごとば」にも増して
見応え十分の内容に仕上がっています。
是非お手にとっていだだき
みなさんの家の本棚でずっと愛され続ける本になりますように
まだ固さの残るピカピカの本を手にして、改めてそう思いました。
よろしくお願いします!


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    『しごとば』               『続・しごとば


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2010年02月03日

鈴木のりたけさん 「続・しごとば」制作日記その16

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万が一、間違いがみつかれば
データを直し!→製版をやり直し!→スケジュールが遅れる!という大惨事。
とはいえ、間違ったまま本ができあがるのも大惨事です。
編集の沖本さんにしてみれば、
本当に最後の最後のスリリングな瀬戸際です。

印刷は気温や機械の調子で色が変わってしまうので
ギリギリまで調整作業を繰り返します。
この道28年の大橋さん、同じく20年の西山さん、
職人の目がインクとにらめっこを続け
朝一番スタートの立ち会い印刷が終わったのは夜8時。
吉原印刷さん、沖本さん、お疲れさまでした!

2010年01月27日

鈴木のりたけさん 「続・しごとば」制作日記その15

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既刊「しごとば」のときもそうでしたが
吉原印刷さんは本当に凄腕の印刷屋さんです。
まず初校が恐ろしく奇麗。
製作者の意図や絵のツボを理解した上で
非常に建設的な作業をしてらっしゃるなあという印象です。
原画の色が印刷のインクで忠実に再現されるように
細かい色の調整をしてくださるのが製版の佐藤さん。
校正を続けているうちに勢いで出てしまう「珍」赤字も
見事に意図を汲み上げて、すばらしい色を作ってくれます。
既刊「しごとば」のマグロや、「続・しごとば」で登場する豆腐など
食べ物系は佐藤さんのセンスのおかげで
とてもおいしそうに仕上がっています!

2010年01月20日

鈴木のりたけさん 「続・しごとば」制作日記その14

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切羽詰まると、犠牲になるのはやはり睡眠時間です。
とはいえ、ついにすべての絵を描きあげました!
(2009年の12月14日のことでした!)
描きあげた後は感慨に耽って酒をあおりたいと夢見ていましたが
早朝ゆえ、そんな気持ちにもならず
おしりをつつかれるように出かけました。
描きあげた絵をもって電車に乗ったり
人ごみを移動したりというのはとても心臓に悪いです。
途中の1枚を紛失&描き直しというのなら、まだ踏ん切りもつきますが
最後の1枚となると、悔やんでも悔やみきれません!

2010年01月06日

鈴木のりたけさん 「続・しごとば」制作日記その13

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モノクロラフで細部まで確認してもらった後でも
本番の絵になって、「あっ、ここは違う!」と
指摘を受けることは、よくあります。
色がついた絵を見ると、目に飛び込んでくる情報量が
また変わってくるんだと思います。
そんな時に、慌てる編集の沖本さんを、
天使のような笑顔で「大丈夫ですよ」となだめるのが
デザイナーの伊藤さんです。
ただでさえ、込み入った画面のレイアウトで大変なのに
デジタル修正という非常時の守護神としての役割も担う、
伊藤さんには、ほんとに頭が上がりません!

2009年12月25日

鈴木のりたけさん 「続・しごとば」制作日記その12

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仕上がった絵から順次印刷所へ送るのは
印刷のための色調整をしっかりしてもらうためと
本番の絵を入れてのレイアウトを早く進めるためです。
作業効率上必要なことですが
必死に貯金したお金を
まるごとローンの繰り上げ返済にまわしているようで
どうにも懐がさみしく感じられるものです。
チェックポイントに渡す予定だった絵が間に合わなかったりすると
「これだけで今日のところはご勘弁を」ということになり
ますます年貢にあえぐ雰囲気に染まります。

2009年12月09日

鈴木のりたけさん 「続・しごとば」制作日記その11

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原画描きの作業が立て込んでくると
わたしはほぼ家に缶詰です。
カバーの打ち合わせなどにも顔を出したいところですが
編集の沖本さんにお願いしています。
本が出来るまでには装丁や書店さんへの営業、
チラシ制作、広報、印刷打ち合わせ、などなど
やらなければならないことがたくさんあります。
「しごとば」という絵本に関しては
それに加えて取材協力先との最終確認という大変な作業も発生
します。
とはいえ、ここまでくればラストスパート。
絵本の完成も見えてくるので、俄然テンションもアップ。
沖本さんのテンションもアップしているようで
ダジャレのキャッチもお手の物(らしい)です。

+++++

はじめまして。担当編集の沖本です。
坂川さんは、ダジャレだけでなく装丁も天下一品。
書店に並んだ時に、本の特性がひと目で伝わる、
素敵なデザインをいつも考えて下さいます。
「しごとば」は、シリーズ展開していく本なので、
複数並んだ時の鮮やかさを意識した装丁を考えていただきました。
いかがでしょうか? 
既刊『しごとば』と並べててみると、ますます素敵。

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装丁があがってきたら、刊行もいよいよ間近。
編集作業にも、いっそう気合いが入ります!

2009年11月18日

鈴木のりたけさん 「続・しごとば」制作日記その10

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名前のダジャレというのは
例えば、本棚にある本の題名、看板の企業名、お菓子の商品名、などな
ど。
いいダジャレが思いつくと
筆の進みもよくなります。
モノの形も、例えば椅子の背もたれを奇抜なカタチにしたり
飾ってあるぬいぐるみのネコを
我が家の飼い猫の柄にしたり
そのつど楽しみながら描いていきます。
締め切りには毎回のように苦しめられるわけですが
締め切りが無かったら無かったで
永遠に描き込み続けて終わらなそうな気もするので
上手に付き合っていくことが必要だと思っています。

2009年11月04日

鈴木のりたけさん 「続・しごとば」制作日記その9

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多少テクニカルな話ですが
この色づくりの作業はとても大事だと思っています。
グラデーションの境がきれいに塗れなかったり、
描き続けるうちに、当初とイメージの違うものになってしまったり、
そんな類いのことを防ぐ役割もありますし、
なにより、その都度パレットで色作りをする必要がなくなるので
制作時間の短縮につながります。
3日前に塗ったところをちょっとだけ塗り足したいなんていう時には
渡りに船の大助かりです。
フィルムケースが少なくなったのは
もちろんデジタルカメラ隆盛の影響。
どうせ捨てるんだからいいだろうと横柄な態度は禁物。
たとえ3つだけなんていう不作の場合でも
ほんとに助かります(実際助かっている!)という態度で
ありがたく頂戴します。

2009年10月07日

鈴木のりたけさん 「続・しごとば」制作日記その8

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このモノクロラフの完成度を
どこまで高められるかが勝負どころ。
編集さんや取材先の方と何度かやりとりして
修正を重ねます。
専門的な内容においても間違いのないこと
その仕事の魅力が最大限に伝わること
そして何より面白いこと
そのあたりをみんなの共通目標として
いろんな意見、アイデアをいただきます。
今回の職業が医学系だったこともあり
入り込んだら奥の深いこと深いこと。
取材先の方も本気で参加してくれている証拠ですから
嬉しい限りです。

2009年09月30日

鈴木のりたけさん 「続・しごとば」制作日記その7

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モノクロラフの大きさはB5サイズ程度。
最初は小さく描いた方が、全体のバランスが崩れないので都合がいいです。
これを最後の本描きではA2サイズくらいに拡大して描きます。
A2サイズになっても密度が保たれるように
B5の時点で猛烈に描き込む必要があるわけです。
わたしは描き込むのが比較的好きなので
放っておくと、描き込みすぎて、
紙が真っ黒になってしまいます!

2009年09月02日

鈴木のりたけさん 「続・しごとば」制作日記その6

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「続・しごとば」がおもしろい本になるように
西へ東へ、しごとの現場を求めて、
出張取材も観光、いやいや、敢行します。

今回の取材先は「どうぞ、ご自由に見ていってください」とはいかない
特別な場所だったので、
ずっと担当の方にアテンドしていただきました。
通常のお仕事の時間をこちらに割いていただいているわけですから
それはもう大感謝です。
子供達に夢を与える本になるようにと
損得感情抜きの、心意気で取材受け入れを快諾してくださいました。

その上で、この延長取材!

寿司がなんだ!
牛タンがなんだ!!


2009年08月06日

鈴木のりたけさん 「続・しごとば」制作日記その5

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プロの仕事現場にお邪魔するということは
常にアウェーという状況です。
そんなに長居もできませんから
時間も1~2時間と限られます。
気分的には、敵地に赴き短期決戦をするのに非常に近いです。
取材先の方は、概してみなさん温かく迎え入れてくださいますが
それでもやはり緊張するんですね。

今回のようなことも
後から考えれば笑い話ですが
実際の出来事です。

数々の見当違い質問に
恥ずかしい思いをしながら
健忘症紙一重のすがすがしい笑顔で
それを笑い飛ばし
取材をぐいぐい押し進めます。

2009年07月22日

鈴木のりたけさん 「続・しごとば」制作日記その4

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ほんとに遠慮なくバシャバシャとシャッターを押します。
棚から引き出しまで、開けては撮り、開けては撮り。
事件現場の鑑識官のようだと言われたこともありました。

撮った写真を家でチェックしますが
そのときは、仕事道具だけではなく
取材時に見落とした、
そこにある一見仕事とは関係なさそうなものまで
しっかり目を凝らしてチェックします。

しごとばが、ただの「道具置き場」となるか、
「そこではたらく人間を写し出す生の現場」となるか。
分かれ目は、そんな部分の違いだったりすると思っています。

2009年07月07日

鈴木のりたけさん 「続・しごとば」制作日記その3

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しごとの現場にお邪魔すると
特に仕事中ともなれば、
それはそれは、緊迫した空気です。

そんな中で、意を決して質問をしまくるのは
心臓が縮む思いです。

とはいえ、続編になって、
その辺の慣れも多少出てきたのか
概して取材は楽しいですね。

今回の日記のような
みんなが吹き出してしまう
ミラクルな一幕も出てきますから。

2009年06月24日

鈴木のりたけさん 「続・しごとば」制作日記その2

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この時は、見事に始発電車出発でした。

取材を断られるということはあまりないのですが
取材先を探すのはなかなか大変です。

また、狙った職業ならどこでもオーケーというわけではなく
なるべく「しごとば」感のある取材先を選ばないと
絵にする時に苦労します。

最近はインターネットで工房紹介などをしている方が多いので
これにはとても助けられますね。

2009年06月11日

鈴木のりたけさん「続・しごとば」制作日記その1

ページを開くだけで、その職業の人の「しごとば」の雰囲気がわかってしまうという面白い絵本があります。
こちら↓

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しごとば
鈴木のりたけ作・絵 ブロンズ新社

この絵本の魅力は何と言ってもその細かい描写。
部屋の様子や道具、例えば壁に貼り付けられたメモに至るまで本当にリアルに再現されているのです。特に新幹線の運転手の1日の様子の描かれ方は本当に細かくて・・・。
(それもそのはず、作者の鈴木のりたけさんは新幹線の運転手のご経験があるのだそうです!)

鈴木のりたけさんが絵本ナビオフィスに遊びにいらして下さった時、
その取材時のエピソードのあまりの面白さに我々スタッフも思わず身を乗り出して聞いてしまい、
どんどん時間が過ぎていってしまった事を思い出します。

その鈴木のりたけさんが『しごとば』の続編の制作に取り掛かられたそうなのです。
そこで絵本ナビの読者の為になんと・・・
鈴木のりたけさん直筆の「制作日記」を連載してくださることになりました!!

取材の様子や制作で悩まれている様子がリアルタイムで覗くことができる・・・
なんて贅沢な企画でしょう。
皆さん制作日記を楽しみながら、『しごとば』続編が生まれる瞬間までを
是非一緒に応援しましょうね。

それでは早速、記念すべき第1回目のスタートです。

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こんにちは、『しごとば』の鈴木のりたけです。

『しごとば』の続編に向けて、制作作業がスタートしました!

この度はその制作日記を、少しづつ掲載させていただくことになりました。

年末までの長いおつき合いになりますが
よろしくお願いします!

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おもしろそう!と思う職業はたくさんあるのですが
1枚の絵にしたときにグッとくる、という観点で考えると
なかなか判断が難しいものです。

一冊の本にまとまったときのバランスなども考慮しなければなりません。

最終的な本の印象を決めると言っても過言ではない、この職業選び。
慎重になります。

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