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2012年01月12日

大賞は絵本100冊プレゼント!「幸せの絵本」シリーズ みんなの声大募集!


絵本ナビから生まれた、「読むと幸せな気持ちになれる」絵本ガイドブック『幸せの絵本』シリーズ最新刊『幸せの絵本 家族の絆編』の発売を記念して、シリーズ全3作品のみんなの声を大募集します。
大賞の賞品は、『幸せの絵本』で紹介している珠玉の絵本からなんと100冊をプレゼントというスゴい企画です。
この機会にぜひ『幸せの絵本』を楽しんでいただき、感想をお寄せください。みなさんのご応募をお待ちしています!

2012年01月10日

主婦の友社 創業95周年記念 「頭のいい子を育てるおはなし366」 みんなの声大募集!

大賞の方にはなんと素敵な表紙絵を額に入れてプレゼントします!
本のタイトル部分にはイラストレーター コンノユキミさんからのメッセージが。
世界に一つだけの作品です!!

奮ってご参加ください!

2011年11月24日

今年もやります!えほんの杜 新刊レビューまつり。

今年はなんと、新井洋行さんの「いろいろばあ」、tupera tupera(ツペラツペラ)さんの「へびのみこんだ なにのみこんだ?」の二本立て!!
受賞賞品も、原画やグッズ・特製バッグと、作品の息吹に触れることができそうな品をそろえることができました!
投稿いただいたみんなの声を、作家さん交えて選定いたします。
全ページ試し読みも用意していますので、みなさん奮ってご投稿ください。

2011年11月17日

レオ・レオニ作品 みんなの声大募集!

アムステルダムで生まれ、アメリカに渡り活躍した芸術家の一人、巨匠レオ・レオニ。彼の絵本を読んだことがなかったとしても、国語の教科書に載っていた「スイミー」などでお馴染みの方も多いのではないでしょうか。

そんなレオ・レオニ作品の新刊が、2冊発売されました!これまで未発表だったイラストを加えたあかちゃん絵本になっています。この新刊発売を記念して、絵本ナビ×好学社では、レオ・レオニ作品のみんなの声を大募集いたします!

みんなが知っている名作から、最新の新刊まで、いろんな作品を対象にしていますので、奮ってご応募ください!賞品も、レオ・レオニ作品の翻訳をされている谷川俊太郎さんの直筆サイン本やビッグブックなど、素敵な賞品が揃っていますよ!

2011年11月10日

コクヨのえほん 作品コンテスト開催!


「かおノート」や「おしゃれノート」、「ワークブック」など、親子や友達とすごす時間をもっと楽しく、もっと豊かにしてくれる工夫がいっぱいのコクヨのえほんシリーズ。今回はそんなコクヨの絵本を使ったあなたの作品の写真を大募集します。コクヨの絵本を使って遊んだ力作をぜひご応募くださいね。

2011年10月06日

『でんせつの きょだいあんまんを はこべ』魂のレビュー大募集!

サトシン×よしながこうたく初のタッグ作品 『でんせつの きょだいあんまんを はこべ』魂のレビュー大募集!

うんこ!』のサトシンさんと、『わんぱく小学校』シリーズのよしながこうたくさんが初のタッグを組んだ最新刊『でんせつの きょだいあんまんを はこべ』アリの世界に起こった世紀の大事件。結成された一大プロジェクト。

リーダー「アリヤマ・アリロウ」と、ちえもの「アリレオ・アリレイ」は、どうやってこの局面を乗り切るのか?!果たしてプロジェクトは完遂されるのか?!

どきどきわくわく!アリたちの物語が今ここに始まります。

『でんせつの きょだいあんまんを はこべ』発売を記念して、魂のレビューを大募集!世界にひとつしかない、よしながこうたくさん手作りのアリロウ人形が当たる!

2011年09月01日

ノンタンデビュー35周年企画 みんなの声大募集!

ノンタンが1976年にデビューしてから今年で35年。
長い間みんなに親しまれ、なお今も愛されているノンタンの35周年を記念して、
絵本ナビではノンタンシリーズ全37作品のみんなの声を大募集いたします!

子どものころに読んで励まされた一冊、一緒になっていたずらを大笑いした一冊、
大人になってから子どもに読んであげた一冊など、
思い出の作品の感想や、作品への想い、お子さまの反応など、
たくさんのみんなの声をお待ちしております!

いただいたみんなの声の中から、ステキなノンタングッズが当たる各賞を決定いたします。
みなさまのノンタンへの想いを、ぜひご投稿ください!

2011年08月03日

(絵本エイド)岩手県宮古市おどっつぁんS前川代表より、絵本送付のお礼コメントをいただきました!

絵本ナビでは、絵本を通じた被災地支援プログラム「絵本エイド ーこころにひかりをー」の第5弾として、「絵本を求めている被災地団体に絵本を送ろう」を実施しました。(2011.4.30に締め切りました)
このプロジェクトの中でご紹介させていただいた、岩手県宮古市の団体「おどっつぁんS」の前川代表より、絵本ナビユーザーの皆さん宛にメッセージと写真をいただきましたので掲載します。

>>> 絵本エイド第5弾「絵本を求めている被災地団体に絵本を送ろう」の詳細はこちら
(受付は4月30日に終了しています)。

>>> 絵本エイド ーこころにひかりをー

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絵本提供への御礼

 こんにちは。しばらくご無沙汰しておりました。絵本読み聞かせグループ「おどっつぁ ん S(ず)」の代表である前川克寿(まえかわかつとし)です。

 4月に絵本ナビで全国の皆 さんに支援をお願いしてから、早いもので3ヶ月が過ぎました。この間、皆さんから当地 域の子どもたちへ、本当に多くの絵本と善意をお寄せいただきありがとうございました。
4月から現在まで、当会宛に気付で届いた絵本は 5000 冊を越える冊数に達しました。 本当に感謝に堪えません。同時に、これほど多くのご支援をいただきながら、これまで正式な形での御礼をしていなかったことを、心からお詫び申し上げます。絵本配布などの日々 の活動に追われるあまり、絵本を送っていただいた皆さんへの義理を欠いてしまったのではないかと反省し、遅ればせながらこの文章を書いている次第です。

 さて、当方の近況ですが、図書館の一角にうず高く積まれていた絵本の山はだいぶ低く なりました。いただいた絵本のほとんどを、当会メンバーと有志の方により、岩手県沿岸 地域の子どもたちに届けることができ、プロジェクトの完遂まであと一歩という状況です。
思えば震災直後、子どもたちのためという使命感から行動を始めたものの、それがどの ような実を結ぶか、おっかなびっくりのスタートでした。しかし、全国の皆さんから次々 に届く絵本を目にして、同封されたメッセージを読むたびに、「被災地の私たちは孤独ではないのだ」という確信を深めることができました。この連帯があったからこそ、私たちは これまで活動してこられたのだと思います。訪問した避難所や児童施設で出会った子どもたちの笑顔、保護者や先生方の感謝の言葉、絵本により和らぐ雰囲気、どれも皆さんの後押しがあったからこそ実現したものです。彼らの顔や言葉を直接届けられないのが残念ですが、私から皆さんに最大級の感謝を表したいと思います。

 今後のおどっつぁんS の活動ですが、絵本配布は8月をめどに終了させる予定です。当会では今回の取り組みを震災後の緊急支援と認識しており、一旦終わらせることが妥当と判断したためです。また、私が3月からとっていた育児休業を終え職場に復帰することもその一因です。現在、当会では被災地の保育園に送る本棚作りに取り組んでいます。

 先日、避難所で懇意にしていたご家族と町中で再開し、子どもさんの笑顔を見る機会に恵まれました。震災直後はこわばっていた表情がだいぶほぐれ、友達とはしゃぎ回る姿を 見て、私も日常に復帰して自身の家族や生活を再建する頃合いだという気持ちになりました。とはいえ、今後も子どもたちを笑顔にし、パパ・ママを支援するという当会の活動目的は変わりませんので、私たちができる復興支援を模索していくつもりです。興味がある 方は、Blog などで時々気にかけていただければ幸いです。

おどっつぁん S 代表 前川克寿
ブログ http://www.voiceblog.jp/odottuans/

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2011年05月20日

新しいレビュー企画スタート!第一弾は「のりもの」絵本!

絵本ナビ主催のレビュー募集企画スタート!

いままで15回にわたり開催してきたレビュー募集企画、今回は絵本ナビが主催となり実施いたします!

第一弾のお題は子ども達の心をつかんで離さない「のりもの」です。
それぞれの年齢層に人気の作品をピックアップしましたので、子ども達の反応や楽しみ方をお寄せください!
掲載された方には絵本ナビ賞として絵本ナビポイント20ポイント差し上げます!

連合企画:のりもの絵本、みんなの声大募集!

2011年04月19日

絵本エイド第5弾「絵本を求めている被災地団体に絵本を送ろう」(岩手県宮古市おどっつぁんS)

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「おどっつぁんS」への絵本寄付の受付は終了させていただきました。
たくさんの絵本をお寄せいただき、誠にありがとうございました。
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絵本ナビの東日本大震災被災地支援プログラム「絵本エイド -こころにひかりを-」の第4弾「被災地避難所に絵本を送ろう」では、皆さんからお送りいただいた寄付絵本約1万6千冊、出版社からの寄付3千冊、絵本ナビの蔵書約5千冊の合計2万4千冊の絵本・児童書を、岩手県、宮城県、福島県の被災地へとお届けしました。

「今、避難所で不安で退屈な生活を送っている子どもたち」に向けて、「一刻も早く、できるだけ多くの避難所へ包括的に届ける」ことをポリシーとしてすばやいアクションを実行しました。

第4弾の寄付絵本送付は約4日間という極めて短い募集期間であり、受付終了後も絵本を寄付したいというご連絡を多くいただいています。

これまでの被災地からの情報から判断し、絵本エイドでは「迅速かつ大量な包括的支援」から「必要なところに必要な本が届く個別支援」に切り替えていきたいと考えています。

そこで、第5弾は「絵本を求めている被災地団体に絵本を送ろう」を実施したいと思います。

具体的には、「実際に絵本児童書を求めている被災地の団体」と連絡をとり、現地で子どもたちが絵本や児童書を楽しめる環境を作ってくれるところまで含めて実施できることを確認した上で、
(1)寄付絵本の送付を絵本ナビからご案内します。
(2)欲しい本のリスト(ウィッシュリスト)をいただいて、絵本ナビで購入して届けられる機能を用意します。
ということを実行していきたいと考えています。

そこでまず、岩手県宮古市の市の職員を中心とした父親読み聞かせグループ「おどっつぁんS」の前川代表と連絡を取りました。

「おどっつぁんS」は、絵本ナビ代表の金柿がパパ's絵本プロジェクトの一員として宮古市の図書館で絵本おはなし会を行い、その影響もあって宮古市で誕生したパパ絵本グループです。
彼らが中心となって、宮古市の子どもたちの読書環境を復旧させていきたい、そのために絵本が必要だということで、絵本ナビでこれに協力し、ご紹介をさせていただくことにしました。

もし、主旨にご賛同いただける場合にはご協力くださいませ。


---(以下、前川代表からのメッセージです)--------------------------

<絵本提供のお願い>

 こんにちは。私は岩手県沿岸で活動している、パパによる絵本読み聞かせグループ「おどっつぁんS(ず)」の代表である前川克寿(まえかわかつとし)といいます。全国のパパ・ママにお願いがありこの文章を書いています。

 3月11日に発生した東日本大震災で、私の故郷である岩手県沿岸は大きな被害を受けました。家が流され避難所で生活している家族が多数おり、私たちが生活を立て直すにはまだまだ時間が必要なようです。しかしこんな状況だからこそ、子どもたちには明るく元気に育ってほしい。そんな思いから私は、避難所などに絵本を配布するボランティアを始めました。しかし、まだ絵本の数が充分ではありません。備品が流された海沿いの保育所では、再開のために沢山の絵本が必要な場所もあるようです。

 そこで皆さんにお願いです。岩手県まで絵本を送っていただけないでしょうか。受け取ったものは、私たちのグループが責任を持って配布します。ご協力をお願いいたします。


~送付の際にご注意いただくこと~

 被災地では、絵本を受け入れるための人員と時間に限りがあります。仕分けの手間を省き、子どもたちに素早く絵本を届けるため、以下のことにご協力のうえ送付ください。

(1) お送りいただく絵本は状態の良い物をお選びください(新品かそれに準じた状態)。

(2) 多数お送りいただく場合は、できれば対象年齢ごとに仕分けてください。めやすは乳児(0~3歳)、幼児(4~6歳)、小学校低学年、小学校高学年の4分類です。

(3) お送りいただく絵本の使い道はお任せください。

(4) 現地の子ども・パパ・ママたちへ励ましの言葉などありましたら添付ください。


★「おどっつぁんS」への絵本寄付の受付は終了させていただきました。
たくさんの絵本をお寄せいただき、誠にありがとうございました。

送り先 〒027-0052 岩手県宮古市宮町3-2-2 宮古市立図書館 気付
    前川克寿(絵本読み聞かせの会 おどっつぁんS代表)

 問い合わせ おどっつぁんS 代表 前川克寿
      E-mail odottuans@gmail.com
     ブログ http://www.voiceblog.jp/odottuans/

---(以上、前川代表からのメッセージです)--------------------------

※絵本ナビからのお願い
・送付先は絵本ナビではなく宮古市立図書館です。お間違えのないようお願いします。
・十分な冊数が集まり次第、募集を終了させていただきます。
・被災地は今も大変な状況にあります。「送付の際にご注意いただくこと」をお守りいただきますようお願いします。


【追記】
宮古市立図書館の住所に誤りがありました。正しくは3-2-2 となります。
関係者ならび皆さまには大変ご迷惑をおかけしました。訂正してお詫び申し上げます。

(2011.4.30)「おどっつぁんS」への絵本寄付の受付は終了させていただきました。
たくさんの絵本をお寄せいただき、誠にありがとうございました。

2011年04月14日

「全ページ試し読み」コーナーをリニューアルしました!

いつも絵本ナビをご利用いただきましてありがとうございます。

皆さんから大きなご支持をいただいている「全ページ試し読み」(旧:全ページ1回だけ立ち読み)コーナーをリニューアルオープンしました!

(これにともない、サービス名を「全ページ試し読み」に統一することにしました)

現在、全ページ試し読みできる作品数を掲載し、続々と作品が追加している状況をわかりやすく表示するようにしています。

新着順、人気ランキング、売上ランキングの上位作品を表示、「一覧を見る」をクリックすればすべての作品をランキング順でご覧いただけます。

年齢別、テーマ別、作家別、シリーズ別などなど、楽しみやすく、選びやすくなりました。

著名な作家さんの作品がどんどん追加、4月14日現在281作品が全ページ試し読みできるようになっています。

どれだけ多くの方に利用していただけるか、どれだけ購入していただけるかで、今後のこのサービスの運命が決まります。

近い将来、絵本は「全ページ試し読みで選ぶ」のが当り前の時代がやってくる。絵本ナビはそう信じています。

皆さんの応援、よろしくお願いします!

>>> 絵本が全ページ1回だけ試し読みできます
 

2011年03月24日

「みんなの声(レビュー、感想)募集企画」2件同時に募集開始しました!

4/14発売 講談社絵本新人賞「ぼくとおおはしくん」応援レビュー大募集!
『ぼくとおおはしくん』は第23回講談社絵本新人賞を受賞。発売前に全ページ試し読みができるのは絵本ナビだけ(4/14発売)。
レビューを書いて作者のくせさなえさんオリジナルグッズやサイン本のプレゼントがあてよう


  

新刊発売記念『バムとケロのもりのこや』みんなの声大募集!
『バムとケロのもりのこや』は12年ぶりの新刊。島田ゆかさん直筆の名前入りサイン本や、非売品のポストカードがあたるチャンス!

2011年02月24日

スウェーデンからやってきた!「やんちゃっ子の絵本」シリーズ レビュー大募集。

クレヨンハウスの翻訳絵本シリーズ最新作、「やんちゃっ子の絵本」のレビューを大募集。

スウェーデンでいちばん人気の作家が描く、ちょっぴりヘンで、かなりわんぱく、だけど憎めないキャラクターたち。こんなやっちゃっ子たち、みなさんのまわりにもいますよね?(笑)

全ページ試し読みもできますので、是非いちどご覧下さい!!

「やんちゃっ子の絵本」シリーズ レビュー大募集!

2010年12月16日

「親子で遊ぼう ふれあい絵本 レビュー大募集!」、『あかちゃんはおかあさんとこうしておはなししています』レビュー大募集、同時開催!

先週に引き続き、レビュー募集企画のスタートです。

今回は親子のふれあいをテーマにした作品が目白押し。


JTBパブリッシングさんからは、あの「リラックマ」の生みの親、コンドウアキさんの新刊絵本と、多くの旅行記を手がけているk.m.p.さんの新刊絵本の計4作品。
どちらも読んでいるとついつい微笑んでしまいます。全ページ立ち読みも実施中。


赤ちゃんとママ社さんは、45周年を記念して、スギヤマカナヨさんの新刊絵本のレビューを募集します。
あかちゃんとおかあさんのコミュニケーションを絵本にしています。こちらも全ページ立ち読み実施中。

先週の企画も合わせて一気に4本も同時開催のレビュー企画。絵本ナビポイントゲットのチャンスですよ。
さらに豪華賞品も用意しておりますので、みなさま奮ってご投稿くださいね。

2010年12月09日

『もりのおくの おちゃかいへ』ふゆのレビュー大賞、『ココロのヒカリ』出版記念 みんなの声大募集!同時開催!

『もりのおくの おちゃかいへ』ふゆのレビュー大賞、『ココロのヒカリ』出版記念 みんなの声大募集!同時開催!

秋の同時開催に引き続き、冬のレビュー企画同時開催です。

偕成社さんは、この冬いちおしの『もりのおくの おちゃかいへ』。
ニッサン童話と絵本のグランプリで大賞を受賞した、注目の新人作家、みやこしあきこさん第2作目の絵本です。


文研出版さんは、話題の新刊『ココロのヒカリ』出版記念として、名作『もこ もこもこ』も一緒に募集します。
「もこ もこもこ」から33年、谷川俊太郎さんと元永定正さんのタッグが送りだす新作は圧巻です!


どの作品も期間限定で全ページ1回だけ立ち読みが可能。

読んで書いてポイントゲット。さらに素敵な賞品もあたるチャンスですよ!!

2010年11月24日

マーカス・フィスターさん新刊発売記念!【講談社レビュー大賞】

「にじいろのさかな」シリーズ、マーカス・フィスターさんの新作、「ちいさなつきがらす」発売を記念して、講談社レビュー大賞を絵本ナビにて開催します。

「ちいさなつきがらす」は新刊ですが全ページ1回だけ立ち読みも可能!

本当の勇気とは何か、という根元的な問いを、銀色の大きな箔とカラスの黒の絶妙なコントラストで、美しく幻想的に描いた絵本。

定番ロングセラーの「にじいろのさかな」と一緒にレビューを大募集します。

当選された方には豪華賞品もご用意しておりますので、奮ってご参加ください!

マーカス・フィスターさん新刊発売記念!講談社レビュー大賞
「ちいさなつきがらす」全ページ立ち読みもご用意しております


2010年11月05日

『スーモのさがしもの』レビュー大募集! SUUMO(スーモ)×絵本ナビ

TVCMでもおなじみ、リクルートの不動産・住宅に関する総合情報サイトSUUMO(スーモ)のキャラクター「スーモ」の絵本ができました。宇宙船から落としたキラキラ石を探して、いろんな楽しいおうちを訪ねていくストーリーの仕掛け絵本です。絵本ナビでも人気の新井洋行さん・たちもとみちこさんが作・画を担当しています。
期間限定で全ページ1回だけ立ち読みもできますので、レビューを書いてオリジナルグッズを手に入れよう!

2010年10月28日

ほるぷ出版×絵本ナビ 『ないしょのおともだち』レビュー大募集!

平凡社『この絵本が好き!2010年版』翻訳絵本部門で1位!
『第3回 子どもの絵本大賞 in 九州』で4位!
『第2回 MOE絵本屋さん大賞』6位!

と高い評価をいただいているバーバラ・マクリントックの『ないしょのおともだち』。
少女とネズミのふれあいをデテールまで描きこんだ作品です。
今回、バーバラ・マクリントックの新刊『どろんこのおともだち』発売を記念して、代表作、『ないしょのおともだち』のレビューを大募集します!


最新刊「どろんこのおともだち」が当たる!ないしょのおともだち』レビュー大募集!

2010年10月22日

絵本『おにころちゃんとりゅうのはな』
やぎたみこさんが遊びに来てくださいました!

やぎたみこさんが遊びにきてくれました の記事は移行しました。

『おにころちゃんとりゅうのはな』 作者 やぎ たみこさんさん

2010年10月14日

他メディアへの感想掲載に関しまして

こんにちは、絵本ナビ事務局長のカナガキです。
いつも絵本ナビをご利用いただきましてありがとうございます。

絵本ナビでは、メンバーの皆様にご投稿いただいた感想(レビュー)のうち、ごく一部の優れた感想について、以下のような他メディア(弊社の運営でないメディア)への提供を行っております。

・絵本ナビから生まれた絵本ガイドブック『幸せの絵本』シリーズ、『大人のための絵本ガイド』
・絵本の「帯」(出版社からの要望があった場合)
・出版社の発行する冊子、webサイト、書店POPなど
・伊勢丹、ハッピーローソン、アカチャンホンポなど提携先店舗にて販売される絵本の紹介(POP)
・楽天ブックス、ツタヤオンラインなど提携サイト

また、新聞、雑誌、ラジオ、テレビなどマスメディアからの取材時にご紹介させていただくこともあります。

これら他メディアに提供される感想については、「子どもに絵本を選ぼうとしている人へのアドバイスという観点で書かれた生の声は、単なる商品評価にはない暖かみと、情報としての深みがある」として各方面より高く評価されています。

絵本ナビでは、サイトにご投稿いただいた感想について著作権が弊社に帰属することをサイトご利用規約第8条に定め、また他メディアへの掲載についてもあらかじめご了承いただくようお願いをしています。
>>> http://www.ehonnavi.net/home04.asp#ご利用規約

また、今回の他ネット書店へのコンテンツ提供のような大きな動きの際にはユーザーの皆様宛に予告を含めた告知を行い、周知を図っております。

つきましては、あらためましてこれら他メディアへの感想掲載に関しまして、メンバーの皆様のご理解をいただけますよう、お願いを申し上げます。


<ご賛同いただけない場合の手続きについて>

なお、上記主旨にご賛同いただけない場合には、以下の要領にて絵本ナビ事務局宛にご連絡ください。
ご連絡を確認させていただいた以降に実施されるすべての他メディアへの感想提供の対象外とさせていただきます。
(すでに掲載されているメディアからの削除についてはできる限り対応させていただきますが、紙媒体など削除が不可能なものもございますのでご理解ください)

(1)絵本ナビサイト上の「ご意見」ページを開いてください。
>>> ご意見ページ
※サインインしていない場合はサインインページが開きますので、サインインをお願いします。
(2)ご意見の種類として「ご要望」を選択し、「他メディアへの掲載を拒否します」と入力の上、送信ボタンをクリックしてください。
(3)追って絵本ナビ事務局よりご登録メールアドレス宛に、掲載拒否確認のメールをお送りします。

どうぞよろしくお願いいたします。

TSUTAYA onlineへ絵本児童書紹介コンテンツの提供を開始しました。

こんにちは、絵本ナビ事務局です。

絵本ナビは、CCCが運営するTSUTAYA onlineに対して、10月14日より絵本児童書紹介コンテンツの
提供を開始しました。

今回のコンテンツ提供は、絵本ナビに掲載している絵本児童書の内容紹介文と、絵本
ナビユーザーの皆さんに投稿していただいた作品レビューの一部を中心としたテキストデータを、TSUTAYA onlineの商品ページに掲載するものです。
まずはTSUTAYA online内の絵本フェアページで紹介されている作品についての情報提供を行い、今後対象作品数を増やしていきます。

これによりTSUTAYA onlineユーザーの皆さんは、より詳しい情報に基づいて絵本選
びが可能になります。

TSUTAYA online: 読み聞かせ&知育絵本フェア
http://shop.tsutaya.co.jp/book/tokusyu/kids1.html

今後も、絵本ナビとTSUTAYA onlineは、絵本児童書の販売において連携を強化して
まいります。

2010年10月01日

「全ページ1回だけ立ち読み」サービス正式開始!

「全ページ1回だけ立ち読み」サービス正式開始!

こんにちは、絵本ナビ事務局長のカナガキです。

絵本ナビでは、去る8月17日から9月16日までの1ヶ月間、世界初の試みとして、
サイト上で絵本を全ページ無料閲覧できる「全ページ1回だけ立ち読み」のトライアル企画を実施しました。

絵本ナビメンバーのみなさんからは、1000通を超える熱い応援メッセージをいただきました。

2万人以上の方にこの試みをお楽しみいただき、対象作品の購入冊数が平均で立読み実施前の4倍強になりました。

新聞の記事では、単なる話題作りでなく読者の利便性向上を主眼にした取組みであると高く評価していただきました(日経新聞2010/9/19朝刊読書面)。

作家さんからも出版社さんからも、とても好評をいただきました。

そしてついに、

絵本ナビの「全ページ1回だけ立ち読み」が、10月1日より正式サービスとしてスタートすることになりました!


ここであらためて、このサービスの主旨についてご説明させていただきます。


絵本ナビのWebサイト上で、絵本を無料で「全ページ」立ち読みしていただくことができます。ただし、「1回だけ」。

※立ち読みサービスをご利用いただくには、絵本ナビにメンバー登録し、サインインする必要があります。
メンバー登録がまだの方は、まず下記ページよりメンバー登録をお願いします。
絵本ナビ メンバー登録のご案内


私たち現代の子育て世代は、常に時間に追われています。

絵本が子どもによいのはわかっています。
親子で絵本を読む「幸せな時間」は、とても大切だということも。

でも、子どもにどんな絵本を選べばよいのでしょうか。
子育てに忙しい毎日の中で、絵本選びにかけられる時間は十分ではありません。
小さな子を連れて、本屋さんでゆっくり絵本を選ぶことは簡単ではありません。

そんな子育て世代の絵本選びが、苦労から楽しみに変わるようにと、絵本ナビは8年前に誕生しました。絵本の情報をワンストップで見ることができ、プロの紹介文や読者の「生の声」、中面画像、数ページの立ち読みと、少しでも作品について判断ができるように、情報を増やしてきました。

それでも、それでもやっぱり、ネットで購入するということは、「エイヤ」で買うことに他なりません。
そう、親にとっては、我が子に読む絵本は、きちんと全部読んでから与えたいのです。


おもしろがって聞いてくれるだろうか。

今の我が子の発達段階にあっているだろうか。

怖いシーンはないだろうか。

自分の育児方針と違うメッセージが入っていないだろうか。

心に残る作品だろうか。

お気に入りの一冊になるだろうか。

購入して本棚に加えておきたい作品だろうか。

・・・興味を持った作品について、街の本屋さんのように全ページ立ち読みができたら・・・

これが正直な気持ちだと思います。

一方、本の作り手からすれば、「家のパソコンから全部読めてしまったら、本を買ってもらえなくなってしまう」ということになります。

本が売れなければ、書き手も作り手もいなくなり、優れた作品は生まれなくなってしまいます。これは実に当たり前のことです。

でも絵本は、絵本に限っては「全部読めるようにした方が、本を買ってもらえるのではないでしょうか」という仮説を私は立てました。

子育て中の親の一人として、7年間にわたり全国の子ども達に絵本を読んで来た者として、月に55万人がご利用いただいているサイトの代表として、たどり着いた一つの結論です。

もちろん、立ち読みができればその絵本を買うわけではありませんが、立ち読みできなければ買いにくいのは事実でしょう。

そして、その仮説を証明するように、「全ページ1回だけ立ち読み」対象作品は、大勢の方にご購入いただくことになりました。

正式サービスとしてスタートしましたが、まだまだ作品数は少なく、サービスとしてはヨチヨチ歩きの段階です。

どれだけ多くの方に利用していただけるか、どれだけ購入していただけるかで、今後のこのサービスの運命が決まります。

私たちの願いがしっかり成果として現れていくならば、対象作品はどんどん増えていき、絵本は「全ページ1回だけ立ち読み」で選ぶ時代が来ることでしょう。

絵本ナビは、そのために全力で努力をします。

そこで皆さんにお願いです。もし、この企画の主旨に共感するところがありましたら、ぜひお友達にも「絵本ナビで全ページ立ち読みできるよ」と伝えてください。

そして、もしお気に入りの作品に出会って購入されることになりましたら、ぜひ絵本ナビからお買い求めください。

絵本ナビはすべての子どもと親を応援します。

2010年09月28日

飯野和好 最新作『にんにく にきち はしる!』
原画展に行ってきました!

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飯野和好の痛快!浪曲絵本 ねぎぼうずのあさたろうシリーズ その8
最新作『にんにく にきち はしる!』原画展

日時:2010.9.7(火)〜10.2(土)
    11:00〜19:00(最終日は17:00まで/ランチタイム11:30〜14:00)
    *日月祝休み
場所:馬喰町ART+EAT
    詳細はこちら>>>

「えほんの杜 秋の新刊レビューまつり」、「ラボ教育センター CD付きバイリンガル絵本♪ レビュー大募集!」同時開催!!

読書の秋にちなんで、みんなの声募集企画が同時開催です!

ここでしか手に入らない作家さんのレアグッズ、しかけ絵本やビッグブックなどの豪華賞品が当たるチャンスです!

さらに、対象作品にご投稿いただいて、掲載されると、通常のレビューポイント20ptに加えて、80ptのボーナスポイント(絵本ナビ賞)が!
作品毎にポイントは加算されますので、最大で1400Ptになるかもです!

それではみなさま、ふるってご参加くださいね。

「合計20名様に豪華なプレゼントがあたる!」

「作家さんのレアグッズを手に入れるチャンス!」


2010年09月15日

楽天ブックスへ絵本児童書紹介コンテンツの提供を開始します。

こんにちは、絵本ナビ事務局です。

絵本ナビは、楽天ブックスに対して、9月15日より絵本児童書紹介コンテンツの提供を開始します。

今回のコンテンツ提供は、絵本ナビに掲載している絵本児童書の内容紹介文と、絵本ナビユーザーの皆さんに投稿していただいた作品レビューの一部を中心としたテキストデータを、楽天ブックスの商品ページに掲載するもので、当初は約2万タイトルが対象となります。

これにより楽天ブックスユーザーの皆さんは、より詳しい情報に基づいて絵本選びが可能になります。

コンテンツ提供開始に伴い、楽天ブックス内に特設ページを用意し、楽天ブックスユーザーへの告知を行います。

楽天ブックス: 楽天×絵本ナビ
http://books.rakuten.co.jp/event/book/ehonnavi/

今後も、絵本ナビと楽天ブックスは、絵本児童書の販売において連携を強化してまいります。

2010年09月10日

作品に投稿された感想(みんなの声)に「感謝!」を送る機能がはじまりました。

絵本ナビで作品に投稿された感想(みんなの声)を読んで、参考になったと思ったら、
その感想に対して「感謝!」を送る機能がはじまりました。

絵本ナビの各ページで感想(みんなの声)が表示される際に、
「参考になりました。『感謝!』」
とボタンが表示されます。

これをクリックすると、その感想の「感謝!」がカウントされます。
通常の表示では、感謝の数が多い順(感謝順)に感想が表示されます。
(感想の並び替えは、感想順/新着順/評価順を選べます)

感想を投稿したメンバーには、感謝の数がマイページに表示されるように
なります。(誰が感想を送ったかは表示されません)

大勢の方がどんどん感謝を送ることで、感想を投稿するのが楽しくなる、
そんなふうに絵本ナビが盛り上がり、もっと絵本ナビが楽しくなるといいなと思います。
ぜひ、どんどん感謝を送ってみて下さい。
(「感謝!」ボタンをクリックして感謝送るには、絵本ナビにメンバー登録しサインインしている必要があります)

あわせまして、メンバーの皆さんのご意見ご要望を元に、感想の表示表方法も一部変更し、
これまで使用していた「レビュー」という言葉は、絵本ナビらしく「感想」「みんなの声」に置き換えています。

どうぞよろしくお願いいたします。

2010年09月08日

他ネット書店へのコンテンツ提供のお知らせ

こんにちは、絵本ナビです。

9月15日より他ネット書店へのコンテンツ提供を開始することとなりましたのでお知
らせいたします。

これまでも絵本ナビでは、絵本ナビ事務局にて制作した紹介文、特集などのコンテン
ツや、メンバーの皆さんから投稿していただいた感想(レビュー)の一部について、提携先の育児サイトなどへの提供を行ってきましたが、ネット書店への提供は初となりますのであらかじめご連絡させていただきます。
(今回の提携サイト名などにつきましては9月15日以降に発表となります)

絵本ナビのコンテンツについては、単なる商品評価にはない温かみと情報の深さがあ
るとしてご好評をいただいています。
より多くの方に絵本選びを楽しんでいただけるよう、今後も他サイトや店舗等との提
携を進めてまいります。

今後とも絵本ナビをどうぞよろしくお願いいたします!

2010年09月03日

絵本作家アンドレ・ダーハンさんにインタビューしました!

アンドレ・ダーハンさんのインタビューは移行しました。

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⇒アンドレ・ダーハンさん最新作 『おつきさまと ちいさな くま』

2010年08月11日

8月17日より「全ページ1回だけ立読み企画」開催します!

8月17日より「全ページ1回だけ立読み企画」開催します!
こんにちは、絵本ナビ事務局長のカナガキです。

本日の日本経済新聞朝刊で記事が出ましたが、8月17日より1ヶ月間の期間限定で、「キャベツくん」「なにをたべてきたの」など約30作品について、絵本ナビメンバーに限り1回だけ「全ページ立読み」を可能にする企画を実施します。


絵本ナビのWebサイト上で、絵本を無料で「全ページ」立ち読みしていただくことができます。ただし、「1回だけ」。

※立ち読みサービスをご利用いただくには、絵本ナビにメンバー登録し、サインインする必要があります。
メンバー登録がまだの方は、まず下記ページよりメンバー登録をお願いします。
絵本ナビ メンバー登録のご案内

※「1回だけ」とは、該当作品の全ページ立ち読みボタンをクリックしてから、30分間見られることをいいます。


私たち現代の子育て世代は、常に時間に追われています。

絵本が子どもによいのはわかっています。
親子で絵本を読む「幸せな時間」は、とても大切だということも。

でも、子どもにどんな絵本を選べばよいのでしょうか。
子育てに忙しい毎日の中で、絵本選びにかけられる時間は十分ではありません。
小さな子を連れて、本屋さんでゆっくり絵本を選ぶことは簡単ではありません。

そんな子育て世代の絵本選びが、苦労から楽しみに変わるようにと、絵本ナビは8年前に誕生しました。絵本の情報をワンストップで見ることができ、プロの紹介文や読者の「生の声」、中面画像、数ページの立ち読みと、少しでも作品について判断ができるように、情報を増やしてきました。

それでも、それでもやっぱり、ネットで購入するということは、「エイヤ」で買うことに他なりません。
そう、親にとっては、我が子に読む絵本は、きちんと全部読んでから与えたいのです。


おもしろがって聞いてくれるだろうか。

今の我が子の発達段階にあっているだろうか。

怖いシーンはないだろうか。

自分の育児方針と違うメッセージが入っていないだろうか。

心に残る作品だろうか。

お気に入りの一冊になるだろうか。

購入して本棚に加えておきたい作品だろうか。

・・・興味を持った作品について、街の本屋さんのように全ページ立ち読みができたら・・・

これが正直な気持ちだと思います。

一方、本の作り手からすれば、「家のパソコンから全部読めてしまったら、本を買ってもらえなくなってしまう」ということになります。

本が売れなければ、書き手も作り手もいなくなり、優れた作品は生まれなくなってしまいます。これは実に当たり前のことです。

でも絵本は、絵本に限っては「全部読めるようにした方が、本を買ってもらえるのではないでしょうか」という仮説を私は立てました。

子育て中の親の一人として、7年間にわたり全国の子ども達に絵本を読んで来た者として、月に50万人がご利用いただいているサイトの代表として、たどり着いた一つの結論です。
もちろん、立ち読みができればその絵本を買うわけではありませんが、立ち読みできなければ買いにくいのは事実でしょう。


今回のトライアル企画は、期間限定です。
この期間中に、どれだけの方が立ち読みをしてくれたか、どれだけの方が購入してくれたか、によって、今後絵本ナビで全ページ立ち読みができるかどうかの運命が決まります。

そこで皆さんにお願いです。もし、この企画の主旨に共感するところがありましたら、ぜひお友達にも「絵本ナビで全ページ立ち読みできるよ」と伝えてください。

また、この企画について、アンケートであなたの感想を教えてください。 そして、もしお気に入りの作品に出会って購入されることになりましたら、今回はぜひ絵本ナビからお買い求めください。


絵本ナビはすべての子どもと親を応援します。


★全ページ立読みOK企画は8月17日からです。

2010年08月02日

谷川俊太郎さんにインタビューしました!

谷川俊太郎さんのインタビューは移行しました。

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⇒谷川俊太郎 さん 幻の名作『かずのえほん いくつかな?』インタビュー

みんなで書こう!『おはぎちゃん』レビュー大賞

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   みんなで書こう!『おはぎちゃん』レビュー大賞
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「第3回 子どもの絵本大賞in九州」でみごと9位にかがやいた『おはぎちゃん』。
こころあたたまるこの作品のレビュー(感想やエピソードなど)を大募集!
ご応募いただいた方の中から、ここでしか手に入らない、著者お手製のグッズを
差し上げます!
応募ルールをご確認の上、ふるってご投稿ください!


みんなで書こう!『おはぎちゃん』レビュー大賞

募集期間は2010/7/31~2010/8/22です。

2010年07月21日

絵本『もねちゃんのたからもの』
作者のたかおゆうこさんにインタビューしました!

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主人公は森の近くに住む女の子もねちゃん。もねちゃんには「秘密のたからもの」がたくさんあるのです・・・。
想像をふくらませる楽しさを、生き生きとえがいているのがこちらの絵本。
何だか面白い事を考えてくれそうなもねちゃんの表情を見ているだけでワクワクしてきますよね。

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もねちゃんのたからもの
作・絵 たかおゆうこ 徳間書店
もねちゃんは、宝物集めが大好き。ある日「ひみつの宝物、見にきていいよ」という手紙を、紙ひこうきにして飛ばしたら、きつねの子がやってきて…? なめるたびに味のちがうあめや、海だってひとっとびのなわとび…わくわくする宝物がいっぱい!
※みどころ、内容詳細はこちらからどうぞ>>>

作者のたかおゆうこさんにインタビューしました!
子どもらしさに満ちあふれたこの物語、どのように思いつかれたのでしょう。エピソードと共にご紹介します!

たかおゆうこ(高尾裕子)
多摩美術大学グラフィックデザイン科卒。大手玩具メーカーの企画デザイン室を経て渡米。アメリカでカリグラフィー、水彩画、銅版画などを学ぶ。帰国後、グリーティングカード、広告、雑誌、絵本の分野の仕事を手がける。主な絵本に『ハムスターのハモ』『ハモのクリスマス』(福音館書店)、『ふゆの日のコンサート』(架空社)、挿絵の仕事に『ねずみの家』『帰ってきた船乗り人形』『池のほとりのなかまたち』(徳間書店)など。



■絵本『もねちゃんのたからもの』誕生のきっかけは・・・


―― 子どもならではの夢や想像力にあふれているこの作品。特に、自分だけのたからものを次々見せてくれるもねちゃんの自慢気な様子にとっても惹かれます。物語誕生のきっかけなどがありましたら教えていただけますか?

「このオルゴールきれいでしょ。それからこの首飾り、天使のキラキラ音がするよ・・・」などと、遊びにきていた幼稚園のお友達らに、サンタクロースからもらったとされる歴代の品々をとくとくと自慢している娘を目撃。お友達らもさるもの、「へえっ、いいじゃん」「うわあ、わたしもほしい」とのりのりにのって会話そのものを遊びにしている子ども達の様子がとても心に残っていました。

私自身はガラクタのようなものに物語を重ねてたからものにしていました。願いがかなう石、魔法の棒、丸いガラスの粒になった人魚の涙、雨を降らせる小瓶、天国からの紙飛行機・・・などなど。

おもにこの二つが作品のきっかけになったような気がします。


―― 自分の好きなものがはっきりしていて、どんどん楽しい想像をふくらませてしまうもねちゃん。一方、きつねの子はちょっと控えめで怖がり。頼もしいもねちゃんと繊細なきつねの子、それぞれがとても魅力的なキャラクターですね。

もねちゃんは、くいしんぼうでいたずら大好き正義感もすごくあるんだけど、ちょっとずるいところもあるのかな。でも、つまらない時も悲しい時も怖い時も、想像力で自分や他者を楽しくしてしまうような女の子。
実は文章には書かれていませんが、冒頭もねちゃんのお母さんは用足しにちょっとでかけてしまうのです。その間不安なので、楽しいことを思いついてしまうわけです。お留守番の不安な気持ちが後半のきつねの子への共感に繋がります。でもそんなこと誰もわからないかな(笑)
きつねの子は、繊細で臆病ですが、ものごとを見つめる力が強く、理解する力、受けとめる力がとてもある子です。


―― 透明感のある色彩や雰囲気がとても味わいのあるたかおさんの絵の世界。作品によって表現方法が少し違うのも印象的ですね。『もねちゃんのたからもの』では、とっても自由で可愛らしくて、より子どもの世界に近づいている感じがします。

将来どうなるのかわかりませんが、私は今のところ、はじめに物語ありきなのです。物語のまとっている空気が重要で、それを全力で表現しようと思うと毎度違う絵の雰囲気になってしまうわけです。

この作品(『もねちゃんのたからもの』)は、明るくてのびのびしていて軽やかに描きたいと思いました。だから描いていてとても楽しかったです。やみつきになりそうです(笑)


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■動物が好き!


―― 絵本をよく見ると、小さなハムスターがいつもさり気なくもねちゃんに寄り添っていているのがとても可愛いですね!もともと動物はお好きなのでしょうか?

動物はとても好きです。動物をずっと見ているとなぜか涙がでてきます。一番の号泣は白イルカ。
私のそばにはいつも小さな動物がいます。現在は猫とカメ。過去には、もちろんハムスター11匹も!
それがいないと、自分が未完成のような気さえします。
まるで、ポケットモンスターやライラのダイモンみたい!?


■絵本ナビ読者の皆さんへ・・・


―― 『もねちゃんのたからもの』をどんな風に楽しんでもらいたいですか?

ただ楽しんでもらえたら幸せです。そして、想像の翼を広げてじぶんだけのたからものを見つけてくれたらもっと嬉しいです。ついでに自慢ごっこも。そんなことをニンマリと眺めているゆるりとした大人がたくさんいるといいなあー。


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―― 絵本を通して、絵本ナビ読者の方に向けて一言メッセージをお願いできますか?

固定観念をもたないで、いろいろな絵本をたくさん見て読んで一家の一冊を見つけて下さい。
仕事や家事や子育てで疲れた時こそ一冊の絵本を子ども達と。過ぎてみるとその時間は二度とない珠玉のような時間に思えてきます。


―― 今後どんな絵本をつくってみたいと思われますか?

おもちゃ、木の実、ピアノ、雪、海賊、花、星、小さな人達、小さないきもの・・・。
取り組んでみたいネタはたくさんあります。
耳をすまして目をこらして、聞こえてくる見えてくる物語をつかまえたいと日々願っています。

ありがとうございました!!
最後にたかおゆうこさんから絵本ナビ読者に向けて直筆メッセージを頂きました!

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▲「絵本は心を耕す玉手箱」素敵なことばですね・・・。
 あれ、よーく見ると見た事のあるような表紙の絵本が!絵本ナビで見つけてみてね(笑)。

2010年07月13日

『学研の図鑑』夏のレビューフェスタ開催!

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    『学研の図鑑』夏のレビューフェスタ開催!
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レビューフェスタ開催期間中、ニューワイドの対象図鑑にレビューを投稿して掲載されると、
もれなく『おばけエビのたまご』をプレゼント!!
その他の対象図鑑に投稿すると、抽選で『しかけクラフト&ぬりえセット』を10名様に差し上げます。

『おばけエビ』ってなに?と思ってしまった方はおばけエビ動画もありますので、
下記ページから詳細をご覧ください

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『学研の図鑑』夏のレビューフェスタ

2010年07月12日

絵本『めかくしおに』のできるまで

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夏にぴったり、ちょっぴり怖い妖怪の登場するこんな絵本が発売になりました!

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めかくしおに』 
もとしたいづみ・文 たんじあきこ・絵 ほるぷ出版
雨上がりの夕方、神社の鳥居の向こうには、こわくて、ちょっぴりあたたかいもののけ達が待っている。のっぺらぼうに、ろくろっくび、かさこぞうに、ぬらりひょん。不思議な世界に迷い込んでみれば・・・。きつねのおめんで「めかくしおに」をした少女つきこがもののけの世界に迷い込んでしまうお話です。

文章は『すっぽんぽんのすけ』『ふってきました』のもとしたいづみさん、
絵は『ありさんぽつぽつ』や『春はあけぼの』のたんじあきこさん。
絵本ファンならとてもワクワクしてしまう組み合わせですよね。

『めかくしおに』はそんなお二人の出会いによって生まれてきた絵本なのだそう。
その制作過程は一風変わったものだったそうで、その様子を、担当編集者の方の目線から紹介して頂けることになりました!私達読者はめったに見る事のない、形になる前の作品というものにも触れることができるとても興味深い内容の記事となっています。お楽しみください!

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もとしたいづみ
作家・翻訳家。絵本に『どうぶつゆうびん』(産経児童図書出版文化賞絵本賞、あべ弘士・絵)、『ふってきました』(日本絵本賞、講談社出版文化賞絵本賞、石井聖岳・絵、ともに講談社)、「すっぽんぽんのすけ」シリーズ(鈴木出版)、幼年童話に「あかちゃんライオン」「おばけのバケロン」シリーズ(ポプラ社)、 『チョコレータひめ』(樋上公美子・絵、教育画劇)他多数。東京都在住。

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たんじあきこ
1972年生まれ。イラストレーター、絵本作家。NHK教育テレビ「英語であそぼ」内のショートアニメ『Yum.Yum.Yummy』のキャラクターデザインを手がける。絵本に『ゆきのひのチムニーちゃん』(学習研究社)、『ありさんぽつぽつ』(主婦の友社)、『春はあけぼの』『チコちゃんこまったこまったね』『まいごのはちのぼうや』(ほるぷ出版)、挿し絵として『魔女とふしぎな指輪』(フレーベル館)、『レッツらっくごー!わはは編』(小学館)他多数。東京都在住。


■『めかくしおに』ができるまで 

 今回ご紹介する絵本『めかくしおに』は、作家(もとしたいづみさん)と画家(たんじあきこさん)が何度かやり取りをしながら完成していった本なのだそうです。
 その時の様子を思い出しながら完成までの過程を、編集を担当されたほるぷ出版の中村宏平さんが語ってくださいました!

2008年9月18日 打ち合わせ。

中村から、もとしたさんとたんじさんで、妖怪の絵本をつくろうと提案

(※このように、文章が出来上がる前に、画家が決まっていて、なおかつ事前にみんなで会う、ということ自体、そんなにあることではありません。多くの場合、まず本文テキストができあがり、その後でその内容にあった画家に依頼することの方が多いと思います。)

2008年10月26日 もとしたさんからプロットが届く。

以下、もとしたさんのメールの抜粋です。

現代の家族が旅行へ。古い旅館に泊まる、という話。

その由緒あるという古い旅館は夕闇にぽつんと建っている。

家族構成は両親と姉弟か姉妹。昔の人の姿で出迎えた女将と女中たち。

大人船と子ども船にわかれて、小さな川を部屋まで移動。

おもしろがる両親と、わくわくするけどちょっと怖い子ども達。

霧が濃くなる。。。と、船頭さんの姿が、あれ? 別のものに見え。。。

不思議なものたちが現れて。。。

決して怖いだけではない、かわいかったり楽しげなものたちだったり、

薄暗がりに潜むものたち。

脅かそうというものではなく、一緒に遊ぼうよ、という感じのもののけたち。

数時間経ったように思えたが、部屋に着いた船からおりると、

なにも変わったことはなかったという親。

どうやらものの3分ほどのことだったらしい。

部屋に用意された食卓を囲む。

わーい、おいしそう! と喜ぶ子どもたちだが

何かがありそうな予感の旅館。

というもやもやっとしたものを感じさせるラスト。


 本来ならここで、編集者と作家(もとしたさん)で打ち合わせをして、この方向でいこうとか、もう少し怖い感じに、などの意見交換をして、実際の本文を書いてもらうのがふつうです
(※このプロットだしをすっとばして、いきなり原稿をいただくこともあります)。

 でも、作家と画家が会うことから始まった企画なのだから、その前に、一度、たんじさんに、この設定文を読んでイメージしたものを絵に描いてもらおうと思いつきました。そこで、もとしたさん、たんじさんの快諾を受け、イメージ画を依頼しました。

2008年12月上旬 たんじさんのイメージイラスト完成。

 たんじさんらしいかわいらしいイラストながら、もとしたさんのプロットのもつ不思議な雰囲気を醸しだした、よいイメージイラストでした。
 最初のプロットでは「何か怪しげなお化け屋敷」といった雰囲気だったのが、イメージイラストは、それをさらに一歩踏み込み、「もののけの世界(国)に行く話」というイメージがより強く打ち出されていました。

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▲イメージイラストのコピーを特別に見せて頂きました!


2009年1月 もとしたさんからの新プロット届く。

以下、もとしたさんのメールの抜粋です。



1、母と姉、弟の3人でおでかけ。主人公は女の子。お買い物に弟は邪魔だと感じている。

2、姉としての役割にうんざりしてるところへ案の定、弟が「カエルだ! ほら!」
「こんな所にいないよ!」「いたよ!」と駆け出す弟。「動いちゃだめだって。もう!」
とプリプリしながら追いかけていく姉。

3、「どこまで行くのよ!」と橋を渡りながら(あれ? 橋なんてあったっけ?)

と振り返ると、見知らぬ時代の見知らぬ町。

4、弟は見失うし、さっきの場所はないし、様子がおかしいし。。。途方に暮れていると

5、笛の音。自分と同じ背格好の、お面をかぶった少女が吹いている。

6~13物怪の協力で見つかる弟(カエルのような物怪と遊んでいる)。渡れるけれど、戻れない橋であったこと。(帰りは舟で戻るしかない)
*弟を発見し、ほっとする気持ち。
*弟が活躍し、それを頼もしく、一人の人間として見直す気持ち。

13、少女の計らいで、物怪に戻る手配をしてもらい、無事帰ることができる。

14、元の場所へ。時間の経過はなかった様子。(母が傘を買って走って来る)

15、手に握っているものによって、物怪の世界が確かにあったことを姉弟は確認し合う。


 たんじさんのイメージイラストに触発されて、主人公の子どもたちが初期プロットよりアクティブに動くストーリー展開になりました。

 けれども、ここから、何回も打ち合わせやメールのやり取りをして、物語はこのプロットとも全く別の形に変わっていきました。「めかくしおに」の決定稿となるテキストが完成するまで、ここから半年かかりました。

 イメージイラストが表現している「主人公がもののけの国(世界)に行って、そこでさまざまな妖怪たちに出会う」というイメージを大切にしたいという思いが、もとしたさんに強くあり、それを絵本の限られた紙面の中で納得の行くストーリーにしたてていく、というところで試行錯誤を繰り返しました。


 実は、人間の世界の中でもののけ(や妖怪)に出会うお話はたくさんあるのですが(初期設定のように、お化け屋敷のようなところでもののけに会うというのもその一つです)、完全に人間の住んでいるところとは別に存在するもののけの世界(国)に、人間が迷い込むという物語を絵本で描くのは、かなり難しく作品の数もあまり多くないのです。
(※小説ならば問題ないのですが、「なにをきっかけに別の世界に行ったのか」「どうやって戻ってくるのか」「その別の世界は人間の世界とどうちがうのか」といったことを絵本という限られた紙面のなかで表現するのが難しいのです。)

 ですから、主人公がどのような経緯でもののけの国に行ったのかに、もとしたさんは、ものすごく悩み、ストーリーも二転三転しました。



案1)先祖が泥棒で、物の怪たちから盗んだものを主人公が持っていたので、連れてこられた。

案2)物の怪学校の卒業試験で、人間をこわがらせていた。

案3)咲かなくなった物の怪の花を咲かせるためにには、人間の子の力が必要だった。

案4)お面をかぶった物の怪が、人間の子と遊びたくて、連れてきた。

案5)お面をかぶって鬼ごっこをしていたら、もののけの国に迷い込んでしまった。


 この案5が、決定稿の設定になり、タイトルも「めかくしおに」に。この設定変更にともない、姉弟という設定から、主人公が一人でお面かぶってもののけの国に行く物語に変わっていきました。


2009年7月 ようやく原稿完成、ラフ画作成へ。


最初のプロットからだいぶ物語が変わったため、たんじさんには、キャラクターからつくりなおして、ラフを描いていただきました。

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▲表紙絵のラフのコピーより。(ほぼ完成形ですね。)


2010年4月 本文イラスト完成



2010年6月 絵本刊行


物語とイメージイラストが互いに影響しあうことで、この絵本は少しずつ形になっていきました。作家さんと絵描きさんが往復書簡をやりとりするようにして作り上げたおかげで、文章と絵の雰囲気がうまく合わさった素敵な絵本になったと思います。

※『めかくしおに』で重要な役割をする「お面」ですが、最初のプロットが出来た時のの打ち合わせのときに、たんじさんが持っていたポストカードが、元になっています。このイラストをもとしたさんが気に入って、ストーリーのなかに「お面をかぶった少女」を登場させようと考えたのが原点です。

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▲とてもイメージの広がる素敵なイラストです。


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▲つきこが「お面」をかぶったまま・・・。心に残る、とても印象的な場面が誕生しました。


■もとしたいづみさん、たんじあきこさんが絵本ナビ読者に向けて直筆メッセージを描いてくださいました!!


絵本の完成を記念して、作者のお二人が絵本ナビ読者の為に素敵な直筆メッセージを描いてくださいました!


もとしたいづみさんより


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たんじあきこさんより

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2010年07月09日

秋山あゆ子さんの最新刊
『みつばちみつひめ どどんとなつまつりの巻』

はちのす城に住むお姫さま「みつばち みつひめ」
美しい着物、豪華なお部屋、沢山の家臣にかしずかれ、何不自由ない暮らしをしているのです。
でも、みつひめにとってはちょっと退屈。好奇心の赴くまま外に飛び出してしまいます。
そんなみつひめのおてんばぶりが突き抜けている前作てんやわんやおてつだいの巻で、すっかりみつひめファンになってしまった読者野方も少なくないのでは?
さて、今度の舞台は夏です!大好きなおっちゃんばち達とこっそり夏祭りに出かけるみつひめですが・・・?


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みつばちみつひめ どどんとなつまつりの巻
秋山あゆ子・作 ブロンズ新社


★その“みどころ”を編集を担当された沖本さんに伺いました!

ご存知「みつばちみつひめ」シリーズの第2弾がついに出来ました!
今回はみつひめを孫のようにかわいがる、おっちゃんばち軍団も初登場。みつひめは、このおっちゃんたちと、生まれてはじめてのなつまつりに出かけます。かいこ印のわたあめに、じゅえきソースやきそば、ミズグモのヨーヨーつりに、ムシーカステラ・・・虫の世界のおまつりも、人間界に負けず劣らずにぎやかで楽しそう。花火師・ほたるやげんじが、どどんと夜空に打ち上げる「ほたる花火」も圧巻です。どこのお家にもそっくりな子がいそうな、おてんばひめの活躍にもご注目ください。

虫をこよなく愛する秋山あゆ子さん。原稿取りに来た編集者にアゲハ蝶の幼虫を見せてくれたり、画用紙の上を小さい虫がうろうろしても「困っちゃうな」などといいつつ、そのまま遊ばせてあげていたり。そんな虫への深い愛情が、比類なきこだわりとなって、絵本の中で炸裂しています。虫の種類と浴衣の柄が対応していたり、ほたる花火の筒がほたるの幼虫の形をしていたり、数え切れないほどの遊びがあちこちに隠れています。その一端を知っていただこうと、今回は絵本に特別ふろくを挟み込みました。絵本のなかに描き込まれたあれこれを、親子で探して遊んでみて下さい。
ラフからもわかる通り、秋山さんの絵はとにかく精緻。六角形建築が見事なみつばち城も、細かい計算をしてパースをとっています。その分時間がかかるのも当然。本当に夏前に出せるの?と、青ざめつつスケジュール調整したのも、宝物をいただくように、原画を一枚ずついただきにあがったのも、もはや遠き思い出。。。
楽しいものがぎゅっとつまった、夏にぴったりの「みつひめ」、どうぞお楽しみください!
(編集担当/沖本)


★貴重なラフを見せて頂きました!


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▲出来上がった楽しい絵本からは想像つかないほど、その下書きは精密に描かれていてびっくり!!「はち」の世界が舞台ということで、部屋から小物などあらゆるものが六角形に描かれているのは気がついていましたか?そのパースは全て正確なのです・・・。

▲下の絵は、出来上がった絵に登場する虫たちそれぞれの名前が書き込まれているメモ。
 編集沖本さんの為に書かれたそのメモは、こちらに生かされました!


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▲今回の新作についてくる「特別付録・さがしてみよう!」。
 ここに上げられている虫たちを絵本の中で探してみよう。かなり夢中になります。


★作者の秋山あゆ子さんが絵本ナビ読者の為に素敵な直筆メッセージを描いてくださいました!

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▲わーーー!みつひめが、おっちゃんばちが、まつむしきょうだいが・・・えほんナビに来てる!!
    

★秋山さんのサインは本当にスゴイ!!

絵本ナビ読者の為に描いてくださったサインを見てびっくり!全部違う絵なんです!!
あまりにも感激してしまったので、その1部をちらっとご紹介しちゃいます。

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▲今回は100冊すべてこんな感じで違う絵が入っていたのです・・・。色々なみつひめがいっぱい!


★更にご用意してくださったおまけもユニークです。

今回、絵本ナビの為にサイン本のおまけとしてこんなユニークなおまけもプレゼントしてくださいました!


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▲みつひめや、登場する虫たちが嬉しい!紙定規。
※おまけは上の4種類のうち2枚が届きます。

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▲こちらは「みつひめくるくる」。
くるくるとは・・・?どうやって遊ぶの?しっかり説明も添えてあるから大丈夫。届いてからのお楽しみです。秋山さんの書き下ろしの絵がまたおもしろすぎます。


秋山あゆ子さんの作品一覧はこちらから>>>
ブロンズ新社さんのHPにも秋山さんの情報が沢山掲載されています!>>>

絵本『オヤジの海』作者さくらせかいさんが遊びに来てくださいました!

さくらせかいさんが遊びにきてくださった記事は移行いたしました。

『オヤジの海』作者 さくらせかいさん

絵本『あれあれなんだろな?』
作者すぎはらけいたろうさんが遊びにいらして下さいました!

すぎはらけいたろうさんが遊びに来て下った記事は、移行いたしました。

⇒ 『あれあれなんだろな?』作者すぎはらけいたろうさんが遊びにいらして下さいました!

2010年06月28日

光村教育図書の絵本の世界
轟編集部長、鈴木編集長にインタビューしました!

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『光村教育図書の絵本の世界 轟編集部長、鈴木編集長にインタビューしました!』は移行しました。
⇒『光村教育図書の絵本の世界 書籍編集部の轟部長と鈴木編集長にお伺いしました!

2010年06月23日

絵本作家たごもりのりこさんにインタビューしました!

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江戸時代の大阪を舞台に、「きくきく屋」というくすりやに奉公する小さな丁稚(でっち)、
こまめどんの日常を大阪人ならではの人生の知恵を交えながらテンポよく描く
なにわのでっちこまめどん」シリーズ。とにかく泣いたり、笑ろたり、大忙し!

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  『どっちもどっちの巻』    『ねずみこわいでちゅうの巻』   『どろぼうどいつやの巻
     作・村上しいこ 絵・たごもりのりこ  佼成出版社

作者は村上しいこさんです。設定がとってもユニークですよね!
江戸時代の大阪。くすりやで働く丁稚。この独特な世界は絵の力なくして表現はできません。
そこで登場するのがたごもりのりこさん!
佼成出版社の担当編集者の方に誕生秘話エピソードを教えていただきました。


村上しいこさんご夫妻と奈良観光をご一緒していたときでした。興福寺で、昔の奈良の町なみを描いた絵が目に留まり、「あ、しいこさんの時代ものって読んでみたい!」と思いつくまま、その場で、しいこさんにご相談。「自分が描くならば、では大阪で」ということで、あれよあれよという間に“こまめどん”が誕生しました。笑いと人情味あふれるテキスト。その絵は――?
 そのとき「!」と頭にうかんだのが、たごもりさんでした。テキストを読みこんで読みこんで、作品世界を魅力的に広げてくださる、たごもりさん。そののびやかで温かな画風は、きっと、こまめどんをいきいきと、絵本の中で動かしてくださるだろうと、大いなる期待とともにお願いしました。もちろん、できあがりは期待以上でした!

そして完成した「なにわのでっちこまめどん」シリーズ
今回はその発売を記念して、たごもりのりこさんへのインタビューが実現しました!その作品への想いを語っていただいています。


たごもりのりこ(田籠範子)
骨董屋を経て、絵本作家・イラストレーターに。主な作品に『そらうで』(講談社)、『ごっほんえっへん』『ばけばけ町へおひっこし』『ばけば町のべろろんまつり』『ばけばけ町でどろんちゅう』(以上、岩崎書店)、『おったまげたとごさくどん』『どうぶつどどいつドーナツ』(共に鈴木出版)、挿画に『鬼の市』(岩崎書店)、『ぼくんち戦争』(PHP研究所)、『うちゅういちのタコさんた』(国土社)など多数ある。公式HP>>>



■ 舞台は江戸時代の大阪!ユーモアたっぷり人情物語


―― 「なにわのでっちこまめどん」シリーズのお話の内容を初めてご覧になった時の印象を教えていただけますか?

大阪の江戸時代とな!と、最初は慌てふためきました。
でも、登場する目かつら売り、のぞきからくり、南京玉すだれ等々・・・昔ちんどん屋さんの仕事をしていたこともあり、路上の演芸や商売は、興味のある分野でもありましたので、これらを描ける機会をいただけたことは、とても嬉しかったです。


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▲ちんどん屋さんのお仕事とは!!その好奇心が存分に生かされている場面ですね!

―― この作品の大きな魅力は何と言っても“こまめどん”の愛嬌!くるくると変わる表情を見ているだけでも楽しくなってきます。たごもりさんは“こまめどん”を描かれる時にはどんなキャラクターとして考えられたのでしょうか?

こまめどんの顔立ちは、関西弁のテキストをいただいた時、頭にすぐに浮かびました。関西弁には、それだけの強い力、押しの強さ(笑)があったといいますか。「こんな 顔やろう?そやねん!」と、こまめどんに言われている気分でした。泣き虫だし、つまみぐいしちゃうし、ばんとうさんに叱られつつも、「まあ、ええやん!」と明る く丁稚奉公している、そんなところがこまめどんの魅力でしょうか。

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▲この表情!!確かにセリフを読んでくるとこんな表情が自然に浮かんでくるかも・・・!?


―― こまめどんだけでなく、作品に出てくるその他の登場人物たちもとても表情豊かで大らかで魅力的ですね。たごもりさんのお気に入りのキャラクターはいらっしゃいますか?

こまめどんを、時に見守り、時に叱咤する、ばんとうさんですね。実はいかりや長介さんがモデルなんですよ。


―― 時代は江戸、舞台は大阪のくすり屋。設定がかなり具体的ですよね。絵を描かれるにあたって、大変だった点、面白かった点などを教えていただけますか?

「浪速名所獨案内」(なにわめいしょひとりあんない)という、大阪の古地図があるのですが、作者の村上しいこさんが、その古地図をもとにしてイメージを膨らませたお話だったのです。残された数少ない当時の資料から、お話に合わせて画面を再構築しなければなりませんでした。絵本としては、実際の当時の状況から異なる創作部分もあるのですが、“タイムマシン”と“どこでもドア”がどんなにか欲しいと思ったことか!(笑)

面白かったのは、大阪と江戸の違いを意識できたことです。
大阪だと鍋の把手が無 いものが一般的、とか、まな板の足の数が違う(今回、絵にはしませんでしたが)とか。あとは、薬屋さんゆえ、へっつい()にはお客さんにお茶を出せるよう茶釜がいつもあったり、数も多かったり。長屋の台所と商家の台所も、違うものだな あと、思ったりしました。
※竈(かまど)


■ ユニークな経歴!


―― そのような感想が出てくる事自体が驚きで、さすがはたごもりさんと思ってしまうのです。骨董屋で働かれていたご経験があるそうですね!絵本の制作に影響はあるのでしょうか?また、その頃から絵本の制作には興味を持たれていたのでしょうか?

西荻窪のベビヰドヲルという、古人形や昔の玩具、生活道具を扱うお店で、たまにちんどん屋さんの仕事に呼ばれたりしながら、7年ほど働いてました。日常的に数多く の昔のものに触れられたことは、今の自分の財産になっています。ただし、自分で開業したお店はあっという間に閉店させてしまったので、商才は無かったようです。

骨董屋で働く前に、図書館の児童書コーナーで働いておりました。下っ端図書館員ゆえ、よく閉架書庫の整理などしながら、こどものとものバックナンバーなどを読み あさってましたね。絵本にのめりこんでいったのは、この頃です。鈴木三重吉の赤い鳥の復刊バックナンバーなどもこっそり読んでいたので、昔の絵本や、古いものへの興 味も、この時に生まれました。


―― 「なにわのでっちこまめどん」シリーズ3冊、それぞれの「ここは見てほしい!」というポイントを教えていただけますか?

一巻「どっちもどっちの巻」では、目かつら売りや、のぞきからくりなど、当時の子どもと一緒に遊んでいるよ うな気分を味わえてもらえたらと、思います。

二巻「ねずみこわいでちゅうの巻」は、町人のようなねずみ達とのやりとりですね。また、暗くて怖い蔵の中だというのに、そこはやはり大阪の子ども、妙にのりのりでもあるだいきちどんとこまめどんの姿に注目です。

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三巻目「どろぼうどいつやの巻」は、疾走していく言葉遊びと、次々出てくる町人達と共に、泥棒追いかけ、息をぜえはあ切らして下さい。


―― 子ども達にはどんな風に楽しんでもらいたいですか?

小学校のイベントに伺った時、高学年の子達でしたが、丁稚という存在そのものを知らなかったんです。そりゃ確かに大村昆さんの丁稚ものとか、よく知ってる今の子 ども達がいたらそれはそれで驚きかもしれません。(大阪の子どもは知ってるのかも しれませんね。)
子どもが働き手でもあった時代、実際の丁稚奉公は絵本とは異な り、過酷な面もあったかと思いますが、東京、大阪、関係なく、江戸時代の丁稚気分を楽しんでいただけたらと思います。


―― 今後どのような絵本をつくっていきたいと思われますか?

しばらく江戸時代ものが続いてるので、昭和あたりにタイムスリップなんてのもいいですね。
しかし、まあ、まだまだ未熟者ゆえ.・・・、ひたすら精進といいますか、筆を動かし、学び、表現していきたいと思います。

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―― ありがとうございました!


merumaga.jpg 西荻窪・ベビヰドヲルにて撮影
▲お話にも出てきました、たごもりさんが以前長いこと働かれていた古物屋さんを背景に。
 ベビヰドヲルのサイトはこちらです>>>

温かく、ユーモアたっぷりの絵なのですが、細かい部分にたくさんのこだわりも垣間見えて・・・その幅広い表現力こそが大きな魅力のたごもりのりこさん。今後どんな風に更に開花されていくのか本当に楽しみですね!


2010年06月09日

絵本作家山村浩二さんのアトリエを訪問しました!

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人気絵本くだもの だものに引き続いての名コンビ作品が発売となりました!みずみずしくて美味しそうな野菜たちが準備運動をしている様子が何とも愛らしい表紙の絵本おやおや、おやさいです。言葉遊びの達人石津ちひろさんの文章をユーモラスな絵で見事に視覚化しているのが山村浩二さんです。

今回はその発売を記念して、山村浩二さんのアトリエ訪問インタビューが実現しました。
山村浩二さんは、アニメーション作家として、その作品の国際的な受賞が60を超えるほどの大活躍をされている方なのです。そんな山村さんの絵本の制作方法とは・・・?
『くだもの だもの』、『おやおや、おやさい』のお話を中心に、制作の秘密からみどころなどたっぷりお話をお伺いしました。素敵なアトリエの様子も必見ですよ!


山村浩二(やまむらこうじ)
1964年、愛知県生まれ。東京造形大学絵画科卒業。短編アニメーションを多彩な技法で制作。作品に『パクシ』『年をとった鰐』など。『頭山』がアカデミー賞短編アニメーション部門ノミネート、6つのグランプリ、『カフカ 田舎医者』が7つのグランプリなど、国際的な受賞は60を超える。絵本に『くだもの だもの』『おやおや、おやさい』(福音館書店)『あいうえおとaiueoがあいうえお』(小学館)など。東京都在住。


■ ユーモラスな言葉と絵のコラボレーション作品『くだもの だもの』 制作のひみつ


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 『くだもの だもの』 石津ちひろ・文 山村浩二・絵 福音館書店
▲夏の海水浴場でくり広げられる果物たちの愉快な行動を、ユーモラスな絵で描いた言葉遊びの絵本です。

―― 絵本ナビでも人気の絵本『くだもの だもの』。まず石津ちひろさんの言葉遊びの面白さというものがあって、そこに、山村浩二さんの愛嬌のある絵によって違う世界が広がっていき、子ども達も大喜び。暗記してしまうくらいです。その組み合わせがとても絶妙なのです。まず不思議に思うのが、どうやってその2つの世界が組み合わさっていくのか、という部分です。

 最初に石津さんのテキストを頂くんです。その時は構成(順番や組み合わせ)というのは決まっていないんですね。石津さんの案として、果物にまつわる様々な言葉遊びをたくさん頂いて。だから、実は実際に本文に使われている以上の数のテキストがあったんです。


── その石津さんのテキストを最初に見られた時の印象はどうでしたか?

 それはもう本当に、楽しいなと思いました。果物たちが生き生きと動いてる様子が見えてくるといいますか。
 でもそこで、単純に言葉の絵解きだけの絵本じゃ面白くないかなというのがあったんです。石津さんのテキストを読んでいく中で、たまたま「海水浴」というテーマで、夏とかスイカが出てきたところから一つの情景が浮かんできたんですね。一個一個は、本当にばらばらの言葉遊びなんですけど、「海水浴」という所に関連するところで組み合わせていけば何かストーリー性が出てくるんじゃないかなというのが見えたんです。


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「かいすいよくには いかない スイカ」
▲海水浴の誘いに、スイカさんのうちに行く所からストーリーが始まります。


―― そこからなぜかパパイヤのパパが砂浜でパンを焼いたりと、思いもつかない展開になっていって(笑)。

 そうなんですよ。これはパパイヤの言葉遊びなんですけど、最初はテキスト的には「海水浴」というのはどこにもなかったわけですね。じゃあ、海水浴場でパンを焼く情景というのはどんなのだろうと考えていって。一つの場を設定することで、言葉遊びだけじゃなくどんどん絵の世界が広がっていって、キャラクター性といいますか、登場人物たちが生き生きとしてくるんですね。そうやって、言葉から情景やシーンをイメージしていうるちに海辺という舞台が見えてきて。そこからだんだんこちらも遊び出すんですね。

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── そうやって色々な場面が登場しながらお話として全体が進んでいく一方で、その間のつながりといいますか、サイドストーリーみたいなものも描かれていますよね。そういう遊び的な部分というのは子ども達も大好きですよね。

 言葉遊び自体はそれぞれが単体ですが、そこで何かストーリー性を持たせることで絵本に膨らみを出せるかなというのがまず見えてきたんです。それは言葉の順番だけでも変わってくるんですよね。そこの間にうまく関連させて、例えば「ビワのお詫び」の場面にうまくつなげていったりとか・・・色々なシーンを後からパズルのように組み合わせていくことで、だんだん立体的に絵の構成も決まってきたんです。


── その段階で、石津さんとのやりとりというのはあるんですか?

 基本的にお任せいただいていました。逆に僕はすごくやりやすかったといいますか、楽しくやらせていただけましたね。


── この作品の大きな魅力、人気の秘密の一つとして登場する果物のキャラクターというのがあると思います。果物に手足がぴょんぴょんって生えていて、キウイの腕は毛むくじゃらだったりとか(笑)。表情もすごく豊か。そのキャラクターはどんな風に誕生したのでしょうか?

 『くだもの だもの』では、必ず果物が登場して色々なことをしてるので擬人化していかなければいけないですよね。絵の方法としてどうしようかなという部分は、少し苦労しましたね。
 方法としては色々あったと思うんですけど、一つは単純に果物そのものを感じてほしいというのがあって。果物はリアルに描きたい、果物自身を簡略化はしたくないなと。それで、手とか目とかささっと描いたように、わざとちょっと粗くしているんです。しっかり果物から生えている手というふうにはしないようにして。ついでに、ちょっと描き足したみたいな印象にしていこうかなというのは、絵を描いていくうちに思い付きました。それで、例えばキウイだったら毛がいっぱい生えてるから毛深いんじゃないかとか(笑)。果物を見た時にそのキャラクターが浮かぶような感じにしたいなという風に思って描いています。


── ああ、それででしょうか。果物の描写が本当につややかで美味しそう!1~2歳ぐらいの小さな子ども達でも、果物を見て美味しそうというのはわかるんですよね。

 しずる感っていうんでしょうか、フルーツなのでみずみずしさみたいなものを感じさせなきゃなというのはありました。だから、普段は空想で描く場合も多いのですけど、本作は全部本物を見て描いたんです。でも、季節的な問題で手に入りにくい果物も随分あって(笑)。秋も深い頃、ちょっと冬に差し掛かっていたのかな。スイカもなかなかなくって。ビワやさくらんぼなどは、贈答品の高級なものを編集部の方に手に入れていただいたりしたんです。スモモもちょっと難しかったですね。種類がとても多いので、これぞスモモという典型的なものにしないとというのがあったりして。

 おもしろいのは個体差があるといいますか、同じみかんでも一つずつ表情が違うんですよね、そうすると、やっぱりこの一つのみかんをモデルに描き上げないといけないというのがあって。だから、ラフはちょっとラフで描いておいて、本番が本当に本番なんです。最後に実物を見ながら描いてきちっと仕上げる段階がすごく重要。表情やキャラクターが決まる瞬間ですので。そのタイミングをうまく見計らって。だから、果物ごとに描いていくんです。同じ果物が登場するところはそこの果物だけを仕上げていくみたいに。だから全体にはまだ色が付いていないんだけど、みかんの部分だけは仕上がっていて、こっちのフルーツはまだこれからという感じで。最後のほうで、脇役的なスターフルーツみたいなのを描いて(笑)。でも、スーパーで探すのはすごく楽しかったですね。


―― 絵を描かれる時の素材というのは・・・?

 インクと色鉛筆ですね。背景の感じは水性のインクで、キャラクターそれぞれは油性のカラーマーカーで色をつけます。画材としては3種類使って描いています。背景の感じで全体の空間、雰囲気を創っていって、鉛筆で落書き的な手足と、逆にもっと果物の細かいディテールの質感のほうと、うまくつなげて違和感ないようにしている感じです。



■ 続刊『おやおや、おやさい』のテーマはマラソン大会!


── 続いて、今度はフレッシュな野菜がたくさん登場する『おやおや、おやさい』。石津さんも作者の言葉として「子どもの頃の元気でイキイキとしていた野菜に、絵本の中でふたたび出会うことができた」とおっしゃっている通り、山村さんの描く野菜たちはごつごつしていて、張りがあって。そしてマラソン大会を繰り広げるのです。こちらもやはり同じような制作方法で・・・?


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おやおや、おやさい』 石津ちひろ・文 山村浩二・絵 福音館書店刊
▲今日は野菜たちのマラソン大会。「そらまめ そろって マラソンさ」「りっぱなパセリは つっぱしる」韻を踏んだような言葉とユーモアたっぷりの絵が実に楽しい絵本です。

 基本的には同じつくり方です。野菜も本物を見ながら描きました。やはり季節柄手に入りにくいものも色々あって、その辺りの苦労は同じでした。
 
 でも、実際に画面上に描き始めてから気がついたんですけど、野菜は比較的長いものが多いんです。セロリだとか、大根だとかもすごく長いわけですよね。全部リアルに描きたいというのが基本的にあるので、小さい野菜と一緒に画面上に収めようとすると・・・「あ、これ、難しいな。うまく収まらないや」なんて(笑)。厳密にいうと実際の大きさの比率は違いますが、それぞれの形の比率は変えないように。うそをつかない様なバランスで、長いものは長いものっていう印象をちゃんと画面に収めるのが結構難しかったです。果物の場合は大体丸いので、あまり意識しなくても良かったんですけど、野菜になってみたら長いのと丸いのと太いのって、すごく形がばらばらなんですね。賞味期限もそうで、ものによってはすぐにしなっとなってきちゃうんですよね。

 それから人参の“葉っぱ付き”というのは売ってたようなイメージがあったんですけど、いざ探してみるとこれが売ってないんですよ。大根はまだ時々葉っぱ付きは売ってるんですけどね。それが自分では意外だったんです。でも、そこはちょっとこだわって。子ども達が知ってるのは、この黄色い部分の人参だけだと思うんです。これ、実際は体の一部を切られてるわけですね。それがかわいそうだなと思って、なるべくちゃんと丸のまま描こうと。厳密に言うとツルとかも取られちゃっているんですけど、まあ一体化してるものは付けてあげたいなと。やっぱりキウイなんかも、イメージとしては切られてた緑の中身のほうが、果物として印象深いと思うんですが、やっぱりその切り身のままのキャラクターというのは、こわいかなと思って。浮き輪の柄でらしさを、演出していますね。そういう所はなかなか難しく、面白い部分でした。


── ストーリーの最後の展開で意表をつかれると言いますか、はくさいのこのキャラクターが笑っちゃいますよね。誰かモデルでもいるのかな、と思ったのですが・・・。
 
 モデルというのはいなかったんですけどね。これは本当に、石津さんの「はくさい はくしゅは てれくさい」という言葉から連想して、こういうキャラクターなんだろうなって、自然に出てきて。わーって騒がれたりすると、そっちに気持ちが行っちゃって、本来やってることを忘れちゃうみたいなね(笑)。そんな事をしている間にとうがらしのとうさんが・・・って。この最後の終わり方もストーリー的に、意外性を持たせて(笑)。


―― 『おやおや、おやさい』の隠れたみどころみたいなものがありましたら教えて頂けますか?

 全部実在する野菜を描いているんですが、同じような葉っぱの緑の感じで違いを出すのというのが結構難しかったんですね。このシーン(スタートしたマラソン選手達を沿道で沢山の野菜が応援するシーン)なんかは、一番楽しみながら描いたのですが、ここも色々な野菜が出てくるんです。頭の葉っぱの部分しか見えていないんですけど、ちゃんとホウレンソウだったり、春菊だったり、三つ葉だったり。葉の形をよく見て、その違いでわかるように。パセリも葉がもこもこしていて立派です。はちまきができるくらい。そういう意味で、今回は“葉物”に力が入ってるかもしれないです。はくさいにしても。描きがいがありました。


── 言われてみると!これは親子でクイズ遊びが出来そうですね。意外とお母さんも答えに困っちゃったりして(笑)。


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■ アニメーションというジャンルと比べて・・・


―― 素人の勝手なイメージですが、アニメーション作家の方といいますと、どんどんイメージが膨らんでいってとにかく沢山の枚数の絵を描いたり、描き込むのがとにかく好きだったりするのかな、と思ってしまうのですが、絵本ですと場面が限られていますよね。そういう部分で苦労などはありましたか?

 やっぱり絵の見せ方が違うんですよね。当然、アニメーションの場合は動きで説明できるので、その動きの枚数を重ねることで展開できるわけですね。だから例えばラディッシュがダッシュしてるんだったら、やっぱりダッシュしてるスピード感というのは現実的な時間として出せるわけです。ところが絵の中だと、停止しているんだけど、この人は速そうに見えるだとか、色々な事を含めて一場面でそれを表現しなければいけない。絵本の中で出来ることというのはまたアニメーションとは違ってくる、という実感はありました。両方の仕事をしていてすごく勉強になっていますね。そのたびごとに発見があります。


―― 違うジャンルでの表現もされているからこそお伺いしてみます。絵本のおもしろさというのは、どんなところにあると感じられますか。

 絵本というのは戻れるんですね。サイドストーリーを見つけた時もそうですけど、子どもは気になったらもう1回、「あのキャラクターってなんだっけ」みたいにページをめくって後ろに戻れるわけです。映画は1つのディレクションを僕らが作って、それを見てもらう。それから考え感じてもらうという感じですけど、その体感の仕方というのがまったく違うんですよね。そこはおもしろいですね。
 それから、絵本の感想なんかを見ると、すごく親子で読んでくれているんだなと感じます。アニメーションというと、テレビの前で座りっぱなしで見ているという印象があるんだけど、絵本の場合は親子で読んでいるその間、どういうことが起こっているかというリアクションがすごく見えてきて。そこはちょっとアニメーションとは違うのかなという気がしますね。


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―― この絵本は親子でどんな風に楽しんでほしいですか?

 親子それぞれで色々なストーリーを見つけてほしいと思います。絵本の中では、どのキャラクターがどの辺に、どの場面でどこにいるのかというのを、結構細かくつながりを考えて描いていますから。実はこの辺でこのキャラクターがいたんだ、みたいなのを見つけながら楽しんでもらえたら嬉しいです。


■ 更に最新作の情報も!


―― ここに出来上がったばかりの最新作『おかしな おかし』があります。(月刊誌こどものとも年少版2010年7月号※)先ほど拝見させていただいたんですが、今度の主役はお菓子!とにかく美味しそうなお菓子が次から次へと登場して・・・本当にどれも子どもたちが泣いて喜びそうな内容になっていますね。「お菓子」という題材は石津さんの方からのご提案ですか?
※こちらは絵本ナビでは取り扱っていない商品になります。詳細・問い合わせはこちら>>>

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『おかしな おかし』 石津ちひろ・文 山村浩二・絵 福音館書店刊

 いや、お菓子というアイデアは僕なんです。実は最初、石津さんと編集の方から「お魚」で、という話があったんです。今までの絵の作り方は、目鼻のない所にそれをつけてキャラクター化するという方法。ところが、魚はもうキャラクターですよね。鮭なら鮭で。切り身にキャラクターつけるわけにもいかないしなあ、と思って。だから目鼻のない、本当には生物ではないもののほうがいいんじゃないですか、例えばお菓子とかパンとか・・・と提案させていただいて。そこで、石津さんの方からお菓子で行きましょう、という事で決まりました。


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―― お魚もおもしろそうですけど、言われてみると確かに・・・。絵を描かれる側の方ならではの発想ですね。ところで、お菓子というと例えばお菓子の家だとか、ちょっとファンシーな感じを思い浮かべるんですけど、こちらは思い切り汗が流れていますね。

 石津さんからいただいた言葉の中に、体操という言葉が出てきたのでそこからイメージして。オリンピックだと広がり過ぎてしまうし・・・ということで身近で色々なスポーツが出来るスポーツジムが舞台になりました。プリンやゼリーが飛び跳ねていたり、ドーナツやクッキーがサッカーをしていたりします(笑)。

 お菓子は意外と地味でしたね。焼き菓子が多いので、茶系のものが多いんですよ。やっぱり果物が一番カラフルにできましたね。野菜はグリーン系が多いので、爽やかな印象。お菓子はなるべくポップな感じにしたかったんですけど、お菓子そのものは意外と地味なんですよね。でも、そこで「おいしさ」のほうにちゃんと目がいってもらえれば。

 やっぱりお菓子も本物を見ながら描きました。それはすごく楽しかったんですけども・・・食べたくなるんです。お菓子は描くものじゃなくて、やっぱり食べるもんだと(笑)。おまんじゅうを見ながら鉛筆で描いてるのはすごく変で、こりゃあ口に持っていくもんだろうって。果物ですと静物画として、まだ冷静に見られたんですけど。お菓子を眺めてるのは、すごく変な感じがしました。
 でも娘も喜んでいました。モデルが最終的には食材になるので。果物や野菜の時もそうでしたけど、普段買わないようなものを買うから大変おもしろかったですね。意外と美味しいだとか、料理に入れてみたり。全部食べるようにしてましたね。


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―― 1つの作品が完成するまでにはどの位の期間がかかるのでしょうか?

 プロジェクトとしては、だいたい1年以上前からお話をいただきます。ラフから進んでいくんですけど、そのラフが固まるまでの時間と、実際色をつけていく作業というところで、トータルでやはり1年ぐらいですね。設定、ストーリーなどを決めるラフのやりとりでは数ヶ月かかかっています。でも、作業自体は比較的早いので、実際色をつけたりしているのは2カ月か3カ月ぐらいで仕上げているんじゃないですかね。




■ 山村浩二さんご自身についてもお伺いしました


―― 子どもの頃絵本を読まれた記憶はございますか?

 実は子どもの頃、僕はそんなに絵本を読んでいなかったんですね。物語絵みたいなものは見ていた覚えはあるんです。世界名作童話集などで絵が沢山ついていると、絵に興味があったりとか、昔話の絵本だとかはすごく読んでいた記憶があるんですけど。漫画世代で、物心ついたころはもう漫画を読んでたほうが、印象としては多くて。

 絵本の世界が本当におもしろいなと思ったのは、子どもができてからですかね。例えばエリック・カールさんとかの絵本を見たりして、ああ、おもしろいんだと。子どもに見せながらそういうものに気づいていったというのがあります。

 絵自体は見るのも描くのも大好きでしたね。漫画やアニメーションは学生の頃から作っていて、それがいつのまにか今の職業になっていたという感じです。


―― その中で、絵本を描かれる事になるきっかけというのはあったんでしょうか。また、絵本を描く事について興味はおありでしたか?

 特に大きなきっかけってあったのかな。アニメーションだけの仕事というのは、なかなか最初のうちはメインではできなかった部分もあって。仕事を始めた頃から挿絵の仕事はやっていました。ガリバー旅行記だとか、シャーロックホームズなんかの物語につけるイラスト。こういう挿絵の仕事は好きでした。テキストからイメージして絵をつくるというのは、結構初めの頃からやってたんですね。振り返れば、児童書の世界には何かしら関わっていますね。

 最初の絵本というのは福音館書店さんの『サカナカナ?』(月刊誌こどものとも0.1.2 2002年1月号※品切れ)です。絵本らしい形で仕事ができた最初だった気がします。

 絵本を描くということにはすごく興味がありましたね。やはり絵描きの興味として、絵本画家の人たちというのはすごく魅力ある人が多いので、絵を描くという立場からは、絵本を描いてみたいというのはずっとありました。だからといって、最初から絵本作家を目指そうみたいなところじゃなくて、やはり自分の興味の中心がアニメーションにあったものですから、どうしてもそこが中心にはなっていたんですけど。


―― 現在、当然アニメーションの仕事も並行されているんですよね。取り組み方や時間のかかり方は全然違うのでしょうか?

 そうですね。アニメーションのほうが、どっちかというとコツコツやっていかないと出来上がっていかなくて。絵本は気持ちをうまく持って行って。もちろんそれなりに両方時間はかかりますけどね。やはりある意味で、同じ絵なんですけど、自分の気持ちが切り替わるので、両方の刺激になるというか。うまくそれぞれの仕事がプラスにできてるんじゃないのかなという気はしています。


■ 最後に・・・


―― 絵本や絵本を通しての楽しみ方など、絵本ナビ読者の方へのメッセージをお願いします!

 子どもとのコミュニケーションとして、絵本は映像よりも密に親子がコミュニケーション取りやすいのかなというのはありますね。読み聞かせだったり、一緒にページをめくっていったりというところで。

 それから、僕自身は絵を描くので、絵本の選び方としては、やはり絵に興味があると見るんです。絵本には色々な要素があるのですが、特に絵の部分、そこには言葉以上の何かがあって、そこに魅力があるからこそ、絵本というのがあると思っているんです。単純に物語の読み聞かせではなくて、その絵から発しているものというのはなかなか言葉には置き換えられないけど、その絵本や画家さんそれぞれの雰囲気というか、独特に発しているものがあるんです。絵を描く立場としてはそういう絵の面白さ、絵が発している魅力みたいなところから絵本を探してみるのもいいのかなという気がします。
 子どもにとっても、そこで感受性が養われるのではないかなと。子どもの頃に見たビジュアルイメージというのは、たぶんずっと残っていくと思うんですね。目からの触角といいますか。そういうものが記憶にすごく結びついていくというのはありますよね。大人は言葉や良い物語というので選びたがるところがあるんですけど、やっぱり忘れちゃいますよね。その雰囲気とか印象という方が、強く記憶に残ったりするんです。


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 自分で表現するにあたっても、そこは難しいところですね。うまくいい気持ちで描けていないと、ちょっとした事で元気な感じが出ていなかったりしますし。同じ絵でもちょっと変わっちゃうんですね。例えば野菜でも果物でも、それと接しているときの自分がうまい具合にいかないと、美味しそうと思っていないと、美味しそうに描けないですよね。単純な話ですけど。


ありがとうございました!
記念にぱちり。

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 お話を聞いていると気が付くのですが、山村さんにとって制作中の「難しい」や「苦労」というのはイコール「面白い」なんですね。そんなお話をされている時は決まってとても楽しそうな表情をされているのです(笑)。創作絵本にもご興味があるという山村さん、今後どの様に世界が広がっていくのか本当に楽しみです。


★今回、素敵なアトリエにもお邪魔させて頂きました!

この場所から、子ども達を喜ばせてくれる絵本も、世界中で絶賛されているアニメーション作品も生まれていくのですね。

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▲これが作品の生み出される机!アニメーションの原画もずらり・・・思わず緊張します。

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▲カラーインクやペン、色鉛筆など。主に制作に使われている画材がびっしり。


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▲制作の時はいつも音楽を聞きながら。アニメーションの原形フェナキストスコープ(驚き盤)を見つけて、絵本ナビ取材スタッフも福音館書店編集チームも思わず夢中に!簡単な解説までして頂いて・・・。


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▲素敵な本棚の間から、ちらりと見え隠れしていたラフ画。どうやら新作絵本の制作も進行中の様ですよ!

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▲やはりアトリエの主が座っているとしっくりきますね。サイン本も描いて頂きました!

2010年05月26日

絵本作家さこももみさんにインタビューしました!

さこももみさんのインタビューは移行しました

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⇒さこももみさんにインタビューしました

2010年05月11日

【新企画】レビューコンテスト開催中!レビュー大募集!

期間中、対象作品はレビュー掲載時のポイントがもれなく2倍、最優秀レビューに選ばれると著者があなたやお子さんの似顔絵入りの色紙(まさに家宝!)を描いてくれるというスペシャル企画です。

第1弾、『しごとば』『続・しごとば』レビューコンテストは5月末締切り。
グランプリのレビューを書いてくれた方には、鈴木のりたけさんがあなたが登場する“しごとば”色紙を描き下ろしてくれます。

世界にたったひとつの豪華プレゼント!応募ルールをご確認の上、ふるってご投稿ください!

↓詳しくは下記ページで!

特別企画『しごとば』『続・しごとば』レビューコンテスト

特別企画『しごとば』『続・しごとば』レビューコンテスト


2010年04月21日

「ゴーゴー・ミッフィー展」松屋銀座×絵本ナビ企画
ゴーゴー・ミッフィー展開催記念ストラッププレゼント!

ミッフィー誕生55周年を記念した大規模な展覧会「ゴーゴー・ミッフィー展」が開催されます。

人気絵本8作の原画やスケッチ200点が日本初公開!また、展覧会限定のオリジナル・グッズも数多く販売されます。ミッフィーファンなら見逃せませんね。

2010年4月22日(木)より、全国巡回の皮切りとなるのが東京松屋銀座8階大催事場です。
その松屋銀座さんが、絵本ナビユーザーの方へ向けて、素敵な特典をご用意してくださいました!

「ゴーゴー・ミッフィー展」開催期間中【2010年4月22日(木)~5月10日(月)】に、会場入り口受付にて「絵本ナビの特集ぺージを見た」と言うだけで、なんと先着100名の方に「ゴーゴー・ミッフィー展開催記念ストラップ」をプレゼント!!
お近くの方は、是非この機会にお立ち寄りくださいね。

「ゴーゴー・ミッフィー展開催記念ストラップ」
※招待券をご利用の方と中学生以下は対象外とさせていただきます。
松屋銀座 ゴーゴー・ミッフィー展 の詳細はこちら

ゴーゴー・ミッフィー展 の詳細はこちら

絵本ナビ×講談社 ミッフィー誕生55周年記念特設ページ
絵本ナビ×講談社 ミッフィー誕生55周年記念特設ページ

Illustrations Dick Bruna © copyright Mercis bv,1953-2010 www.miffy.com

2010年04月20日

絵本作家たかいよしかずさんにインタビューしました!

たかいよしかずさんのインタビューは移行しました

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⇒たかいよしかずさん インタビュー

2010年04月14日

「MOEができるまで」
MOE編集部におじゃましました!

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絵本とキャラクターの月刊誌MOE
2009年に創刊30周年を迎えられました。
絵本ナビでも新刊&バックナンバーを取り扱っているので、ご存知の方も多いですよね。

絵本を軸にして、関連する情報が満載の絵本専門誌です。人気絵本・人気キャラクターをテーマにした巻頭大特集のページは徹底した取材と豊富なビジュアルが魅力!
「絵本の世界って、こんなに面白くて奥深いものなんだ・・・」と気が付かせてくれる大事な存在です。
また、アート・映画・旅・ハンドメイド雑貨・スイーツなど、旬の情報もたっぷり詰め込まれています。絵本ファンはもちろん、詳しくなくても気軽に楽しめるようになっています。絵本の世界を身近に感じさせてくれる、というのも大きな特徴なのかもしれませんね。


そんな雑誌MOEを、毎月生み出しているのが「MOE編集部」。
今回、何と月刊MOE副編集長の森綾子さんにご協力いただき、お邪魔させて頂けることになりました!

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▲静かな熱気にあふれる編集部。

そこかしこに珍しい資料や絵本がたくさん!目移りしてしまいます。
ずっと愛読してきたMOEの裏側をのぞくことができる・・・と、冷めやらぬ興奮を抑えつつ、
色々なお話をお伺いしてきました。お楽しみください。


■ 月刊MOEのできるまで                


取材させて頂いたのは、ちょうど2010年4月号が発売されたばかり。
この時期に主に取りかかっていたのは、5月号、6月号だそうです。
5月号はすでに入稿が終わり、最終段階の作業が進行中、6月号では原稿依頼や取材の真っ最中、更に7月号に向けて取材の為に海外出張中!と並行して作業が進められていました。
この時点で9月号位までは、大きなテーマは決定しているそうで、そんな風に常に同時進行で作業が進められているのですね。

今回は、2010年4月号を中心に、完成までの様子をわかりやすく教えて頂きました!

Ehon_35329.jpg 『MOE 2010年4月号
▲巻頭大特集は「リサとガスパール&ペネロペのすべて」。
表紙の絵は、「リサとガスパール」と「ペネロペ」が一緒に登場している貴重な3ショットです!

中を開いていくと、
作者アン&ゲオルグ夫妻のパリの新しいアトリエを訪問した取材記事や、「リサとガスパール」「ペネロペ」それぞれのキャラクターの紹介や徹底比較、絵本の舞台となるパリの町の紹介や、最新グッズなどなど・・・知りたい!と思っていた情報が次から次へと続き、絵本ファンにはたまらない内容となっています!

それでは、どうやってその内容が決まっていくのでしょう?
森さんに、他では見られない貴重な資料などを見せて頂きながら、完成していくまでの工程や、雰囲気などをお伺いしました。


★企画会議


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「毎月企画会議というのが開かれるんです。」と森さん。
編集部全員が、それぞれ一冊まるごと「どんな構成がいいだろう」と、内容を考えて企画書を作成し、提示するそうなのです。
  
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▲特別に4月号「リサとガスパール&ペネロペ特集号」に提案された企画書を見せて頂きました!

こんな風に、巻頭大特集から関連特集、連載記事までひととおり考えます。 
ちなみに、編集部の人数は現在7人。
(その他に、ほぼ毎月仕事をお願いするカメラマンさん、ライターさん、デザイナーさんもそれぞれ4~5人いらっしゃるそうです。)
各自がそれぞれ情報を収集し、その時期にぴったりな内容を企画したり、
得意分野のジャンルで企画したりします。
   
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★企画が決定!
  
基本的には、採用された企画を考えた人がその特集の担当となり、一人(!)で進めていくのだそうです。もちろん、特集内容に合わせてライターさんやカメラマンさん、デザイナーさん等々に依頼して、取材や撮影などの準備を進めていきます。

特集が、とても流れのある内容となっているのは、一人の方が全て企画されているからこそなのかもしれませんね。

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▲こちらはMOE4月号の「台割(だいわり)」。編集長が管理します。

そして、特集内容、連載記事の内容等が決まるとこの台割に記入していきます。
それぞれ細かい記事は、他の編集部員が担当していきます。
(毎号必ず担当ページが1ページ以上はあるそうです。)
見方は難しいのですが・・・MOEは中綴じ製本なので、真ん中の数字を中心に
右に刷られるページ、左に刷られるページ・・・という並びで表がつくられています。

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▲編集後記や次号の予告、広告ページなども含めて全ての決定事項を入れていきます。

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▲「絵本ナビの広告見つけた!」小さなことで喜んでしまうのは素人ならでは・・・。

★詳細内容を決めていく

 
台割がほぼ決定すると、いよいよ具体的に動き出します。

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▲ページ割り。例えば巻頭大特集の30ページの中でそれぞれのページ数、流れなどを決めていきます。

アトリエ訪問の記事は何ページ分使って、
「リサとガスパール」「ペネロペ」のキャラクター紹介は2見開きずつにして・・・などなど。
取材をしてみて、その内容によってページ数を変更することもあるそうです。


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▲デザイナーさんにデザインの依頼をする為のラフです。

こちらも担当編集の方が描いていくそうです。
巻頭特集のデザインにはアートディレクターさんが手がけるそうで、
話し合いながら具体的なレイアウトを考えていきます。

例えば、アン&ゲオルグ夫妻の写真がとても素敵だったので大きく使いましょう!というと・・・
(ラフ画像の右上の欄)

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▲一ページに大きく掲載されるレイアウトで完成!

引越しされたばかりのご自宅兼アトリエのソファで、仲良くくつろぐお二人の写真には本当に魅入ってしまいます。

「MOEの読者の方は、絵本の背景にある情報を知りたいという方が多いですね。中でも作者ご本人が登場するぺージというのは一番人気があります。 だから、現地に取材に行くのは大変だけれど、そこはしっかりと時間と手間をかけて作っていきます。」と森さん。
この号の為にも、カメラマンさん、通訳さん、ライターさんなどに依頼してパリまで取材をしています。

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また、絵本の表紙画像や中味画像などを贅沢に使ったレイアウトもMOEの特集ページの魅力です!
「作家の方々のご厚意で、かなり自由な誌面づくりができていると思います。」


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▲『リサとガスパールのクッキングブック』に登場するお料理を実際に作って撮影。すごく可愛い!

左の画像がこのページのラフ、右が実際のページです。
お料理や小物の写真での、こだわりのスタイリングも見逃せません。


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▲記事を作るために撮った写真は、かなりの数!?

奥がアトリエ訪問取材の写真、手前が料理の写真。
それぞれ、得意分野のカメラマンに依頼するのも編集の方のお仕事なのだそうです。


★いよいよ仕上げ!

  
依頼したラフをもとに、デザイナーさんからレイアウトページが送られてきます。
    

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▲チェックしながら、写真やレイアウトの変更などをしていきます。 
   
そしていよいよ入稿!印刷会社にデータを送ります。
送られてきた刷り見本をもとに、色校(刷り上がりの発色のチェック)などを行います。

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▲4月号のおまけ、特製リサとガスパール&ペネロペシールの絵が印刷された段階!シールになる前です。ワクワクしますね


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▲表紙の色も、初校、再校、三校と修正していきます。

言われてみると、空の色や、ペネロペの色などかなり変化していますね。
同時に細かい誤植なども修正していきます。

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▲こちらは目次順に並べて一冊にまとめた状態です。分厚いですね。

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▲これを、1ページ1ページ、間違いがないかチェックしていきます!

チェックを担当するのは編集長と副編集長である森さん。
この作業もまたかなり大変そうなのです。

そして出来上がったのがこちら!!

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皆さん、実際に手にとって味わってみてくださいね。


■ 巻頭大特集の他にも、人気の企画や連載がたくさんあります!

 

ご存知の通り、巻頭大特集の他にも、月刊MOEには人気の企画がたくさんあります。
例えば描きおろし絵本コーナー。
   

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発表された作品が、のちに書籍化される事も多いこのコーナー。
MOEイラスト・絵本大賞で受賞された新人作家さんから人気作家さんまで、
かなり贅沢な内容を毎号楽しむことができるという事なんですよね。
(写真は2010年3月号より。2007年MOEイラスト・絵本大賞で準グランプリを受賞されたもりかさんの作品です。)

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「絵本作家さんにおそわる描き方教室」など、実際に作家さんが絵を描かれている様子が見られるコーナーは、イラストレーターを目指している読者はもちろん、そうではない方にも大好評なのだそうです。
(写真は2010年3月号より。ダヤンシリーズの作者池田あきこさんが実際にダヤンを描く過程を細かくみる事ができるのです!)
絵本が出来上がる前の鉛筆で描かれたラフスケッチなど貴重なショットが満載なのも、MOEならではですよね。


■ 特集内容の幅はどんどん広がっていきます。                


上の2コーナーが掲載されているのは、2010年3月号西巻茅子さんの『わたしのワンピース』のうさぎさんが目印!

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▲巻頭大特集は「絵本みたいな雑貨が生まれるまで」。
可愛い雑貨をつくるアーティストがたくさん登場しています!

こんな風に、絵本だけでなく、絵本に興味を持った人が、
更に広がっていくであろう世界についても徹底して取材をしてしまうのが
MOEの大きな魅力の一つでもありますね。
その他にも美術館、カフェ、映画などのテーマなどで特集されている号もあります。

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「絵本はあんまり詳しくないけれど、このうさぎさんには見覚えがある!とか、可愛いものが大好き!という方って沢山いると思うんですよね。そういう方達が自分の興味のあることをきっかけに絵本の世界を知ったら、きっとどんどんはまってくれるんじゃないかと。そういう意味でも、常に間口を広げておきたい、というのはありますね。」と森さん。
こういう特集号があるからこそ、MOEには広いファン層がいるのでしょうね。
普段、絵本に縁がないような人達でも気軽に絵本の世界が楽しめる雑誌がある・・・というのは、とっても大きな存在なのだと思います。

更には、今年で2回目となった大好評企画「絵本屋さん大賞」の様な、新しい動きというのも目が離せません!

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▲2009年2月号    ▲2010年2月号


■ 忙しそうな編集部の様子を、そーっと探索!                


最新号に向けて、作業真っ最中の編集部は当然大忙し。
そんな所をこっそりお邪魔しながら、探索させて頂きました・・・。


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▲まだ発売前だった2010年5月号「ミッフィー大特集」の資料もたくさん!

2010年5月号は、今年誕生55周年を迎えるミッフィーの大特集です。
ディック・ブルーナさんとMOEとのお付き合いは、とっても長いそう。
MOEの取材だったら・・・と、いつも快く受け入れてくださるそうです。
この号では、今も変わらず毎日絵を描いているブルーナさんの様子を見る事ができます。
※MOE絵本フェスティバルでは、直筆コメントも展示さています!>>>

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▲最新刊はきれいに並べられて。もちろん、バックナンバーはぎっしり。


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▲あきらかに邪魔をしてしまっています・・・。でも、皆さんとっても温かく受け入れてくださいました!

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最後に森さんと記念にぱちり。
貴重な体験をありがとうございました!


★最後に月刊MOE編集長の新村晃一さんより、絵本ナビ読者に向けてコメントを頂きました!


国内外の絵本を中心に、編集部スタッフの琴線にふれた
愛らしいもの、かわいいもの、美しいものを、
これからもどんどんご紹介していきます。
日常を少しだけはなれた世界で心を遊ばせたいとき、
ほっこりとなごみたいとき、ぜひMOEを開いてみてください。
*4月19日まで名古屋パルコで開催中の「MOE絵本フェスティバル」では、
たくさんの絵本原画をはじめとする、充実した展示がご覧になれます。
ぜひ足をお運びください。

MOE編集長 新村晃一


<おまけ>
今回、取材にご協力頂いた森さんが担当されている来月2010年6月号のMOEの巻頭大特集のテーマが「子どもに手わたす絵本100」。
0歳から10歳まで、年齢別におすすめの絵本をずらり100冊ご紹介しています。MOEが本格的に子どものための絵本特集を組まれたのは始めてなのだそうです。
そしてその記念すべき特集に、何と、私イソザキも絵本ナビ編集長として登場します!こちらもお楽しみに・・・。

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▲一足お先に中味ページをご紹介!右下の一番右がイソザキです。

2010年04月07日

絵本『ももんちゃん こちょこちょ』
作者とよたかずひこさんにインタビューしました!

とよたかずひこさんのインタビューは移行しました。

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⇒「ももんちゃん あそぼう」シリーズ、とよたかずひこさんインタビュー

2010年03月19日

「ひさかたチャイルド30年の歩み」
嶋崎社長へのインタビューです。

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2010年4月に創立30周年をむかえる「ひさかたチャイルド」とは、どの様に誕生し、その30年の道を歩まれてきたのでしょう。ひさかたチャイルド・嶋崎社長にインタビューいたしました。



Q.始めに伺いたいのですが、ひさかたチャイルドというと、ちょっと、古めかしい(笑)というか、ユニークな社名のように感じますが、そのルーツは?

嶋崎社長(以下嶋崎、敬称略):よく皆さんからそう言われます(笑)。実は「ひさかた」はわたしたちの会社が現在もある文京区小石川の一部が「久堅」町でそれを使ったという大変単純なもの(笑い)です。しかし、平仮名で表記すると、なんだか奥ゆかしく感じて、いいと思いませんか?


Q.そう思います(笑)。「ひさかた」は分かりましたが、チャイルドというのは創立時から子どもの本を目指していたからですか?

嶋崎:はい、よく聞いていただきました(笑)。そのチャイルドがまさしくわたしたちのルーツなのです。ひさかたチャイルドは、月刊絵本チャイルドブックの発行などで知られるチャイルド本社の書店販売部門として、昭和56年に生まれました。その「チャイルド」に、「ひさかた」を冠したのが「ひさかたチャイルド」というわけです。


Q.チャイルド本社さんというのは老舗の会社と伺っていますが?

嶋崎:わたしたちの親とも言えるチャイルド本社は、月刊絵本を中心とした教材・教具などを幼稚園・保育園に販売する直販メーカーですが、設立は昭和5年で、今年創立80周年を迎えます。また、看板商品であるチャイルドブックは、創刊73年を経過し、いまも月刊で60万人以上の園児さんたちに読まれています。


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Q.チャイルドブックは、わたしも幼稚園の頃読んでいました。大変伝統ある会社ですね。保育で実績ある会社がどうして書店販売に進出されたのですか?

嶋崎:月刊絵本を発行し続けるなかで、これはぜひいつまでも残しておいていただきたい、次の世代の子どもたちにも読ませてあげたい、と保育者の先生方がおっしゃる作品が数多く生まれてきました。
それを、書店販売版の形で残していこうということで、ひさかたチャイルドを設立したわけです。


Q.それは、どういう作品ですか?

嶋崎:たくさんありますが、当社のロングセラー絵本である「どうぞのいす」、「ねずみのでんしゃ」を初めとする「ねずみの7つ子シリーズ」、「ころわんシリーズ」、「999ひきのきょうだいシリーズ」、「わんぱくだんシリーズ」、「でんしゃでいこう でんしゃでかえろう」などがその代表ですね。これらは全て月刊絵本チャイルドブックから生まれた絵本です。


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Q.よく知られている作品ばかりですね! これらがみんな月刊絵本だったとは驚きです。

嶋崎:保育現場では本当に子どもの心情に近いものでなければ評価されません。よくひさかたの絵本は子どもの心に寄り添っていると言われますが、これは生まれも、育ちも子ども一筋ですから間違いありません(笑い)。

Q.新刊としては現在どういった絵本を出版しているのですか?

嶋崎:現在もチャイルドブックから生まれた作品を出版し続けていますが、それに加えてひさかたオリジナルとして、「あかちゃんえほん」、「創作絵本」、「科学絵本」、「海外翻訳絵本」など、さまざまなジャンルの絵本の他、幼年童話にも出版の幅を広げています。


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Q:そのひさかたチャイルドさんが創立30周年を迎えられての感想と、今後の抱負を聞かせてください。
 
嶋崎:いつのまにか30歳の大人になってしまったみたいですが(笑い)、気持ちはいつまでも子どものままです。子どもの心をなくしたら、子どもの本は作れませんからね。ひさかた30年の歩みは「子どもの絵本一筋に30年」と言えると思います。この気持ちをいつまでも持ち続けていこうと社員一同心を新たにしています。
 「親子共々子どもの絵本一筋」でがんばってまいりますので、どうぞ今後ともよろしくお願い申し上げます。


2010年03月16日

絵本『ありさんどうぞ』作者中村牧江さん、林健造さんにインタビューしました!

中村牧江さん、林健造さんのインタビューは移行しました。

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『ありさんどうぞ』 作者中村牧江さん、林健造さん インタビュー。


2010年02月26日

「100かいだてのいえ」シリーズ
岩井俊雄さんにインタビューしました!

岩井俊雄さん「100かいだてのいえ」シリーズインタビューは移行しました。

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「100かいだてのいえ」シリーズ、岩井俊雄さんインタビュー

2010年02月25日

「いわいとしおさんと100かいだてのいえをつくろう!」
丸善ラゾーナ川崎店さんでワークショップが開催されました。

先日(2010/1/17)の日曜日、丸善ラゾーナ川崎店さんで
「いわいとしおさんと100かいだてのいえをつくろう!」という
ワークショップが開催されるという事でお邪魔してきました。
丸善ラゾーナ川崎店さんは、この「みんなの100かいだてのいえ」というワークショップを
一番最初に開催されたお店だそうですよ。

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「100かいだてのいえをつくろう!」ワークショップ会場はこちらです。

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机の上にはペンやはさみなど。
そして、一人二部屋描ける専用の紙が用意されています。

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さあ、岩井俊雄さんの登場です!
「この絵本、読んだことあるひとー?」

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「この『100かいだてのいえ』みたいに、みんなも好きな部屋を描いてください。
必ず上と下の部屋につながる階段もつけてくださいね。」
今回は、「冬の100かいだてのいえ」をみんなでつくることになりました!
「お父さんやお母さんも一緒に描いてみてくださいね。」

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早速スタートです!
「うーん、冬と言えば何だろう・・・。」


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一所懸命考える子、手がどんどん進んでいく子。お母さんも真剣です。


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時間が経つにつれ、集中力が増していく子どもたち。


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終わりの時間が近づいてます。ここにもうちょっと描き足して・・・。


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終了~!!
「みんな出来た作品を前に持ってきてくださいね。」

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一枚ずつみんなが描いた部屋をつなげていきます。

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どんどん長くなります!

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「これ、わたしの!」「これ、ぼくの!」

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みんなの描いた部屋を順番に見ていくから、並んで座ってね。

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部屋を暗くして、カメラが乗った台をコロコロ動かしていくと・・・?

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うわー、みんなの部屋が大きく映りました。
 
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岩井さんが、描いた子に質問をしたり、感想を言ったりして、一部屋一部屋紹介してくれます。
思いがけないアイデアが次々と飛び出します。
「かわいいー!」「おもしろい!」「なるほど。」かなり盛り上がりました。
 
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最後に岩井さんが描いた屋上がのって・・・「みんなの冬の100かいだてのいえ」が完成!!
ジャーン!こんな立派なうちが建ちましたー↓
 
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雪がたくさん降ってますねぇ。中には、どんな部屋があるのでしょう?
大きく載せてみました。細かくご覧になりたい方はこちらからどうぞ>>>

2010年02月24日

みんなでつくった「冬の100だてのいえ」が完成しました!

丸善ラゾーナ川崎店さんで行われた、
「いわいとしおさんと100かいだてのいえをつくろう!」
というワークショップで、参加された皆さんが描いた作品が全部つながった
「みんなのいえ」が完成しました。テーマは「冬のいえ」です。

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2010年02月10日

『でも、わたし生きていくわ』
翻訳者柳田邦男さんにインタビューしました!

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砂漠でみつけた一冊の絵本』『大人が絵本に涙する時』など、「大人こそ絵本を」という呼びかけを広く行っており、また近年絵本の翻訳にも力を入れてらっしゃるノンフィクション作家柳田邦男さん。
その柳田さんがこれまで翻訳された絵本の中でも、最も心を揺さぶられた作品の一つだとおっしゃっているのが昨年の11月に発売されたばかりの新刊『でも、わたし生きていくわ』(文溪堂)。訳しながら涙が止まらなかったということですが、一体どんな内容の絵本なのでしょう、そこにはどんなメッセージが込められているのでしょう。

今回、絵本ナビでは柳田邦男さんへのインタビューが実現、仕事場にお伺いしました。

とんでもなくお忙しい日にお邪魔してしまった我々一同に、始まりは少しバタバタしながらも、一度絵本の話になるととても情熱的にメッセージを語ってくださった柳田さん。
子ども達の「心の成長」について、「いのち」について、真摯な言葉の数々に思わずこちらが涙してしまうシーンも・・・。

その深く温かいメッセージをじっくりと味わってください。

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柳田邦男(やなぎだくにお)
1936年生まれ。ノンフィクション作家。現代人の「いのちの危機」「心の危機」をテーマにドキュメントや評論を執筆する傍ら、心の再生のために「大人こそ絵本を」のキャンペーンを展開。エッセイ集『砂漠でみつけた一冊の絵本』(岩波書店)『大人が絵本に涙する時』(平凡社)『みんな、絵本から』(講談社)や、翻訳絵本『エリカ 奇跡のいのち』『ヤクーバとライオン』(ともに講談社)、『だいじょうぶだよ、ゾウさん』『くもをおいかけてごらん、ピープー』(ともに文溪堂)などで、子どもの心の発達についてのメッセージを発信し続けている。



■ 『でも、わたし生きていくわ』に込められたメッセージ     



―― 突然の両親の死というショッキングな出来事で始まる『でも、わたし生きていくわ』。この絵本に最初に出合われた時の印象を教えて頂けますか?

 以前、文溪堂の『だいじょうぶだよ、ゾウさん』と『くもをおいかけてごらん、ピープー』というローレンス・ブルギニョンさんの作品を訳したんです。その二冊を出しているベルギーの出版社から出ているって事でこの絵本にも出合ったんです。

 僕は絵本を読む時に、そこに心を動かす決定的な言葉なりシーンなりがあると「これはどうしても訳したい」っていう気持ちになるんです。この作品は、子どもの心が一段階成長したり、あるいは何かに気づいたりする、そこのところがすごくよく描かれている。子どもの心っていうのは、なんとなく漫然と1日ずつ大人になっていくんじゃなくて、何か出来事とか出会いとか言葉とか、そういうものに遭遇することによって、階段をぽんっと二段ぐらい上がるような形で成長するんだと思うんですよね。そういう心の成長なり発達なりが、見事に描かれている。そういう場面があると、この絵本作家の伝えたいことっていうのがズシーンと胸に響いてくる。それで訳したくなるんだ。


Ehon_30317%20%281%29.jpg 『でも、わたし生きていくわ
                   (コレット・ニース=マズール作 エステル・メーンス絵 文溪堂)
両親の死で、7歳のネリーは幼い弟妹と別れて引き取られる。そこで温かく迎えられ、週末には3人一緒に過ごせるようになるが…。両親を亡くした幼い3人姉弟に周囲は温かい。しかし、優しさに触れれば触れるほど、何かの瞬間に甦る喪失感は深くなってしまう。その悲しみを乗りこえた時、人は大きく成長します。


―― まず作家のメッセージを感じ、それをどう表現するかという事なんですね。

 そう、それがとても大事なことで。『でも、わたし生きてくわ』の主人公ネリーは両親が亡くなってしまうという大変ショッキングな不幸に出合う。しかも幼い弟、妹がいる。そういう中で長女であるネリー、まだ7歳で、大変な経験だと思うんですよね。だけど、そのネリーを支えて再生させたものは何なのか。再生させるところまでネリーの気持ちを持ち上げていった結果何が生まれるのか、それがこの絵本で語りたいところなわけです。

 それがもっとも象徴的に語られてるシーンというのがここ。
<ときどき、夜になると、あの事件がおきるまえの日々のことを思いうかべるわ。パパやママがいまもいたら、どんな毎日になってるだろう。思わず涙があふれるけれど、そのうちねむってしまう。悲しみは消えないけれど、いま、わたしは、しあわせ>


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 この、思わず涙があふれ、だけど眠っちゃうっていうの、本当に子どもらしいと思うのね。大人だったらもう夜を徹して、まんじりともしないで泣き明かすようなところが、子どもだから寝ちゃうの。寝ちゃうからって悲しみがなくなるわけじゃなくって、消えない。でも、幸せって言って・・・この矛盾ね。矛盾は矛盾じゃないんですよね。子どもであれ大人であれ、人間の心っていうのは対立するような感情なり矛盾するような感情が同時にあるのが自然な姿で。
 そういう喪失体験があったときに、悲しいし、ショックも受ける。だけれどね、子どもっていうのはものすごい順応能力があって、まわりが優しく支えてくれると、すぐに遊んだり、歌ったりできるようになるのね。だから、「悲しみは消えないけど幸せ」と言えるほど前向きに生きられるまで持ち上げていくということが、真の癒しであり、子どものケアにとってはとっても大事なこと。そのことをここでは端的に表しているんです。


―― この絵本の中でとても印象的だったのが、ネリーを取り巻くまわりの人達の優しさです。

 そうですね。ここの親戚のおじさん、おばさん達がものすごく優しいし、クラスメートもとっても心配して。時には「優しすぎて変に感じるときがある」なんて言ったりしてね、ここの表現はすごくおもしろいよね。こういう風にまわりのみんなが支える。「しっかりしなさい」とか「頑張れ」とかって言うんじゃなくて、本当に優しく、その子なりに生きられるように支える、それが条件なのね。その結果、悲しいのだけれど毎日が生きられる、明日も生きられると言えるようになるんです。


―― そして生まれたものというのは・・・。

 最後のシーンでネリーは、窓辺で遠くを見ながら、自分が大人になったら、窓やドアがたくさんあって、どんな子でも入って来られるそういう家をつくりたい、大きい子でも小さい子でも誰でも入ってきて「私の家族よ」って言って抱きしめてあげるの、と思いをめぐらせるんです。これはすごいことですよね。
 自分自身が親がいなくなって、そして親戚に預けられた。だけど、おばさんもおじさんも自分の子として扱ってくれる。単に、義理で預かってるんじゃなくて。
 例えばここの場面、髪の毛を自分で切って、とんでもないざんばら髪になっちゃっておばさんに怒られる。その時に泣いて「ママー」って言ってね、おばさんじゃなくて自分の死んだママに対して「ママー」って言っちゃったんだよね。そしたら、おばさんが怒っちゃうわけ。「なんでママに助けをもとめるの?私がママよ」って言ってね。「もうあなたは私の子よ」って言って抱きしめてくれるんだよね。

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 そのぐらいの支えがあるから幸せって言える。その経験があるから、自分が今度、大人になったらおばさんの様にどんな子でも受け入れて自分で育てるって言う。そういうような開かれた家庭、血のつながりじゃない、幼い子は万人の子なんだって、そういう意識につながっていく。
 それを生み出すものっていうのは、落ち込んだり悲しんだりしてる子どもが、そこで閉じこもらないで開かれた心になるように支えてやる、ってこと。ここでの「おまえはもう私の子なのよ」っていう支え方っていうのが結局その子の人生を決めちゃうわけですよね。悲しみを乗り越えて、そして自分の人生を切り開いていくような強い心を持てる、それがこの子にとっての決定的な成長になる。恐らく、階段でいえば3段も4段も一気に上がるようなものだと思うんですけどね。
 そういうようなことがすごくよく描かれているんです。


―― 今のお話を聞いていて、子どもが成長していく瞬間を見るっていうのが、大人にとってはすごい心を動かされる、揺さぶられる瞬間なんだっていうことに気が付かされました。

 ええ。だから、もう、これね、訳しながら何回涙が出ちゃったか。
(絵本の中の)「訳者のことば」にも書いたけど、今の子って自己肯定感を持ってない子や自尊感情の持てない子がすごく多い。3割位いるっていうね。そういう時代に、この絵本を子どもたちに読んでほしいと同時に大人たちに読んでほしい。自己肯定感を持てない子のお尻たたいたって駄目なんですよね。「しっかりしろ」って言っても駄目なんです。その前に自分自身が本当に目覚めていくような優しい包み方、そういう中から再出発できるんだよってね。


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―― 『でも、わたし生きていくわ』というのは少女ネリーの強い意志を感じる、印象的なタイトルですね。また、表紙の絵にもこだわられたと聞いています。

 原題はフランス語なんですけども、英語だと『Since that day』、つまり、お父さん、お母さんが突然居なくなっちゃった日以後の話って。なんか小説的タイトルですよね。
 自己肯定感の持てない子どもたちへのメッセージとして、生きるっていうこと、どんなつらいことがあっても生きるっていうこと、それを伝えたいっていう気持ちで、こういうタイトルにしたんです。

 僕自身が小学校の4年の時、終戦の翌年ですけれど、父親が亡くなって、貧困になって、そして兄弟が多かった。当時の家族ですから。もうみんなティーンエイジャー時代から自分で働く、働かなきゃ食えないっていう、そういう中で生きて。だから僕は苦労することとか境遇が恵まれないってことは、むしろプラスに評価するように人生観が持てたんですよね。それをばねにして生きていく。そういう僕自身の背景もあって、人間って本当に強くなるなり、あるいは自分の人生を開いていくっていうのは、逆境のほうがむしろいいんだっていうぐらいの気持ちでこの本をすすめたいと思って。

 実は表紙もね、この絵がいいと思って直前で変えてもらったんですよ。日本には表紙カバーというのがあるからね、こういう形で実現できたんです。このネリーの顔、この目がね、未来を見つめる目がいいんです。どうしてこれだけの悲劇から、こんなに未来を見詰める目が生まれてくるかっていう、象徴的な顔なんだ。生き生きとしてさ、「わたし生きていく」っていう、決意がここに表明されてる。


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▲表紙カバー取ると違う絵になるんです!カバーの絵は柳田さん自身が選ばれたそう。



■ 「死」をテーマにした絵本について     


―― 『わたし、生きていくわ』という作品には「死別」というをテーマが含まれていますね。他にも「死」や「いのち」というものをテーマにした絵本というのがあります。自分自身、それらを読む事によって様々な事を考えさせられたりしています。それで、大人というのは自分の意思で読む事ができると思うんですけど、子どもたちにこの様なテーマの絵本をどのようなタイミングで読んでほしいかとか、どういう触れ合い方をしてもらいたいというのがあれば一番お伺いしてみたかったのですが。

 ええ。あのね、僕は非常にショックを受けた場面があるんです。
 ある絵本原画展で、その会場の前にいっぱい絵本が並んでいてね。その中にイギリスのスーザン・バーレイの『わすれられないおくりもの』(小川仁央・訳 評論社)っていう絵本があって。それを子どもが手に取って、興味を引かれて読み出していたのね。それで「これ、欲しい」って言ったんです。小学校の1年生か2年生ぐらいの男の子だったかな。そしたら、お母さんがね「それ、嫌い」って言ったの。「だって、死んじゃうんでしょう」って・・・。僕は、そのシーンを見ててすっごいショックだったのね。このお母さん、誰のために絵本考えてるんだろう、何だろうってね。「死んじゃうんでしょう、そんなのいや、嫌い」って。もう僕はがっくり来たんだけどね。


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僕のエッセイの中でも書いているんだけど、『わすれられないおくりもの』っていうのは、細谷亮太先生(聖路加国際病院副院長 小児総合医療センター長)の病院に入院された2歳半の子が亡くなった時に、細谷先生がそのお姉ちゃん、お兄ちゃんに読んで聞かせてあげたそうなんです。そしたら今まで弟の死を理解できなかったお兄ちゃんとお姉ちゃんがね、しっかりそこで涙を流して看取ってお別れもできたって言うんです。それだけじゃなくてね。その時小学校に上がる直前、6歳だったお兄ちゃんが、弟を失った体験、その絵本を読んでもらって涙を流した体験っていうのをずーっと誰にもしゃべっていなかったの。
 ところが5年後、5年生になって本当にしゃべってもいいような気心の通じる友達に出会えたので、初めて話したそうなんです。そうしたら、友達が涙を流してくれたって言うのね。で、話して良かったと思った。自分も弟のことを1日も忘れたことないし、あの絵本を思い出すと悲しくて涙が出るって。それは、彼にとってはものすごく大事な心の成長につながったわけですよ。ただ漫然と弟がいなくなっちゃった、死んじゃった、そして月日の中で忘れていくっていうんじゃなくて、細谷先生がそれを読んだことによってものすごく深く刻まれて。
 絵本ではアナグマさんが年をとってあの世へ行ってしまうのだけれど、みんな忘れない、心の中では生きてるっていう構造を彼もそこで気付いたわけですね。それを胸に刻んでるから5年経ってもいまだに毎日「(弟が)天使の姿で現れる」って言うんですよね。だから、そういう別れとか死別っていうのも、子どもにとっては大事な経験だし、ある意味では一番大事な心の成長につながる経験なんじゃないかと思うんですね。

ehon133_a.jpg 『わすれられないおくりもの』 (スーザン・バーレイ作 評論社)

 別れや死別、というのをテーマにした絵本というのは確かに悲しい話ですよね。
 小学生の男の子でね、悲しい場面が出てくるととにかく泣いて先が読めなくなっちゃう、という子がいたんです。『だいじょうぶだよ、ゾウさん』とか、他の幾つかのそういう別れの場面のある絵本だとか。だからそういう本を読ませられないって言って親御さんは頭を抱えてるんだけど、僕はそれはそれでいいと思っているんです。きっとその子は感性がものすごく鋭いんだろうと。人の10倍ぐらい感じて、読めなくなるぐらい悲しくなっちゃうんだと思うけれど、いつかね、そういうのを乗り越えられる日が来るから。
 ただ「この子は泣いちゃうからこの本は読ませない」というのはやめたほうがいいです。むしろ、強制的に読ませないとか、無理に読ませるとかってそんなことじゃなくて、自然に段々そういうものを受け入れていくようにね。感性が鋭くて先が読めないぐらいだった子が、それを受け入れられるようになった時っていうのはすごい心の成長になるわけだからね、とても大事な経験になるはずだと。
 そういう目で接したほうがいいんじゃないの?って言ってあげたんですけどね。


── 読みきかせている方が泣いてしまうかもしれません。

 読み聞かせっていうのは絵本にとっては不可欠で、買って与えるだけじゃ絵本にならない。やっぱり、親が肉声で感情込めてやるのよ。読み方っていうのは自己流でいいと思うんですね。あまり感情を込めずに穏やかに読むといいって言われている事もあるけど、僕はそう思わないんだな。親子っていうのは感情を共有することが大事で、だからお母さんが泣けばいいんですよ、一緒になって。「あ、お母さんも泣いてる」とか「お父さんも泣いてる」とかって。それでいいんだろうと思うんですよね。

 『だいじょうぶだよ、ゾウさん』を学校で担任の先生が読み聞かせしたらね、途中で先生が泣いて行き詰っちゃったらしいの。そしたら、クラス中にどよめきが起こったって。子どもにとって、先生が読み聞かせしながら泣いちゃって言葉が続かなくなる、っていうのはすごいショッキングな経験だと思うんですよね。それでいいんだと思うの。「ああ、先生も泣くんだ」って。その中から、自分の心が、感性なり感情なりが、非常にきめ細かく育っていくんだと思うの。


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■ 翻訳したいと感じる絵本について     


―― 今までも様々な絵本を翻訳されてきた柳田さんですが、それぞれの作品の最後に必ず「訳者のことば」というのが記されていますよね。どの様に翻訳する絵本を選ばれるのでしょうか?

 ただ漫然と絵本なら何でもいい、楽しければいいとかじゃなくって、僕が訳すってなんだろうってなって考えるんです。

 僕は絵本作家でもないし児童文学者でもない。だけれど、今の日本の状況を見ていて、子どもたちの成育環境っていうのは本当に劣悪だと思うのね。親子の肉体的な接触、スキンシップ、そういうものが非常に希薄になっている。核家族化が進む中、マンションの中で子どもが孤立している。あるいは、母子が孤立している。そういう状況下で、子どもの心っていうものの成長が怪しくなってきて、ゆがみやすくなってきてる。それが僕が時代を見詰めたり、世の中の事件を見たり、あるいは時代の変化を見てると、もうすごく深刻な問題だなあって思ってるわけですよね。そっちから、絵本にアプローチしているんです。
 もう一つのアプローチとして、大人自身の心に潤いを取り戻さないといけないという思いがある。大人自身の心が枯れてるから、非常に索漠としてる。よくいわれるようにお金と物に振り回されてるみたいな。もうちょっと踏みとどまって自分を見つめてみましょう、と。あるいは、中高年になって病気をしたりとか、人生思うようにいかなくなったりした時にもう一度「生きるってなんだろう」とか「大事なものはなんだろう」とか考える上で、絵本っていうのは意外に普遍的なものを教えてくれる。気づかせてくれる。そういうアプローチと、僕には2つあるんですね。

 そういう意識があるから、この絵本は何を伝えたいんだろうかと考え、その伝えたいテーマなり、エピソードなりが僕の問題意識にピンと来るものに限定してるんです。編集者から作品を持ち込まれたり相談される事は多いのですが、お断りする例も多いんです。で、ピンっとくるものがあると「あ、これは訳したい」と思う。

―― 大きなきっかけとなった作品の一つが『エリカ 奇跡のいのち』なのだとか。

ehon9027.jpg 『エリカ 奇跡のいのち
(ルース・バンダー・ジー作  ロベルト・インノチェンティ絵 講談社)

 僕は翻訳始めて7~8年になりますけれど、その最初の頃、講談社で『エリカ 奇跡のいのち』っていう絵本を訳したんです。
 第2次世界大戦中のドイツで、収容所に向かう列車の窓からせめてこの子だけはと投げ捨てられた赤ちゃんが、農家の優しい女性に拾われて奇跡的に助かったというお話です。

 <お母さまは、じぶんは「死」にむかいながら、わたしを「生」にむかってなげたのです。>という原文を読んだ時、ぼくは震えるような思いがしたんです。子育てがいいかげんになってる今の時代だからこそ、もう一度生きるか死ぬかの原点に戻って、子どもに対してどういう向き合い方をしなければいけないか考える。こんな強烈なメッセージはないと思って、それで「訳しましょう!」って言ったんです。
 そのとき一番苦労したのは、今はもう自分で孫もいるような主人公エリカという女性が、旅行中だったアメリカの女性に顔も知らない実の母の気持ちを推測しながら話をする。その綿々とつながる言葉ね。これをどう訳すかっていう文体が、おそらくこの絵本の成否を分けるだろうと。母の愛のすごさというものが伝えられれば、時代を超えて伝わっていくに違いないと。

 この絵本を訳してから、日本の親たちや子どもたちに「これは今伝えたい」というものがある作品に限定していこうと思ったんです。


―― 「伝えたい」という意識を持って絵本の翻訳をされるのでしょうか?

 『だいじょうぶだよ、ゾウさん』でもね、すごく意識的に原文直訳じゃなく、僕の言葉で訳しているんです。
<ネズミはいまや心の成長をし、前のように怖がらなくなっていました。>
 ここは原文にはないって言ってもいいような訳なんです。だけど、絵本の言葉っていうのは、ものすごく省略した、いわば研ぎ澄まされたエッセンスといっていいわけで、それを日本語に置き換える時には、言葉の背景にある作家の思想なり、あるいは作家が伝えようとしたものを読み取って、じゃあそれはどのような文体や言葉にしたら読者に伝わるかっていう、そういう考え方をしないと、いい翻訳にならないんですよね。


ehon8523.jpg 『だいじょうぶだよ、ゾウさん』 
(ローレンス・ブルギニョン・作 ヴァレリー・ダール・絵 文溪堂)
年老いたゾウは自分の死期を悟るが、一緒に暮らしていたネズミはそれを受け入れられない。しかし幾つもの季節を重ねるうちにネズミも成長して…。

 この作品で大事なのは「心の成熟や成長とかっていうものは時間経過の中で生まれてくる」、そこが描かれているということ。そうすると、心の成長という問題が別れの場面でとても大事になる。それをどういうふうに表現したらいいか。どの瞬間に言ったらいいかっていうのを考えて、翻訳したんです。
 もう一つは、旅立つゾウさんが心置きなくつり橋を渡っていく、つまり死を受容し、人生に納得して、何も恐れや不安がないということ。そのつり橋が壊れていたんでは、痛みや苦しみで、本当に人格を失うようなことになる。それを直すっていうことは、言うならば緩和ケアをするわけですよね。痛みも苦しみも不安もなく渡っていけると。その時に、いったいゾウさんの心模様なり、見送る者の心模様というのはどんな言葉だろうかと。
 原文では「fine」という言葉を使ってるんですよね。「fine」って何なんだってね。「いい橋つくってありがとう」って、そう言ってるんじゃないんだよね。要するに旅立ちというものの全体、つまり不安や恐れもなくあの世に行ける、そしてあの世へ行っても、そこには安心立命の地があるという、この全体を指して言ってるわけね。それを子どもにも分かる一語で表現したら何だろうかって、考えて、考えて、考えて、1カ月考えて。「だいじょうぶ」っていう言葉にしたんです。
 最後にゾウは振り向いて答える「こわくなんかないよ。だいじょうぶ」、こう言ってるんだよね。


―― 昨年には『でも、わたし生きていくわ』も含めて4冊も翻訳されているんですよね。それぞれの作品の、翻訳者から見たみどころというのを教えて頂けますか。

 ええ、それはもうさっき言いましたように、私自身の問題意識やテーマ意識にぴたっと来る、そういう本がたまたまあってね、4冊も抱えちゃって。
 それぞれ絵本の山場というか、メッセージを発している大事な場面というのが、一つか二つかあるんですね。そこをしっかり押さえて翻訳していくんです。

Ehon_30198.jpg 『その手に1本の苗木を』 (クレア・A・ニヴォラ 作 評論社)

 例えば「もったいない」運動で知られるようになったケニアのマータイさんの伝記絵本『その手に一本の苗木を』で言うと2箇所あるんですね。
 1つは、若き日にアメリカに留学したマータイさんがシスターである教師から「自分のことだけをかんがえるのではなく、もっと大きな世界のことを考えなさい」と教えられた。アフリカのケニアの農村地帯からアメリカへ行って、キリスト教的な世界の一つの人生観というものに触れたということは、大きなインパクトだったと思うんですね。それがマータイさんの一生を決めることになる。だから、それをケニアという国でどう生かすかという姿勢がはっきりとできるんですね。
 それと同時に、留守にしていた5年の間でケニアの国土がガラッと変わっていた。商業農業が入って来て、古典的な自然の森や作物を大事に育てていたというものが大量生産で一面森が切り払われている。砂漠化し、貧困と健康被害が広がっている。その様変わりを見て、マータイさんが意を決して植樹運動を始める。グリーンベルト運動を女性達に呼びかけるんです。最初は失敗してなかなかうまくいかないのだけれど、マータイさんはひるまずにやる。第二の山場っていうのが、失敗してもくじけないで続けるという、継続は力なりっていうこと、それがきちっと描かれてるんだよね。

 タイトルとして非常にヒントになったのは、刑務所や軍隊に行ったりまでして植樹をキャンペーンした時に、その兵士たちに「あなたたちは両手でこう銃を持ってる。何を守るんですか?」と呼びかける。「風が吹き雨が降るとこの国の大地が失われていく。銃は右手に持ち、左手に1本の苗木を持ちなさい。」って説くんです。これが一番タイトルにアピールするだろうと思って。軍隊相手っていうよりは、すべての人、仕事をする人でも誰でもいい、とにかく右手で仕事をし、左手に1本の苗木を持ちなさいって、そういう意味でこのタイトルを僕がつくったんですよ。原題は『Planting the trees of Kenya』(ケニアに木を植える)って言うんですけどね。

Ehon_29363.jpg 『少年の木』 (マイケル・フォアマン・作 岩崎書店)

 戦乱の瓦礫の中で暮らす少年が主人公の『少年の木 希望のものがたり』は何を描いているのか。この瓦礫の中にあっても、小さな植物の芽、あるいは命の芽に対して水やりをする。空き缶にたまった雨水で。この少年のピュアな気持ち、感性、大切さみたいなもの、そこからすべて再生のエネルギーが出てくるんだっていうことが、この本の中で一番大事だと思うんですね。
 だから「しっかり飲んでね」っていう言葉、これがとても大事だったんですね。この「しっかり」っていう言葉、ずいぶん翻訳で考えたんですけどね。
 それともう一つは、いったん育ったブドウ園がまた兵隊に引き抜かれちゃう。そのときの涙ね。くじけそうになる涙。でも次の年、再び大自然の力で芽が出てきたときに、希望を取り戻してブドウ園をつくっていくんです。マータイさんと同じですね、失敗しても立ち上がる、というこの2つ。命に対する本当にピュアな感性、そこからすべてが始まるということと、挫折しても立ち上がるっていうこと。ドストエフスキーの言葉で「1人の子どもの涙は地球より重い」って言葉がありますけれど、本当にこういう涙を流した少年がもう一度立ち上がるっていう、その大切さっていうのをよく描いてるなと思うんです。
 
Ehon_30294.jpg 『やめて!』 (デイビッド・マクフェイル 作 徳間書店)

 それから、特殊な表現で言葉のない絵本『やめて!』。原書は『NO!』です。
 暴力なり嫌なことに対して「嫌だ」と言える。単に自分が身を引く「嫌だ」じゃなくて、はっきり「やめろ」という能動的な拒否、戦争や弾圧で委縮した国家に対して「やめて!」と言うこと、それが世界を変えるんだということ。それを非常にシンボリックに表現している。
 不良少年になぐられそうになった幼い少年が叫ぶ「やめて!」、その瞬間から世界が一変している。この不良少年も一瞬びっくりして殴れなくなっちゃう。秘密警察は穏やかな市民を守る立場に変わり、そして兵隊たちは弾圧じゃなくプレゼントを持ってくる。戦車は破壊ではなくて農耕の手助けをする。飛行機は爆弾じゃなくてプレゼントを落としていく。しかも、それが不良少年と二人仲良く一緒になって遊べるよう自転車で。そういうように世界が変わるっていうこと。そのためには、とにかく暴力、戦争をやめるという、その意思表示が大事なんだっていうメッセージを、これほど強烈なイメージで語った絵本はこれまでになかったんじゃないかと思う。

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ヤクーバとライオン(1)勇気』『ヤクーバとライオン(2)信頼

 これは一昨年になるけど、講談社から「ヤクーバとライオン(1)(2)」っていう2冊を訳しました。絵の構成として、モノクロで非常に空白の多いユニークな絵本ですね。
 これも、暴力に対してはっきりと拒否する。非常に大事なのは、意思表示の大切さ。手負い傷のライオンと向き合ったとき、「本当の人間の気高さって何か」「人間の精神性って何か」ていうことをライオンが語りかけてくる。そこで少年が気付いて、そのライオンの命を奪うことをやめる。つまり、自分の名誉のために相手を殺すというようなことをやめるっていう、暴力否定の表現。
 その背景には更に「本当の勇気ってなんだろうか。相手を倒すことだけ、それが勇気なのか。自分が強くなることだけが勇気なのか。本当の強さっていうのは、それは踏みとどまるところではないか」と、哲学的な問いをしてるんですね。
 その中の「おまえには2つの道がある。」という一文は、僕が付け足した言葉なんです。殺すことを勇気とする立場と、自分は村八分になっても殺さないという真の勇気と、これをはっきりと読者に分かってほしい。そのために、ここで文脈をいったん止めて、メッセージ性を強くしたんです。原書でもこのライオンの言葉だけのページをつくってるんですね、相当意図的に。それを生かす為にもこういう訳し方をしたんです。

 これね、僕は喜んでいいのか、小学校で道徳の時間でこれ使ってるそうなの。先生は道徳の時間はいい意味で使ってくれてるんだなっていうことで、僕は感謝してるんだけれど、それはそれでいいと思うんですよ。だから、道徳なり、あるいはいわゆる自由時間なり、そういうとこで使って。そうするとね、やっぱりいじめた側に入ってた子どもが気付くと思うんですよね。


―― 翻訳された絵本を並べてみると見えてくること。

 翻訳した絵本作品全体を通して、どうしてこういうものが僕の視野に入ってくるか。
 幼少期から少年期に至る中で、子どもはそれぞれ発達段階がある。最初は親離れ、乳離れをしていき始める。そして自分で歩き出す。その次には今度は知的興味、好奇心が出てくる。それに対してどういうふうに応えていくか。他者に対して優しさとか、思いやりの気持ちを持つとか、本当の勇気とはなんだろうか、とか。例えばいじめという問題が起こったときに、いじめるグループに入っていれば自分の身は守れるけれど、必ず犠牲になる者が居る。そのときに、自分はどっちに属するのかみたいな、そういうことを問い掛ける。暴力否定なり、他者を犠牲にして自分だけがっていうのを否定していく、そういうのは本当の意味で人格形成の一番大事なところに行くわけですよ。

 僕の翻訳した絵本を全部並べるとね、成長段階のステージにそれぞれ全部合うようになってるんです。文溪堂で出した『くもをおいかけてごらん、ピープー』なんてね、子どもが最初に地面に足を付けて歩き出すときを描いていて、それが象徴的に自立への第一歩。それに始まって今ね、訳した本が14冊になったかな。14冊並べると、全部こう一列に並ぶ。最後にはこの死別というものにどういうふうに向き合うかっていくかという『だいじょうぶだよ、ゾウさん』があるんですね。


―― 今後もピンっとくる絵本があれば?
はい、翻訳したいと思っています。今も色々とね、検討中です。

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■ その他柳田さんの幅広い絵本活動     


絵本の紹介や、絵本の翻訳の他にも、絵本普及活動の為に様々な活動をされている柳田さん。そのほんの一部をご紹介しますと・・・。

●『みんな、絵本から』
柳田さんが子どもの成育環境への危機感と共に、10年間取り組んできた絵本とメディアと子育ての問題についてのエッセンスをまとめた本がこちら。

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みんな、絵本から

子ども達の「ノーケイタイ、ノーゲーム、ノーテレビ」を呼びかけながら、一方で絵本「読み聞かせ」が子ども達の心の成長をいかに促してくれるかというのを
<絵本「読み聞かせ」のすごい力10か条>
と、明確にあげています。
子育てに悩んでいる方、共働きで一緒にいる時間が少ない母親にとっても、とても心強いメッセージとして受け取ることができるのです。

●「柳田邦男絵本大賞」
絵本の普及活動の為には、自治体や教育委員会や学校などにも具体的にどんどん働きかけていくという柳田さん。大きく反応してくれる所も少なくないそうです。
例えば、福島県の矢祭町という所では、町をあげて絵本キャンペーンというのをやっているのだそう。去年の12月には第1回矢祭町絵本大賞というのを作って全国から手作り絵本を募集、「子ども読書の街・ふるさと人づくり」という大会が開催されたのだそうです。「とても素晴らしい作品が集まったんですよ。」と嬉しそうに語られる柳田さん。表彰式にも出席されて、作品を読み上げたり、子ども達と語りあったりされたそうです。
更に、読書推進活動が盛んな荒川区でも「柳田邦男絵本大賞」なるものが創設され、柳田さん宛の手紙という形で絵本の感想文を全国から募集したそうです。「子ども達の感想文に感動しちゃいましたね。」と柳田さん。「今度は僕の希望でね、受賞した最優秀と優秀の子どもたちに壇上に上がってもらって、僕と対話をしようという、そういう場をつくることにしたんです。」と今後の展望も語ってくださいました。

●映画『かぜのかたち』
小児がんの子ども達のサマーキャンプの10年間の記録を撮った映画。伊勢真一監督。
自主映画で最初は一日だけのロードショーだったところを、細谷先生や柳田さんの働きかけもあって各地で上映されるようになったのだそう。


その他にも様々な取り組みに積極的に参加されていて、本当にパワーにあふれている柳田邦男さんなのです。
長い時間ありがとうございました!最後に記念に・・・


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<取材を終えて>
 本文では紹介しきれないほど、絵本と子ども達にまつわる沢山の興味深いお話を、熱く丁寧に沢山語ってくださいました。特に、ノンフィクション作家である柳田さんらしく、事例を沢山交えて話してくださり、その説得力にただただ頷いてしまう取材陣なのでした。
 私達にできることと言うと、その一つ一つの真摯なメッセージを真正面からきちっと受けとめていくという事なのかもしれません。

 でも・・・絵本の面白さについて語る時の、子ども達の素晴らしさについて語る時の、柳田さんの心底嬉しそうで優しい笑顔は私の心の中に大切にしまっておこうと思います。

2010年02月03日

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ぶたが木にたわわの名場面を生み出した佐々木マキさんの大人気作品『ぶたのたね』
それから16年が経って続編『また ぶたのたね』が再登場した時は本当に驚きました。
今度は(わずか?)4年の時を経て再々登場の第3弾『またまた ぶたのたね』!!


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 「ぶたのたね」       「また ぶたのたね」   「またまた ぶたのたね

あれからおおかみはぶたを食べることができたのでしょうか・・・?
※各絵本の内容詳細は表紙画像をクリックしてください。

今回、その最新作の発売を記念して「ぶたのたね」シリーズ作者の佐々木マキさんよりコメントを頂くことができました!!

また、「ぶたのたね」シリーズを始め、佐々木マキさんの魅力的な絵本を数多く出版されているのが絵本館さん。その絵本館編集長有川裕俊さんが、『またまた ぶたのたね』の発売までの貴重なエピソードや佐々木マキ作品の魅力について熱く語ってくださいました。

絵本ナビ読者の皆さんに、是非じっくりと読んで頂きたい興味深い内容となっています。お楽しみください!


■佐々木マキ(ささきまき)
1946年神戸市生まれ。絵本に『やっぱりおおかみ』『まじょのかんづめ』『おばけがぞろぞろ』『くりんくりんごーごー』(以上福音館書店)、『変なお茶会』『ピンクのぞうをしらないか』『はいいろこくのはいいろひめさま』『ムッシュ・ムニエル』シリーズ(以上絵本館)、『やまからきたペンギン』(フレーベル館)、『ねむいねむいねずみ』シリーズ(PHP研究所)、『おばけのばむけ』(教育画劇)など。童話に『なぞなぞライオン』『おれはレオ』(以上理論社)などがある。

※佐々木マキさんの作品一覧はこちらから>>>



■ 作者佐々木マキさんにいくつか質問をしてみました!         


―― 『ぶたのたね』から20年、『また ぶたのたね』から4年!そして待望の第3弾『またまた ぶたのたね』。最新作について、「ここがポイント」というのがございましたら教えて頂けますか?


〈読者に楽しんでもらえるかどうか〉毎回これがポイントです。
私は絵本を子どものための娯楽と考えていますので、
おもしろいものを作るのが私の仕事です。



―― 今も変わらず大人気の『ぶたのたね』。誕生のエピソードなど教えて頂けますか?


なにか軽くて、ばかばかしいものを作ってみたかったのです。
あまりチカラをいれずに気楽にかいたのですが、20年のあい
だに思いがけず多くの読者を得ることができました



―― 『やっぱりおおかみ』からの<佐々木マキオオカミ>ファンです。
佐々木マキさんにとって、オオカミというのはどんなキャラクターと考えていますか?


『ぶたのたね』シリーズのおおかみは、しくじったり、ひどいめにあったりするのですが、そのわりにはあまり可哀そうとか気の毒という気がしてきません。それにめげないだけの強さと〈そのうちいいこともあるさ〉という楽天性を持っているからでしょう。
作者としては、とても使いやすいキャラクターです。


―― 絵本ナビ読者の皆さんにメッセージをお願いできますか?

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佐々木マキさんから直筆メッセージを頂きました!
・・・感激です。そして、4作目も期待しちゃっていいんですね?


■絵本館編集長有川裕俊さんに佐々木マキ作品の魅力についてお伺いしました!   

佐々木マキさんの魅力的な作品を数多く出されている出版社絵本館さんの編集長
有川裕俊さんの文章をご紹介します。



またまたぶたのシンフォニー            
              
                   絵本館 有川裕俊

佐々木マキさん。
ガロ世代の方には漫画家として、
村上春樹ファンには
村上さんの本のイラストレーターとして
お馴染みです。
ちなみに村上春樹さんは学生時代から
佐々木マキさんのファンだったそうです。
村上春樹の世界、佐々木マキの世界、
相通ずるものがあるわけです。
そして絵本作家としての佐々木マキさんは
子どもから大人まで、
その独特な世界へといざなってくれる
水先案内人でもあります。
絵本館には、そんな佐々木マキワールドを
たのしめる絵本がたくさんあります。
変なお茶会』や
ムッシュ・ムニエル』シリーズ。
そして、今回の『またまた ぶたのたね』の
前作、前々作にあたる『また ぶたのたね』『ぶたのたね』などです。

実は、この『ぶたのたね』は今から二十何年も前に、
今は作家として活躍の湯本香樹実さん(『夏の庭』『くまとやまねこ』など)から
「おもしろい絵本があるのよ」と教えてもらったのがきっかけで
出版することになった絵本です。
一見して「おもしろい!」と思いました。
ところがというべきか、うまいぐあいにというべきですね、
その出版社は一般の書店では
この『ぶたのたね』を販売していないとのこと。
それなら絵本館で出版させていただこう、ということで
絵本館版『ぶたのたね』が誕生したのが1989年。
以来、重版をかさね、今では親子2代で
楽しんでいただく人気絵本となりました。

2005年の夏の終わり、マキさんから
「有川さん、ながらくおまたせしました。
『ぶたのたね』の続編の構想が
やっとまとまりました」
という電話が入ったのです。
16年もたち、すっかり続編のことはあきらめていたので、
その時の社内のよろこびは大変なものでした。

『またまたぶたのたね』は、16年もたたず
2009年秋に原稿をいただきました。
『ぶたのたね』が1989年。
『また ぶたのたね』が2005年。
そして『またまたぶたのたね』が2009年。
だんだん間隔が短くなっています。
まるでブラームスのシンフォニーのようです。
ブラームスは第1シンフォニーを仕上げるのに20年かかりました。
ところが、第2、第3はあっというまだったそうです。
なにか堰を切ったようにということが芸術家にはあるのですね。

今回も、とてつもなく走るのが遅いおおかみが主人公。
なんとかぶたをつかまえて食べたい。
そこできつね博士から
「ぶたのたね」というものをもらいます。
ところが結末はというと・・・・。
このあとの展開は、
みなさん絵本を手にとってたのしんでください。
マキさんファンはもちろんのこと、
たくさんの子どもや大人が
たのしめる絵本がまたまた誕生!
と相成りました。

実は、こういったユーモラスな絵本をつくれる作家は
とても少ないのです。世界的に見ても少ない。
意外かもしれませんが、それでも日本は特別に多い国、
だと思います。
でも10人はいないかもしれません。
佐々木マキさんは、そんなユーモアやナンセンスを
絵本で表現できる数少ない作家のひとりです。

「ユーモラスな絵本やナンセンスな絵本を読んで
子どもに何が身につくのですか?」
と真面目な方から問われることがあります。
ぼくの答えは簡単です。
「子どもがユーモアや冗談をたのしめる人に
なってくれるといいな」です。
ユーモアって心の余裕、ゆとりです。
ナンセンスはいろいろな角度から
物を見る訓練に最適なものです。
おもしろいとおもっている、その上こんな余禄が
ついているんですから、いうことありません。
グリコではないけど、二度おいしいです。

真面目を金科玉条にしている人と生活するのは
つらいものです。
家庭でも学校、会社でも、ユーモアや冗談で
笑いがたえない生活がいい、とぼくはおもっています。
まあ、人それぞれですが。

大人はユーモアやナンセンスの絵本を見て
「大人のわたしがおもしろいとおもったのだから
子どもには無理だろう」とおもいがちです。
ところが、大人が考えるより子どもの
おもしろいものに対するキャパシティはずっと広い。

あたりまえですが子どもはおもしろいものに貪欲です。
それにおもしろくなければ長つづきしません。
読書にとっての肝心要はおもしろいです。
役にたつとか、ためになるというのは、
おもしろいとおもったあとに自然についてくるものです。
「なにごとも熱中してやれば自然となにかが身につく」
そんな気楽な気持ちで、子どもと絵本のことは考えるといい。
知識も教養も、人それぞれのおもしろいから生まれるものです。

これをとりちがえている大人は多い。
ここが絵本だけでなく、子どものことに関するボタンの
かけちがえのスタートです。
かわいそうですがとりちがえた人は、
あと混乱がまっているだけです。
つまり子どもに絵本を読んであげながらイライラすることに
なりかねません。
そんな話だとおもいませんか。  

繰り返します。
読書にしてもなんにしても、子どものおもしろいをおろそかにしない。
つまり興味や関心が芽生えたのですから、それを見まもる。
長つづきのためにもおもしろいがすべてです。
そして、気づいたら知識も教養も身についていた。
身についてこそ教養です。

なによりもおもしろいが最優先です。
子どもだけでなく、大人のあなたも
おもしろいが重要です。
大人のあなたがおもしろいとおもった絵本を
子どもにすすめる。なんの問題もありません。
言ったように子どものおもしろい絵本にたいする
キャパシティは大人が想像するよりずっと大きいのです。
このことは自信をもって言えます。
理由は、毎日届く愛読者カードです。
様々な「声」を日々読んでいるのですから
「おもしろいと思う気持に年齢は関係ない」
と、確信させられます。

たとえば『変なお茶会』。
「なぜなのでしょう、2歳の子どもが気に入って、おどろきました」
などというお便りがたくさんきます。
シュールな絵本。意外でしょうが、これがけっこう子どもには人気なのです。
ためしに子どもと見てください。
おもいもよらないことでしょうが、『変なお茶会』には
子どもの大好きなものがたくさん登場します。

わたしの子ども(すでに30歳すぎています。)、それに姪たち、
いまや孫たちにも人気の絵本です。
「子どものときも気に入っていたけど、
大人になった今もすきだなあ」。
姪のことばです。

最後にナンセンスの本領をあますところなく表現した
俵万智さんの文章をご紹介します。


子どもと私が手にしている絵本のラインナップを
見た友人が、「とてもいいけど、足りないものがある。
それは、ナンセンス系だ!」と言いました。
で、彼のオススメの中の一冊が、『ぶたのたね』でした。
何気なく読みはじめたのですが、まさか、ほんとうの
ほんとうに「ぶたのたね」だとは思っていなかった息子と
私(つまり、それほどまでに常識というものにしばられて
いたんですね)。
ぶたの実が、たわわになっているページを開いたときの
衝撃は、今も忘れることができません。
「ぎゃははははは、ぶただ、ぶただ!」
「ほんとうに、ぶたのたねだったんだ!」
二人で、こわれたように笑い続けました。その爽快感。
かたくなった心の筋肉が、ほぐされていくようでした。
ナンセンスの力というのは、こういうことなんですね。
後に本屋さんで、息子が『またぶたのたね』を見つけた
ときの目の輝き、それも忘れることができません。


俵万智さんの息子さんへ『またまたぶたのたね』を
ご紹介したくなる文章です。

2010年01月26日

絵本『ぶた』(SIKA)シリーズ
ユリア・ヴォリさんにインタビューしました!

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北欧独特の洗練された色使いで描き出す『SIKA』(邦題:『ぶた』)の物語はシュールでユーモアたっぷり。自由なコマ割りを用い,シンプルな様式の中に都会的で優しいユーモアに溢れ,ところどころに哲学的なエッセンスも感じられる作品です。
(ちなみに、「SIKA」とはフィンランド語で「ぶた」という意味なのだそうですよ。)

作者はフィンランドの絵本作家ユリア・ヴォリさん。

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■ユリア・ヴォリ (Julia Vuori)
1968年生まれのフィンランド出身の絵本作家。
『SIKA』はフィンランドの日刊紙「ヘルシンキ・サノマット」に掲載されていたかわいい主人公、ぶたのせつなく楽しい日々のお話をもとにした絵本。もともとは友人を元気づけるため描きはじめたという本作品はふっと気持ちがなごやかになる物語で愛情に溢れ、大人の女性たちの圧倒的な共感を呼んでいます。父親は絵本作家のペッカ・ヴォリ。

この度、絵本ナビ読者の皆さんから寄せられた質問(「ユリア・ヴォリさんへの質問大募集」企画より)をもとにインタビューさせて頂くことができました。遠くフィンランドからのユリア・ヴォリさんの声をお楽しみください!!


■ 自然と主人公になっていった「ぶた」・・・           

絵本「SIKA(ぶた)」シリーズは、何といっても主人公ぶたのキャラクターが魅力的!
好奇心旺盛で元気いっぱい、何にでも挑戦する姿が見ていてとっても楽しい気分にさせてくれますね。一方で、すぐに考え込んでしまったり、切なくなってしまったり、繊細な一面もあったりして。そんな時、いつも何とかしようと健気に努力し続けるぶたの姿はとっても強く、しかも愛らしく、子ども達だけでなく多くの女性が共感してしまうのも納得なのです。

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        『ぶた』                   『ぶた、ふたたび
   ユリア・ヴォリ 作  文溪堂          ユリア・ヴォリ 作  文溪堂
 



―― 主人公に「ぶた」という動物を選んだのはどうしてですか?

実は最初からメインキャラクターとして「ぶた」を選んだ訳ではありません。自然と主人公になっていったのです。初め「ぶた」は白黒で、他にキャラクターはいませんでした。「ぶた」はとても気まぐれで同情しやすい登場人物だったので、当然ながら即座に主役になりました。



―― 誰かモデルはいるのでしょうか?

SIKA(ぶた)は完全に作られたキャラクターで、現実に存在するキャラクターを元にしているわけではありません。ただもちろん、私が経験する事や知り合う人達によってSIKAも影響を受けています。

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更に、ブタを取り巻く友人達のキャラクターがとても強烈な個性の持ち主ばかり。でも、それぞれがぶつかり合うことなく、お互いを尊重し合って付き合っている様子がとても印象的です。
こんな声もありました。
私はペンギンが「殻を破ってこの世にあらわれたのは何故か」と問い詰められているお話の中のヒナが印象的で好きです。このヒナの生命力は1歳の息子に通じるものを感じます。<絵本ナビ読者の声より>



―― ユリア・ヴォリさんの中でお気に入りのキャラクターはいらっしゃいますか?

SIKAシリーズの中で特にこのキャラクターが好きということはありませんが、キャラクターを描き出している瞬間、そのキャラクターに全ての注意を払っているので、その時描いているキャラクターが私のお気に入りになります。



―― アイデアはどの様に浮かんでくるのでしょうか?ご家族からも影響を受けられることはあるのでしょうか?

SIKAのストーリーは、大体私の生活で起こったことからヒントをもらいます。そこから話を面白く装飾していくと、SIKAやキャラクターたちが自然とストーリーを上手く回し始めてくれるのです。私の友人や家族は、ストーリーの中のある部分によっては見覚えがあるのでSIKAの話に含まれているように感じているかもしれません。でも実際のストーリーは風変わりなSIKAの世界をベースに作り上げています。



―― 多くの読者の方の感想にもありましたが、色彩が独特でとても美しいですね。

色のこだわりに関しましては、私は鮮やかな色合いや独特な色のコントラストが好きで、作品に必ず使用する色の幅というのがあります。色を選ぶ際、私はまず気に入った一色から塗り始めます。私の目が満足できるように他の色を選んでいくと、他の色も自然とうまい具合にあるべき場所に収まっていくのです。

フィンランドの自然が大変色鮮やかな春の時期や、湖畔の小別荘で過ごす霞のたちこめた夏の朝などにも私の色のパレットは刺激を受けます。

自宅にある飾り物にも私の作品と似たような色の要素を見つけますが、私は3人の男の子の母親でもあるので、家に関しては基本的に実用性を重視しています。


■ 読む人に自由に楽しんでもらいたSIKAの世界・・・          

もともとは友人を元気づけるため描きはじめた、というエピソードが興味深いですね。読者の方からの反応についてもお伺いしてみました。



―― この作品をどんな風に楽しんでもらいたいですか?

実は、読者の皆様が持つ様々な感想に私自身も魅了されたりします。ファンのコメントを通して作品の新しい見識を知ることもあるのです。私は作品を読む人に対してSIKAをこう読むのが正しいとか、ストーリーを想像する上である特定の見方が大切だ、など指定しないようにしています。読者にとって、2回目に読んだストーリーの印象や見解が、最初に読んだ時と違うことは良いことだと思っています。



―― 作品を読んだ方からの反応で嬉しかったエピソードなどございますか?

特に印象に残っているのは、こんな二人のファンの方です。
一人は中高年の日本人の方で、銅線を使用し、小さくて素晴らしいSIKA像を私に作ってくれました。もう一人は若いフィンランド人の男の子で、どんなにSIKAの「SIKA JA OIKUKAS SIENI (日本未発売の「きのこ」に関する絵本)」が好きかを何通も手紙で送って知らせてくれました。私にとって、世代も文化も違うこのようなファンの方たちがSIKAの話を楽しいと感じてもらえていることは大変嬉しく喜ばしいです。


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■ユリア・ヴォリさん御自身についてもお伺いさせて頂きました!        



―― 子どもの頃好きだった絵本はございますか?また、小さい頃から絵を描く事はお好きでしたか?

私は1歳の頃から絵を描き始めました。
当然のことながら、幼い頃に読んだ、そして読んでもらった子どもの絵本には大きく影響を受けていると思います。特に感化されたのはトーベ・ヤンソン(Tove Jansson)の「ムーミン」シリーズやリンドグレーン(Astrid Lindgren)の本などです。
それから「不思議の国のアリス」、子ども用の詩に関する本、有名なおとぎ話などにも影響を受けています。コミックを読むことも好きで、動物図鑑で動物の写真を見ることも大好きでした。



―― 好きな作家さんや影響を受けられた作家さんはいらっしゃいますか?また、日本人の作家さんでもいらっしゃいますか?

私は、日本の芸術には大変興味を持っています。日本の短歌が訳された本も沢山読んでいますし、広重や北斎などの浮世絵は特に興味深いですね。学生時代には、フィンランドのシネマ記録保管所で観ることができる黒澤監督の映画を全て観に行ったこともあります。私にとって「スタジオ・ジブリ」「宮崎駿監督」というのもとても大事な存在で、東京のジブリ美術館に行った時は大変感動しました。それから和太鼓の芸術形式にも興味があります。



―― 絵本を創作されている時に、一番楽しいと感じる瞬間を教えて頂けますか?

私が絵本創作の際、一番楽しいと感じるのは、大まかなストーリーが頭に浮かび、SIKAとキャラクター達自身がどう描かれてほしいか、というのがわかった瞬間です。絵の構成は必ずしも用意できている訳ではありませんが、私の頭の中では、どのキャラクターがどこに配置され、どのように描かれるべきか、その時点で整理できています。たまに私でさえ驚くことがありますが、SIKAの世界では驚かないほうが不思議なのかもしれません。



―― 今後の作品について、少しだけアイデアを教えてくださいませんか?

今後も新しいSIKAのストーリーを沢山作っていく予定です。次にフィンランドで出版される新作絵本は、小さい子ども用のSIKAと数字に関する絵本です。SIKAのアルバムに新しいお話や新しいキャラクターも登場します。



■ 最後に・・・             


―― 絵本ナビ読者に向けて一言メッセージをお願いします!

『SIKA』を読めば、SIKAは読者の皆さんに、「もっと怠慢に過ごして、ブラブラすることを楽しんで、美味しいペストリーのお菓子を味わうこと」を勧めてくれると思いますよ!


ありがとうございました!
ユリア・ヴォリさんの頭の中でも、きっとSIKAたちは自由に動き回っているのでしょうね。日本にこんなに興味を持っていらっしゃるという事にも驚きました。嬉しいですよね。続編が本当に楽しみです。


さて、絵本ナビshopでは、SIKAのこんな可愛いグッズ達も取り扱っています!

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絵本ナビshopぶた(SIKA)コーナーはこちらから!>>>

絵本の雰囲気そのままにアニメにもなっています!>>>
SIKA公式サイトもお楽しみください>>>

2010年01月13日

絵本『ハンバーグハンバーグ』
作者武田美穂さんにインタビューしました!

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となりのせきのますだくん』『すみっこのおばけ』『ありんこぐんだん』などなど、子ども達に大人気の作品を沢山描かれている絵本作家武田美穂さん。子どもの気持ちを代弁してくれるかの様な内容を、とても明るい絵とユーモアたっぷりのお話で楽しませてくれるその作品の数々は、多くの読者から共感を呼んでいます。

そんな武田美穂さんの二年ぶりとなるオリジナル絵本が発売されました。
テーマは「おいしいおいしい絵本」。一体どんな内容なのでしょう。
武田美穂さんご本人にお伺いする事ができました!
また、現在開催中のちひろ美術館・東京「武田美穂の絵本づくり展」(2009年11月15日~2010年1月31日)の様子についても語ってくださっています。その作品の魅力をたっぷり味わってくださいね。


■ とにかく美味しそう!武田美穂さんの最新作『ハンバーグハンバーグ』

武田美穂さんの作品のファンは特に驚かれるかもしれません。今度の新作『ハンバーグハンバーグ』には、なんと食べ物しか登場しません!いつも大活躍する子ども達は絵本の画面の中には出てこないのです。ところが、読んでいくうちにそのあまりにも美味しそうに出来上がっていくハンバーグの様子に口を半分開けながら見入っている子ども達の姿がありありと思い浮かんでくるのです(笑)。

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ハンバーグハンバーグ
武田美穂・作 ほるぷ出版刊   絵本の詳細内容・みどころはこちら>>>


―― 「ハンバーグ」を題材に絵本を作ろう!と思われたきっかけなどあるのでしょうか?


ほるぷ出版の担当編集者さんとご飯を食べながら、「小説の食事のシーンとか、なにげに好きなんだよね。おいしそうに書いてあるとお腹がすいてくるよねー。」なんて話をしていて、「じゃあ絵本で、おいしそうー食べたーい、おなかグー、みたいなの作ろうよ。」と編集者さんが言い出して。
「武田さんになら絶対おいしそうに描けるよ!」との言葉につい気分よく乗ってしまいました。
その場でいくつかの料理を考えたのですが、やっぱり親しみやすいし、作る過程がおもしろいし、子どもは大抵好きだよね、ということでハンバーグで合意!


―― 小さな子でも楽しめる内容となっていますね。特にこだわりの点などはございますか?


リズム感のある、テキスト(文)にすること。
ハンバーグおいしそ~とか、うわ~あのぐちゃぐちゃやりたい~…とか思われる絵にすること。


―― 大人の私が読み終わった後も、思わず「ハンバーグが作りたい!」と思ってしまいました。この作品の為に実際にハンバーグはかなり作られたのでしょうか?また、ハンバーグは武田さんの得意料理なのでしょうか?


作りましたとも(笑)。
まわりはいい迷惑・・・。

昔、弟が好きでよく作ってあげてたので、自分では得意料理のつもりでいましたが、弟に言わせれば、よく焦がしてたよね、と。


―― ハンバーグに焼き目をつけていくシーンは本当に臨場感たっぷり。音、温度、においまで伝わってくるような。食べ物を描かれるということで苦労された点、面白かった点などございますか?


まさに。音、温度、においまで感じて欲しいと思って描きました。
資料写真をそのまま描いてはダメだけど、リアルさは出したい・・・と、少しずつアングルを変えたり塗り方を変えたり、何枚も描きました。
苦労したけどおもしろかった。


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▲ジュージュー聞こえてきますよね!

―― この作品をどんな風に楽しんでもらいたいですか?

この本は、是非、お母さんお父さんに読み聞かせして欲しいです。
(お兄ちゃんお姉ちゃん、おじいちゃんおばあちゃんにも)
ことばのリズム、めくりのリズムを工夫して、最初はリズムにのって、絵本にうたわせるように読んでみてください。
子どもさんが反応したら、二度目はゆっくり。見たいページはじっくり見せて。
読み終わって「ハンバーグ作って」と言われたら、はい、読み聞かせは成功です。
子どもたちにも、是非フレーズをおぼえて楽しく唱和してほしいです。

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▲『ハンバーグハンバーグ』の帯より。あまりに可愛かったので掲載してしまいました!


―― オリジナル絵本を出版されるのは二年ぶりだとお伺いしました。この作品に寄せる想いなどお聞かせ願えますか?

家族の介護で仕事を減らしていたので、オリジナルはだいぶブランクができてしまいました。
再出発の気持ちで、自分の原点にたちかえって作りました。
・・・といっても、ほんとのことを言うと、最初は、コマ割り入れたり、キャラを出したり、いくつかのバリエーション作ってみたりしてたのですが、
ある時ふと、シンプルに、ことばやめくりのリズムで料理の過程を追っていったら、すとんとお腹におちるものが出来ました。
喫茶店で、担当者相手にラフの読みがたりをしました。
「おもしろい、なんか美味しそう」と言ってもらえて、「おし!」と。
こみ入った物語じゃなくても、ひとつの料理を作る過程の中にも、起承転結…ささやかなドラマがあるんだ、とそんなのもやりたかったです。



■ 絵本作家武田美穂さんについて、少しお伺いさせて頂きます。

明るくてユーモアたっぷり、子ども達の日常に寄り添った内容の武田さんの作品。それでいて、繊細な心や結構大変な毎日をしっかり描かれていて、まるで子ども達を応援してくれているかのよう。武田さんの作品が学校や図書館で大人気なのも納得なのです。


―― 武田さんご自身、特に思い入れのある作品はございますか?

たくさんのお手紙をいただいて、読者を強く意識した『となりのせきのますだくん』と、ナンセンスに徹し、やりたいようにやった『ありんこぐんだん』は、特別な二作。
それぞれの編集者に、機会を与えてくれてありがとうと言いたい。

自分の中に強く残るシーンを絵本の中に入れ込んだ、『きょうはすてきなくらげの日』『か・げ』は個人的な思い入れのある作品。
『吾輩は猫である』は、尊敬する漱石さまと組めて?ただただ、感激の一冊。

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※内容の詳細は画面をクリックしてください。

―― 絵本のアイデアはどんな所から浮かぶのでしょうか?

結構日常のささいなきっかけで浮かんだりします。
こどもたちの手紙を読んでいて…という作品もあります。


―― 絵本作家になられた良かったなぁ、と思った瞬間を教えて頂けますか?

デパートの中の書店で、子どもが私の本を選んだのを偶然見たときは、うわーうわーうわー、という感じでした。
しかもお母さんがお金を払って、本を受け取ったら、その子、自分で持つ、と主張。
大事に抱えてくれるのを見たらもう、走っていって、「わたしがその本描きました~!」と言いたいような。
・・・やりませんでしたけど。


―― 今後こんな作品をつくってみたい!などございましたら教えて頂けますか?

笑える本。
ことばのリズムを大事にした本。
こどもの気持ち。わくわくや、不安や…。
・・・題材としてとりあげたいものは、いっぱいあります!


■ 原画をはじめ、絵本づくりのひみつも覗ける展覧会「武田美穂の絵本づくり展」

ちひろ美術館・東京で現在開催中の企画展「絵本はたのしい!武田美穂の絵本づくり」(開催期間2009年11月15日~1月31日)についてお伺いしました。


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『となりのせきのますだくん』より 1972年 ポプラ社
詳細はこちら>>>


―― 今回の展覧会では、原画の展示を始め、武田美穂さんの絵本づくりのひみつについても覗くことのできる内容になっているそうですね。武田さんご自身も美術館にたくさん顔を出されているとか。どんな雰囲気になっているのでしょう?


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企画段階で、ちひろ美術館の担当の上島さんに「長い会期なので、会期中、どんどん変化していく展示にしませんか!?」と提案されて、それは楽しそうだな、と、行くたびになにかしら持っていきました。

案内板を作らせてもらったり、いろんな場所にキャラクターをちょこちょこ貼らせてもらったり、・・・トイレにまで。(笑)
あこがれの美術館にこんなことしていいの?ちひろさま、すみません~、と心の中で詫びつつ・・・、楽しくて、行くたび、増殖させちゃいました。

二階の展示室は、デビュー前のちょっと恥ずかしい作品(汗)から、となりのせきのますだくん、コマ割り、ナンセンス、ハンバーグハンバーグ前のオリジナル「か・げ」まで、年代を追って、見せる工夫を凝らして展示していただいてます。

コマ割り作品については、本当に、前日遅くまで「どうやれば、面白くわかりやすく見せられるか」と、いろいろやっていただきました。意見を取り交わし、それによって全部できていたガイド版を、いきなり総取り替えしたり。
妥協のない誠実な仕事に感激。

あっ、「ざわざわ森のがんこちゃん」も、展示してます。ひみつの引き出し♪というのがあるので、是非見てください!
門外不出?の設定資料入ってます。ふふふ。

一階の多目的展示ホールは、それこそ会期中ばんばん変わっていってます。
今のメインは子供たちと作ったお化けとかいじゅう型秘密基地!
かっちょいいです。

もひとつ。ハンバーグハンバーグの制作過程を展示。本当は出したくなかった仕事修羅場時のお部屋の写真も公開…。(汗汗)


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▲『となりのせきのますだくん』の原画。その下には、その制作方法の説明なども展示してあるのです!

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▲最新作『ハンバーグハンバーグ』の制作過程も展示してあります。
 更に、打ち合わせの様子からハンバーグを実際に作っている様子の写真まで!


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▲武田美穂さんのお仕事部屋のお写真も大公開!ここから数々の作品が生まれていくのですね。

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▲仕事修羅場時のお部屋!壁は『ハンバーグハンバーグ』のラフで覆いつくされています。下からちらっとのぞいているのは、実際にハンバーグを作った写真ですね。


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▲この立派なオブジェは、美術館のワークショップで武田美穂さんと子ども達が一緒につくった「怪獣型秘密基地」。

―― 今回の展覧会の期間中には、子ども達とのワークショップも開かれたそうですね。

私のワークショップは、なにか教えるのではなくて、楽しく考えたり作ったりするための時間と場所と素材を用意して、はい、どうぞ!という感じ。
でも、こどもたちってもともとクリエイティブ。お互いの作品にも刺激しあって、びっくりするようなものを作ってくれちゃいます。
こどもたちのオリジナリティあふれるたくさんのおばけたちと、秘密基地、是非見てください!

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▲秘密基地を真剣に制作する武田さんと子ども達。
終了後に、子どもたちが武田さんに宛てたお手紙には
「みほさん、てつだってくれてありがとう」と書いてあったそうです!




■ 絵本ナビ読者の皆さんへ

―― 最後に絵本ナビ読者に向けて一言メッセージをお願いします!

よく、読みきかせする本の選び方を聞かれますが、
まずは自分が読んで、面白かったものを!それが一番大事だと思います。
小さい頃、自分のたからものを大切なともだちに見せたくてたまらなかった、あの気持ちで、
こどもたちに自分の大好きな絵本の良さを、伝えてあげてください。
(でも、それでも迷ったら、是非私の本を!)

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▲ こんな素敵な直筆メッセージを描いてくださいました。
   可愛い!そしておいしそう~。


武田美穂さん、ありがとうございました!
会期中、イソザキも息子を連れて展覧会を見に行ってきました。
原画がたくさん見られるだけでなく、その制作方法やアイデアの工夫なども垣間見ることのできる、とても充実した展示内容なのです。
「エンターテイメントに徹する」という武田さんの言葉がとっても印象的でした。
更に「怪獣型秘密基地」。息子はもぐり込んだままずーーーっと出てこなくなってしまい、困ってしまいました。子ども達にとっては居心地が良すぎるようです(笑)。

※展覧会の最終日、1月31日(日)14:00〜16:00にはみんなで作った秘密基地とおばけ達を公開解体するそうです!誰でも参加できるそうですよ。
詳細はこちらでご確認くださいね>>>

2009年12月18日

ハッピーローソン山下公園店で絵本ナビ棚展開中!

ハッピーローソンってご存じですか?

横浜・山下公園内にある、「子育て応援コンビニ」です。
遊具スペースがあったり、子ども大喜びの「お菓子の詰め放題」があったり、
ミルク用のお湯のサービスがあったりと、子どもと一緒に寄りたくなるコンビニです。

この店舗内には、絵本ナビショップの棚があるのです。

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※2009年9月の棚の様子

クリスマスに向けて、この絵本ナビショップ棚をリニューアルし、
また、絵本ナビセレクトのしかけ絵本で埋め尽くしたクリスマスコーナーが設置されました。
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※しかけ絵本スペシャル!クリスマスコーナー

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※先着50名様には絵本ナビオリジナルのクリスマスオーナメントとシールをお付けしています。

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※店内の様子です。

横浜にお越しの際は、ぜひお立ち寄りくださいね。


このハッピーローソンが誕生したのは2006年7月。
「子育て応援コンビニ」というコンセプトで、ママ社員である小嶋衣里さんがリーダーとなって立ち上がったプロジェクト、その奮闘ぶりはテレビや雑誌など多くのメディアで紹介されましたので、ご存じの方も多いと思います。

絵本ナビはそのコンセプトとプロジェクトチームの熱意に共感し、プロジェクトの立上げ当時からご一緒させていただいています。(当時は日本橋にコンセプトショップがありました)
このプロジェクトやお店の様子など、ローソンのサイトでご覧いただけます。
>>>ローソン-ハッピー子育てプロジェクト

ブルーナデザインのロゴもカワイイのです。

今はこの山下公園店1店舗だけですが、全国にできるといいのにな~と思います。

2009年12月08日

「ぴよちゃんえほん」シリーズが大人気!
いりやまさとしさんにインタビューしました。

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黄色いフワフワの可愛いひよこが表紙の『ぴよちゃんの かくれんぼ』『ぴよちゃんの おかあさんどこ?』を初めて目にした瞬間、これはママと小さな子ども達の人気者になる!と確信してしまいました。あれから6年余経った今、赤ちゃん向けからおはなし絵本まで18冊もでる大人気シリーズとなっています。
この度、その作者のいりやまさとしさんにインタビューさせて頂くことができました。

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「ぴよちゃんえほん」シリーズ一覧はこちらから>>>

いりやまさとしさんってどんな方? ぴよちゃんの誕生秘話とは?
たくさんお話をお伺いしました。お楽しみください!

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9月に下のお子様が誕生されたばかりだといういりやまさとしさん、父親オーラがたっぷり出ていてとても優しい雰囲気のような。おそらく、大変な時期なのでしょうが、そんな中、貴重なお時間を頂いての取材はスタートしました。


■ 「ぴよちゃんえほん」誕生のきっかけ                                  


―― シリーズの最初に登場したのが『ぴよちゃんの かくれんぼ』『ぴよちゃんの おかあさんどこ?』。「ぴよちゃんえほん」誕生のきっかけなどを教えて頂けますか?

「市販の絵本はぴよちゃんが初めてでしたが、それまでもイラストレーターとして様々なところで絵を描かせてもらっていたり、学研さんの保育誌などでもお仕事をさせて頂いていました。絵本作家として仕事をしていきたいというのは、漠然と、ずっとあったんです。ただ、絵本をつくるといってもなかなかアイデアがまとまらなくて。

そこで絵本ってなんなんだろう、と考えてみたんです。僕にとっての絵本とは、と。その時頭に浮かんできたのが、昔から読んでいた(福音館書店の「こどものとも傑作集」のような)何十年も読み継がれているような絵本。そういう絵本って、時が経っても変わる事のない普遍的なテーマで描かれている事が多いですよね。そういうものが描けないかな、と思ったんです。『かくれんぼ』だとか『お母さんを探す』といった子ども達にとって基本的な動作みたいなところでアイデアが出ないかな、と。

そこで考えてみたのがこんな形・・・」


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▲見せて頂いたのがこちら! 最初のアイデアを絵本の形にしたものだそうです。何と、これがぴよちゃんの原型なんだそうです!! 題名も同じ。でも何だかとっても素朴。味があって可愛いですよね。


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▲内容は今の「ぴよちゃん」とほとんど変わっていないそうなのですが、雰囲気はかなり違います。


「これが『ぴよちゃん』の原型となったラフなんですが、ひよこだけが主人公じゃないでしょ? 他の動物の仲間も登場していて、みんなでという感じ。全然今の『ぴよちゃん』じゃないんですよね。」

確かに、昔からある絵本のような落ち着きがあるような・・・日常生活の中の遊びとか動きをシンプルなお話で絵本にしたい、そういうテーマというのが最初にあって、つくられたそうです。まず『ぴよちゃん』というキャラクターが思いついて、という訳ではないのですね。

「だから本文はそんなに変わっていないんです。たまたま探すというテーマだったので、この時は最初からしかけも一緒に考えて。それを学研の編集の方にお見せしたんです。でも、なかなかすぐ絵本にはならなかったんですよね。少し時間が経ってから、編集の方から『ぴよちゃんというキャラクターを前面に出したらどうですか?』というアイデアをいただいて。そこからじゃあこうしよう、ああしよう・・・と具体的に決まっていって『ぴよちゃん』のえほんが誕生しました。だから、自分が最初に思い描いていたイメージとは全然違うんですよね。」

それがちょっと意外な気もする「ぴよちゃんえほん」シリーズ誕生のエピソードなのだそうです。


■ テーマ探しは子どもとの触れ合いの中で                                  


―― 「ぴよちゃんえほん」シリーズのお話は、先程もおっしゃっていた通り小さな子ども達の日常のひとこまを切り取ったようなテーマというのが大切な要素ですよね。そのアイデアというのはどんな時に浮かぶのでしょう?

「ぴよちゃんを描き始めた時には、もう上の子どもがいたので、子どもと普段接しているところから自然にテーマというのは見つかっていった気がします。子どもとの遊びの中でアイデアというのが出てきたり・・・。あらかじめ編集の方からテーマが来る時もあります。絵本の中に出てくるエピソードは、親子で旅行に行った時に出会った動物だとか、体験した事なんかが無意識で入っているかもしれませんね。(アイデアが浮かぶまで)苦しい時もありますし、割とすんなり浮かぶときもあります。」


―― ご自身の子どもの頃の経験からも影響される事はあるのでしょうか?

「例えば『おかあさん どこ?』というテーマ。よく考えたらちっとも楽しいテーマじゃないですよね。お母さんがいなくなっちゃうという、子どもがつらいお話でしょ。無意識に、知らないうちにこういうテーマが出たということは、自分の中の原体験として(迷子になったとか)そういう事があったのかな、とは思いましたね。同じ絵本を作っている人でも、もっと楽しいテーマで作っている人もいると思うのですが、僕の場合はこの本の様に、子どもの時の不安な気持ちがテーマとして現れてくることも。
そういう意味では、今でも全く新しいお話を作るときには、まず自分の子どもの時の経験を掘り起こしていく作業というのがありますね。過去が遠くなっていって、どんどん忘れていくから最近はちょっとつらいというのもありますど(笑)。」

そうおっしゃるいりやまさんですが、それを補う様な形で子ども達のことはよく観察されていたそうです。


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「(この仕事をしているおかげで)自由な時間が割とあるので、保育園の送り迎えなどはよく行っていたんです。保育園に行ったときに自分の子どもは勿論ですが、他の子ども達の様子も見たりして。ああ、子どもってこういう遊びするんだとか、こういう人間関係が出来ているんだ、とか。それをそのままぴよちゃんに当てはめたらこうなるかな、なんて。
自分がやりたいお話のテーマに使えるかな、と思ったら、前後のお話の肉付けは自分の世界観で広げていったり。人間の子どもの関係という基本のモチーフをぴよちゃんの世界に入れてみて、前後のお話はどうなるかな、と考えていくことが多いですね。」


■ 表現方法について                                       

―― 何といっても真っ先に目に飛び込んでくるのはぴよちゃんのそのホワホワ感! 他の作品も含めていりやまさんの作品のチャームポイントだと思うのですが、この感触が好きなど、こだわりがあるのでしょうか?

「ぴよちゃんは主にパステルという画材で描いているんですが、その画材がたまたま自分にすごく合っていた、というのが大きいですね。質感が動物の毛足の表現などにとても合っていて。ですからそのホワホワ感の表現というのはパステルと出会ってからです。勿論、以前は他の素材でも描いてみた事はあるんですけど、ちょっとまどろっこしくて。表現方法と素材がぴったりきた、という事だと思います。指で伸ばして描いたりする事が多いので、自分の手で描いている、という感覚が好きなんでしょうね。印刷で色が出にくい事もあり、編集者や印刷所にはいつも迷惑をかけてるんですけどね。」


―― 実際にぴよちゃんを描いている時のお写真を見せて下さいました! これは貴重ですね。
※ちなみにこれは、1月下旬発売の『多湖輝のNEW頭脳開発2歳 はじめてのくれよん』というワークの表紙イラストです。

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①鉛筆で下描きをしるす。              ②厚口トレシングペーパーをその上にのせ

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③下描きのアウトラインをうつします。       ④ステンシル(型)が出来ます。

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⑤本描きの紙を下描きの上にのせ、       ⑥パステルを粉にしてパフをこすりつけます。
ライトテーブルで下描きが見える様にします。

「僕が使っているのはハードパステルと言います。チョークみたいな感じですね。粉状につぶして使います。いらないスケッチブックをパレット代わりにして色をのせます。色を混ぜたりすることもできます。」

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⑦ステンシルをのせ、パステルをぬりこみます。 ⑧色鉛筆で形をととのえます。

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▲完成です!!

「指でぬる事もありますけど、お化粧で使うパフで色を塗るのが一番早いんです。ただ、買いにいくのが恥ずかしいんですよね(笑)。ちゃんと専門店で売っている高いものがいいんですよ。お化粧の筆とかも色々な太さがあるからいいなぁ・・・と思っているんですけどね。」

このように、直接塗りこんでいくから色はちゃんと定着するそうです。

「最後に色鉛筆でケバケバ感を出したり、目のハイライトに絵の具を使ったり。絵の具は本当にちょっとだけ、ポイントに使います。」

よく見ると、色鉛筆での書き込みも、きわの部分だけであまり描いていないのです。あまり描いてしまうと、とげとげしくなったり、印刷すると更にうるさく線が目立ってしまうそうで、その頃合いが結構難しいそうです。

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聞いちゃっていいのかしら、ちょっとしたコツも教えてくださいました。

「ステンシルをのせる時、わざとちょっと隙間があくようにテーピングをしているんです。そうすることでいい感じにアウトラインがホワホワっとなるんです。」

そしてそして、⑦と⑧の間には実はもうちょっと秘密の写真があるそうで・・・。

「この間の作業の途中で、実は絵に気を入れる作業があるんです。指先で・・・。」

ここから先はさすがに企業秘密だそうです! 制作期間としては、作画だけだったら1ヶ月位、でもお話を含めると1年くらいかかることもあるそうですよ。


―― もう一つの大きな魅力なのは、小さな子ども達も一緒に楽しめるしかけ。しかけもいりやまさん御自身が考えられるのでしょうか?

「そうですね。学研さんの保育誌でしかけのコーナーを担当していたりしたので、こういったシンプルなしかけのノウハウは最初から割と持っていたんです。ですからお話としかけは同時につくっている場合が多いですね。子どもに反応を見せながら・・・という事もありますね。」



■ 長く楽しめる絵本、『ぴよちゃんのおはなしずかん おてがみきたよ』               

そんなぴよちゃん絵本の中でも、「おやこであそぶしかえほん」シリーズから始まり、赤ちゃん向けの「ぴよちゃんとあそぼ!」シリーズ、さらには「おはなしえほん」シリーズまで、「ぴよちゃんえほん」の中でも様々なジャンルへと広がっています。中でもいりやまさん御自身がとてもお気に入りの一冊だとご紹介してくださったのがぴよちゃんのおはなしずかん おてがみきたよ

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ぴよちゃんのおはなしずかん おてがみきたよ
いりやまさとし 作・絵 学研刊  ※内容詳細はこちらから>>>


「僕は、リチャード・スキャリーという人の絵本が好きで。自分なりのスキャリーの絵本が作りたかったというのがあるんです。」
※リチャード・スキャリー:出版した絵本は200冊以上、「スキャリーおじさん」と呼ばれ、ABCの本や言葉絵本など、その多くが海外の子ども達に長く親しまれています。いりやまさんも絵本の仕事を始められる前から集められてたそうです。

「日本でそういう絵本ってあまりないんじゃないかな、自分なりのスキャリーの絵本ができたらいいなと思っていたら、作らせてもらえることになったんです。」

なるほど! 納得です。そういえば、こういう形の図鑑絵本って、ありそうでなかったかもしれません。ぴよちゃんと絵本の世界を一緒に進んでいきながら、出会っていく植物や動物や物の名前を覚えていけるなんて、理想的。子ども達は絶対夢中になるはずだし、親としても嬉しいですよね。


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▲まさに散歩の途中で』出会いそうな草花がいっぱい!子ども達に聞かれた時に答えてあげたいですよね。この絵本でならすぐに覚えられそうです。全てに英単語とその読み方まで記載されています。


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▲それまでも、ぴよちゃん絵本の巻頭巻末にこんな図解を入れていたそうで、ストーリーに出てくる植物や動物を「これなに? これなに?」と聞くなになに世代の子ども達に答える為のアンチョコとして、親御さん達から「助かる!」ととても好評だったそうなんです。

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▲『ぴよちゃんとひまわり』の見返しです。更にアップにすると・・・↓

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▲確かに子ども達って、一口にカエルと言っても「アマガエル? 何ガエル?」なんて意外と細かい具体的な名前を知りたがるんですよね。それでお話の中に出てくる絵図鑑を作ろうという流れもあったそうです。


―― 図鑑の絵を描くというのはどうでしたか?

「図鑑の絵は、描いてみたいなとずっと思っていたんです。でも実際描き始めてみると、丁寧に観察して描けば描くほど自分の絵の世界とのギャップというのが出てきてしまうので、そのへんの兼ね合いというのがね。本当にリアルな絵にしちゃうとぴよちゃんの世界じゃないし、だからと言って図鑑だからいい加減な描き方をしたくないし。デフォルメ具合が難しかったですね。物とかは自分の世界観で描けるんですが、植物、動物、虫などは描き始めてから大変だという事に気が付きました(笑)。だから実際より要素を少し減らしたり・・・というのはしています。」


―― 特に畑の場面というのは、しかけをめくる事で地面の上と下というのが見えて・・・すごく面白いですよね。

「野菜ってこういう風に育つんだ・・・っていう事って意外と知らなかったりしますよね。地面の上と下ってこんな風になっているんだよ、なすやきゅうりってこんな風になるんだよ、という事が一目でわかるページになっていると思います。」


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↓ページを開くと・・・
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▲スイカやかぼちゃが丸ごと転がっていたり、それぞれの葉っぱの形がわかったり。科学絵本としての要素もぎゅっと詰まっているページですね。見応えがあります。


―― 更に牧場や森の中、池の様子まで登場します。それぞれ本当に細かくしっかり描かれているのですが、やはり取材はされたのでしょうか?

「それはもう図鑑はいっぱいお借りしましたね。(学研さんですからね!! )
牧場は・・・行きました。と言っても、この本の為だけでなく、もともと牧場好きだったので(笑)、旅行に出かければついでに一緒に牧場を見に行ったりしていたんです。その時に見てきたものが生かされていますね!」


―― 最近、鳥にはまっている私の息子も喜びそうだと思ったのですが、例えば「きつつき」だとか、可愛らしいけどちゃんと種類がわかるように描かれているにが面白くて。やはり動物は好きですか?

「動物は子どもの頃から好きでしたね。動物園にもよく行っていたし、動物図鑑を揃えて一人で読んでいたり。実際に飼った事があるのは犬くらいだったんですけどね。動物番組だったり、ディズニーの動物のお話なんかも好きでよく見ていました。」

そんないりやまさんが絵本の中で動物を描かれる時には、ちょっとしたこだわりがあるようです。

「絵本の動物を描くときには、実際に見てからでないと不安がありますね。だから、それをきっかけにして今でもよく動物園に行きます。その動物を見ていると、動きでお話が膨らむ場合もあるんです。なんでのろのろしているのかなあとか。見た目だけでなく、特徴も含めてね。本当は野生動物を見られるといいんだけど、なかなかね(笑)。

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動物も個体差をきちんと描き分けるのが好きなんです。犬の種類もちゃんとわかるように描きたいと思っています。デフォルメして曖昧に描くのは、自分としてはちょっといやなんですよね。それを絵本の世界観に合わせて描くというのが好きなんです。怖い動物をいかに可愛くしていくかというのが楽しいんですよね(笑)。だから、結構描写はリアルなんですよ。

他の作品でアライグマを主人公に描いた絵本があるんですけど、よく『たぬきの絵本』って言われるんです。何か悔しいんですよね(笑)。こんなにこだわって描いているのに。僕の中では、たぬきとあらいぐまって全然違うイメージですから。」

こんなこだわりを聞いていくと、いりやまさんの絵の魅力の秘密が見えてきますよね。そうなんです、かなり実物に忠実なんですよ。是非実際に手にとってじっくり見てみてくださいね。

そして、この絵本のおすすめポイントはまだあります。


―― 英単語も同時に覚えられるようになっているんですよね。動物の鳴き声があったり、読み方もちゃんとわかりやすく記載されていたり。お母さん達も意外と勉強になっちゃいそうですね。

「これは、実際に小学校の教師をされている方からもお褒めの言葉を頂いてきました。小学校で英語の授業を進めていく時に、楽しい教材というものが少ないそうなんです。だからとても喜んでくれて、嬉しいですね。」

そういう訳で『ぴよちゃんのおはなしずかん おてがみきたよ』は、とても幅広い年齢層で楽しめる内容となっているんです。ぴよちゃん絵本の中でも、言葉を覚え始める小さい子に限らず、ストーリーを楽しめるようになった小学生低学年に、更には英語の授業が始まる3年生にも。長く楽しめるというのが最大のポイントかもしれませんね!


■ シリーズを通して                                            

人気者となったぴよちゃん絵本は今では18冊以上も出版されています。

―― ぴよちゃんシリーズを長く続けられているというのは、気持ち的にどう感じられているのでしょうか?

「おかげさまで、こんなにたくさん出して頂いてとても嬉しいですね。でも、長く続けていく難しさというのもあります。最初の頃は、本当に自分の素直な気持ちで描けていたと思うのですが、テーマよりまずぴよちゃんが可愛いかどうかとか、キャラクターが確立してくるとそちらの方に依存してしいきがちですよね。そうなっていくのは自分では嫌なんです。本当に自分が描きたいものが描ければいいんですけど、そういうニーズがある時は、ジレンマがあります。でも、もしこのまま(シリーズとして)続けさせて頂けるならば、そういう部分は自分の中で努力をしていって、キャラクターも確立して、内容もグレードアップしていければいいなと思っています。質が落ちていくというのが自分の中ではいちばん怖いですよね。」


―― 赤ちゃん絵本だったり、もう少し長いお話絵本だったりと、ジャンルも広がっていってますね。

「ぴよちゃんに限らないんですけど、自分の中で描きたいなと思っているのが小学校低学年くらいの子が自分で読めるような絵本ですね。小学校2,3年生というのは、自分が絵本や児童文学を一番読んでいた時期なんです。だからというのもありますが、子どもが自分で読みたいと思えるようなものが描きたいと思っています。お母さんに選んでもらえるものをつくるよりも、もしかしたら難しいかもしれないと思うんですけどね。自分は、まだそういう絵本って出来てないな、と思うんです。本当に子どもの感覚で好きな絵本というのがまだわからないんですよね。」

だからこそ、これから描いていきたい本がまだまだあるんでしょうね。今後の展開が楽しみです。


―― 「ぴよちゃん絵本」の読者の方たちの反応で、嬉しかった反応や意外な反応ってありますか?

「自分がいいなと思っていたことを、読んでくれた人が共感してくれたときが一番嬉しいです。絵本を通じてその人とつながった感じがします。自分と同じ環境だった人が同じ事を感じてくれたんだとか、自分の言いたい事を感じとってくれたんだとか。

『まだ子どもはいないんだけれど、自分に子どもが生まれたら読んであげたいと思った』 そんな声を聞いてすごく嬉しかったですよね。『私が気に入りました。』って言ってくれて。」

『みどりのくまとあかいくま』などの作品で、実は大人のファンも多いいりやまさん。そういう意味では『ぴよちゃんえほん』にも切なさとか、優しさなど、通じるものがあるのかもしれませんね。



読者カードにも、「読んでいる私の方が癒されました」「読み聞かせていると親子で優しい気持ちになります」など、びっしりと感想を書いてくださる方が多いそうですよ。


―― <来年のクリスマス>に向けて大型しかけ絵本が準備中だそうですね。

ここで、担当編集者の方が進行中の絵本の見本を持ってきてくださいました。
※ 画像はまだお見せできないので、文章で想像してください(笑)。




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「うわーっっ! これはすごい!! 」
まだ未完成なのに、思わずそう叫んでしまうほど、とても豪華で素敵!
そしてもちろん、相変わらずぴよちゃんは健気で可愛くて。読み応え、見応えも充分なお話&しかけ絵本なのです。
でも、とにかくまた来年のクリスマスまでは待たなくてはなりません。その頃にまた詳しくご紹介しますのでそれまで楽しみにしていてくださいね。


■ 絵本作家いりやまさとしさんについて                                  


絵本作家いりやまさとしさんについても少しお伺いしました。
―― 絵本を描かれていて楽しいと思われる瞬間はどんな時ですか?

「絵をかくのは基本的に大好きなんですが、やっぱり形に残るものを作れる事が嬉しいですね。
読書家という訳でもなかったけど、絵本というのは小学校の時までよく読んでいて、すごく鮮烈に残っているんです。
絵本のいい所というのは、ページをめくっていく時に自分がそこの世界観に入れることですよね。ページを開いているあいだはそこの空間にいられるんです。自分でもそういう表現ができると嬉しいし、そうあるべきだと思っています。そういった自分の世界観を伝えていくには一番いい仕事かなと思ってます。」


―― 絵本作家になって良かったと思われるのはどんな時ですか?

「若い頃、自分がいいと思っていてもなかなか表現出来なかったことが、だんだん伝えられる様になってきて本当に生きていて良かったと思えるんです。わだかまっていた事なんかが解けて、自分の生きる場所、居場所が見つかったという感じです。これを続けていきさえすれば・・・という存在価値が見つかって本当に良かったと思っていますね。」

居場所が見つかる喜び・・・表現者ならではの深い想いが伝わってくる言葉です。



■ 絵本ナビ読者に向けて!                                 

―― 『ぴよちゃんえほん』シリーズをどんな風に楽しんでもらいたいですか?

「一番は、ぴよちゃんえほんが親子のコミニケーションのきっかけになってくれれば嬉しいですね。
なかなか絵本を読まなかった子が、ママと一緒に遊びながら読めるぴよちゃん絵本だけは読むようになって、そのまま絵本好きになってくれたという話も聞いた事があって。そういう風に絵本を読むきっかけになってくれればいいな、と思っています。」


―― まさに子育て真っ最中のいりやまさん。同じく子育て中の方に応援メッセージをおくるとしたら?

「子育てというのは、こうしたらいいというのは全然ないですよね。子育ても、生きていくのも悩みごとの連続です。正解はないと思います。子育てが、自分の思う通りなんて絶対いかないのは自分も経験しています。でも、愛情があれば悪い方には行かないんじゃないかなと思います。こういう(絵本ナビの様な)場所で情報交換出来ればより良い方向は見えてくるんじゃないかな、と思いますね。毎日僕も悩んでますよ。
( 現在ご長男が小学校一年生、次男は0歳です。)
毎日大変ですよ。応援どころじゃなくて教えてほしいくらい(笑)。男の子なんでね。『今日は元気に帰ってきた・・・』それだけでほっとする毎日ですよ。」

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ありがとうございました!

今後はしかけで遊べて、でもお話としてしっかり読める、そんなものを作っていきたいとおっしゃっていました。方向性をしっかりと見据えているかの様な表情が印象的。一方で、ぴよちゃんにはこれから先、色々なものや場所に出会って欲しいと思っていると、ぴよちゃん一色に染まっていた学研さんの部屋で話される姿は、まさに優しい父親の姿そのものでもありました!(実はいりやまさん、仕事の合間に家事も育児も積極的にこなしてしまう理想的なパパなのだという事を、後からそっと編集の方が教えて下さったのでした。)

今後生まれてくる作品からますます目が離せませんね。

最後に記念にぱちり。

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サンタの帽子をかぶったぴよちゃんぬいぐるみが終始雰囲気を盛り上げてくれました!
(※ちなみにこの「おっきなぴよちゃん」ぬいぐるみは吉徳さんから発売中だそうです。こちら>>>

いりやまさとしさんの作品はこちらから>>>
ぴよちゃんえほんシリーズはこちらから>>>

2009年12月02日

『おたすけこびとのクリスマス』
なかがわちひろさん&コヨセ・ジュンジさんにインタビューしました!

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「小さなこびと達が働く車を駆使してケーキを作る」
子ども達を喜ばせ、大人達を驚かせた前作おたすけこびとの登場からはや2年。
待望の第2弾が発売となりました!!一体どんな内容なのでしょう、気になりますよね・・・。

『おたすけこびと』の発売時に続いて、今回も絵を描かれているコヨセ・ジュンジさんが絵本ナビにいらして下さることになりました。
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『おたすけこびと』発売当初のコヨセ・ジュンジさんへのインタビュー記事はこちらから>>>

そして更に・・・作者のなかがわちひろさんが一緒に来て下さることになったのです!
新作『おたすけこびとのクリスマス』制作秘話やみどころ、そして前回のインタビューで語られる事のなかった裏話(!?)までお二人にたっぷりとお伺いすることができました。お楽しみください。

この日、お久しぶりのコヨセさん(ちょっと風邪気味のご様子)が絵本ナビオフィスに登場、続いてキリッとした素敵な雰囲気のなかがわちひろさん、更に編集長始め徳間チームの方々(全て女性!)が続き。それぞれオーラを発している女性達に囲まれているコヨセさんを拝見した瞬間「今日は何だか面白くなりそうだぞ」という予感がしてしまったのでした。そして・・・その予感は見事的中するのです。


 ■ 今度のテーマはクリスマス!                          

「おたすけこびと」シリーズ第2弾がこちら↓
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おたすけこびとのクリスマス』 なかがわちひろ・文 コヨセ・ジュンジ・絵 徳間書店
※内容詳細・みどころはこちら>>>


―― まずはコヨセさんにお伺いします。『おたすけこびと』に続く新作のテーマが「クリスマス」と聞いた時、どう思われましたか?

コヨセ・ジュンジさん(以下コヨセ、敬省略):「『えーーーっ?』と思いました。」(一同笑)

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クリスマスというのはあまりにも普遍的で大きなテーマなので、最初はどうしたらいいか呆然としてしまったというコヨセさん。ではどうやってこんな素敵な絵本が完成していったのでしょう、じっくりとお話を伺っていくことにしましょう。


―― 「クリスマス」というアイデアを出されたのは、作者のなかがわちひろさん(翻訳家、絵本や童話作家として活躍されています)だそうですね。そのアイデアはいつ頃から考えられていたのでしょうか?

なかがわちひろさん(以下なかがわ、敬称略):「前作『おたすけこびと』が完成した直後のコヨセさんは、疲労困ぱいしていたんですよね。でもしばらくすると、むくむくっと復活してきて(笑)次はどうするの?って聞いてくるようになって。じゃあどうしようかと具体的に色々考え始めたんです。
ただ、『おたすけこびと』という物語を考える時に、いくつもアイデアは出していたので、私の中ではクリスマスというテーマはかなり前からあったんですよね。今回、おたすけこびとに仕事を依頼したのは、お父さんでもお母さんでもなくサンタクロース。これで行こう!というのは、実はかなり早い段階で決まっていたんです。」


―― ほとんどの作品では絵も文章も手がけられているなかがわさんですが、この「おたすけこびと」シリーズでは文章の担当。特にこの作品は、とてもシンプルな言葉で書かれていますよね。具体的にどのような形で画家であるコヨセさんにお渡しするのでしょう?

なかがわ:「依頼人はサンタクロースということで、設定を考えながら15見開き(絵本の完成形)にわけて文章を書いていきます。そしてそれぞれの場面に、『ここではこんな事が行われている』とか、『こんなことがあるんじゃないかな』『こういうことがあると思うよ』というような具体的なイメージや説明を書き込んでいきます。だから、私の頭の中では場面割というのは出来ているんですね。でも、それを画家であるコヨセさんに伝える為に、絵を描くのではなく、文章だけで渡します。文章を実際に絵にしていくと、今度は色々つじつまの合わない事も出てきますよね。だから今度は、出来上がってくるコヨセさんの絵を見ながら、また設定を練り直したり、アイデアを少し加えていったり・・・というような作業を重ねていきました。」

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―― 夢のある存在として象徴的なサンタクロース、一方とても堅実で働き者のこびと達とくるま。一見、相反するような組み合わせにも思えますが、アイデアはすんなりと完成したのでしょうか?

なかがわ
:「全然すんなりじゃなかったです(笑)。
依頼人がサンタクロースという事は決まっていたのですが、じゃあ何を依頼しよう?こびとになにをしてもらおう?というのは色々考えましたね。昔から童話に登場するサンタクロースのお手伝いとしてのトムテという存在ともちょっと違う気がするなぁと思ったり。また、機械(働く車達)というテーマがあり、運搬業というイメージもあり。さらには緊急車両というテーマも浮かんできて。他にもイメージとしては、前作が白くすっきりした感じだったので、今回は夜のシーンで行きたいなぁとか。そういういろんなアイデアやイメージが合体して出来上がっていったんです。」

完成した作品を読んでいて改めて気がついたのですが、そういえば子ども達ってどちらの要素にも興味津々ですよね!
なかがわ:「子ども達は、サンタさんがプレゼントを家まで届けてくれるっていうのを、とても楽しみにしていますよね。その一方で色々具体的に心配もするんです。『サンタさんが来るといっても、うちにはえんとつがないよ。』とか『窓を開けておいた方がいいのかな』、『マンションだけど大丈夫かなぁ』とか。だから、『どんな家でも大丈夫!こういう小人たちがいて、それぞれの家に合わせてちゃんと配達してくれているから』、そういう事が言えるお話になっていると思います。」

なるほど。その絶妙なバランス感覚は、やはりなかがわさんならではなのでしょうね!子ども達の心を惹きつけてしまうはずです。
なかがわ:「小さな世界のこびとに、大きなミッションをやらせたい!という想いがあって。でもこれが結構難しかった。絵描きさんはもっと難しかったと思います。」



 ■ 大きなポイントはやっぱり「働く車」                        


さぁ、そこからコヨセさんの仕事がスタートします!今作でもやっぱり大きなポイントは「働く車」。前作でのインタビューで車両を描く為に色々と取材をされたというお話がとても印象的でした。今回は、更に精密に描かれているようにも見えますが・・・。

―― 今回も車両を描く為に、実際に取材はされたのでしょうか?

コヨセ:「機械についての取材はもちろんしました。今回は、パソコンや書籍で調べる事も多かったんですけどね。外国の車両なんかが見られますし。でもやっぱり、出かける時は必ずカメラを持参していました。というのは、描きたい車両が作業をしているのを見つけたらすぐに写真に撮っておかないと、次の日は既に次の工程に進んでいて見られなくなる事が多いんです。前回はそうやって撮った写真が頼りだったのでかなり必死でしたね。違う角度を見る為に色々な方向から写真を撮りに行ったり・・・。
ところが今回は、描き始めた時に、僕が住んでいる家の道路を挟んで向かい側の広い農地がつぶされて、マンションが建設される事になったんです。
まさに『欲しい角度で、欲しいクレーン車が』一生懸命目の前で働いてくれているんです!」
それは何という幸運!(笑)タイミング的にはバッチリだったのですね。



 ■ 前作との大きな違いは「おたすけ会議」                        


―― 内容としては同じくこびと達と「働く車」が大活躍している新作ですが、実は制作段階では、前作の時と大きな違いがあったそうで?

なかがわ
:「前作では作品が出来上がるまで、実はコヨセさんとは直接お会いしていなかったんです。初めてお会いしたのは完成した後だったんです。もちろん、作品についてのやり取りはありましたけどね。でも今回は定例おたすけ会議と言うのがあって、月に最低1~2度は行われていたんですよね。最後の方は2週間に一度のペースでコヨセさんと編集者と顔を合わせて。それが前作との大きな違いです。
そうやってこの作品を作っていったので、私としてはとても楽しかったですね。コヨセさんはどうだったか知らないけど。」(一同笑)

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コヨセ:「・・・そうですね、楽しかったですよ。(と前置きをしながら)僕の中では、今回はスケジュールが決まっていたので、それが一番大きな違いでした。前作では(僕が心配になるくらい)催促が全くなかったので時間を存分に使って描いていたんです。実は編集部の方はイライラしていたみたいですけどね(笑)。」

コヨセさんにとって初めての絵本である前作については、編集部の方も催促は敢えてしない様にされていたそうです。ところが今回のテーマはクリスマス。当然スケジュールが重要となってきます。会議では、まず編集の方がスケジュール帳を開いて待機していたそうで。そういう意味ではコヨセさんの環境はがらりと変わった?

コヨセ:「お尻をたたかれて描く快感を覚えたというか(笑)。でもそのお陰で結構いいペースで出来たんだと思いますけどね。」

―― そのおたすけ会議というのはどんな様子なんですか?

なかがわ:「おたすけ会議があるというと、コヨセさんが原画をクリーニングの袋にぷらーんぷらーんって下げながらやって来るんですよ。その原画を大きな打ち合わせ机に広げて、みんなで『わー!あそこが可愛い、ここが素敵!』って。『でもコヨセさん、ここはへんじゃない?』今度はつっこみが出始めて。そうすると、編集部の他の皆さんも集まってきて『あーだ、こーだ』と・・・。それでまたコヨセさんが『はーい』といって持ち帰って。泣きながらね(笑)女子がいじめてるみたいだったりして?
でも、絵になって初めて『この設定はこういうことだったのか』というのが見えてくるので『じゃあこうした方がいいね』とプラスしてみたり。
前作『おたすけこびと』の時に<こびと達の世界>というのがコヨセさんの中にしっかり入っていて、今回は彼の中でこびとたちを呼ぶというような感じに見えました。何も言わずにいてもこびと達が動いているんですよね。」

コヨセ:「そうですね、そういう意味では2回目の方がスムーズでしたね。」

最初に皆さんが登場された時に感じた、何だか和気合あいとしたこの雰囲気は、「おたすけ会議」を経て作られていったものだったんですね。納得です。



 ■ コヨセさんの描く絵のみどころは?                       


そうして全力を尽くして描かれたコヨセさんの絵についてお伺いしてみましょう。
―― 今回は「夜の世界」という設定。そこが前作との大きな違いですよね。音をたてちゃいけないなど、制約もあったのでは?

コヨセ:「そうですね。今回は全部背景があって、しかも夜。大丈夫かなーというのはちょっとありましたね。表紙で言うと前作が白で今回は黒。でも描いているうちに開き直りが出来て、今回は全く違うものになりそうだ、と思いながら描いていきました。」
でもその背景が描かれる事により、コヨセさんが持っている詩情的なものがプラスの要素として加わったのではと、なかがわさん。音についてもお伺いすると「意識していなかった」とおっしゃるコヨセさんに対して、すかさずなかがわさんが「今回は音はなしでいく、と言ったのはコヨセさんですよ!」と突っ込んでいました(笑)。文章でも「おとなも こどもも ねむるまち」「しーっ!ほえちゃ だめだよ。」という部分などがあり、お二人とも無意識にその辺りは実現されていたようですね。

―― 今回描かれた絵の中で、みどころを教えてください!

コヨセ:「やっぱりぎょうれつの楽しさですね。実際に家があるような住宅街を、そんなちっちゃいのがぞろぞろ歩いているっていう楽しさ。それだけで充分かなって。」
確かに夜の街を小さな小さな車両がずーっと並んで進んでいく様はかなりワクワクします!この玄関前の敷石の場面もかなりの迫力ですよね。

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▲車両が迫ってくるかのよう。他にも、小さなこびと達と大きな犬や敷石など、様々な要素がぎゅっと詰まっています。

コヨセ:「最初は、この絵の出来はどうなのかなぁという不安もあったんですよ。そしたら天の声(※)があって。「あれはいい!!って言ってるよ」という声を聞いて。それでああ、ここはこれでいいんだと思えたんです。」
※天の声とは誰なのか?後程じっくり説明します!
なかがわ:「この場面については、例のおたすけ会議でも、設定について(砂利道とか素材感についてとか)色々突っ込んでいて、コヨセさんいじめをたくさんしてたんです。ですので画家さんとしては混乱をしていたかもしれないんですけど、この車の見せ方についてはやっぱり素晴らしいと思いましたね。」

―― プレゼントの中味がとっても気になりますね。

なかがわ:「プレゼントの中味は男の子でも女の子でもどちらでも喜ばれるものにしました。でもこの包みの形は気になりますよね~。」
なかがわさんもおっしゃる通り、とても気になる形をしているプレゼント。やはり皆さんから色々な意見が出たようなのですが、実はコヨセさん、この絵を描かれる前に実際にプレゼントを包まれたそうなのです。その時の写真がこちら!(編集部からお借りしました。)

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確かに同じ形をしていまね・・・。コヨセさんいわく、「忠実に描いているだけです。」

―― 今回は大胆で迫力のある構図も印象的です。

コヨセ:「小さい小さいこびと達と、実際の玄関や窓の高さ、クリスマスツリーなどの大きさ。そのスケール感を表現するにはかなり苦労しましたね。そのまま一画面で描くと画面がすごく大きくなってしまいますしね。」
結果的にはとても独創的で大胆な場面がたくさん生まれています。クリスマスツリーを上から見た構図なんて、なかなか見たことないですよね。部屋の中での小人たちの大仕事ぶりも臨場感たっぷりに伝わってきますよ。

コヨセ:「部屋の中で登場するこの赤いトラックですが、設定はわかりましたか?おうちの中に最初からあったラジコンカーなんです。この家には大きなラジコンカーがあるという事は最初から調べがついているんです。(毎年のデータが蓄積されていて、サンタさんの支部からこびと達に指令があるそうなんです。)だから家の中でもスムーズに作業が進んでいくんですね。」
うーん、なるほど。子ども達ならきっと気がつくのではないでしょうか。言われてみれば犬がいる事も調べ済みの様子です。ちなみに、その赤いトラックはコヨセさんが持っているふるいブリキのおもちゃをモデルに描かれたそうですよ。なかなか味わいのある姿をしているんです。



 ■  天の声とは?そしておたすけこびと誕生秘話                      

―― さて、気になるのが先ほどコヨセさんのお話の中に登場した「天の声」。一体誰の声の事なんでしょう?

なかがわ:「天の声というのは・・・実は私の息子でして。」
ここで、そもそもの『おたすけこびと』誕生秘話まで話がさかのぼります!必読です。

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なかがわ:「うちの息子は、小さい頃から働く車が大好きだったんです。1歳の頃からゴミ収集車を見て興奮するような子で。だから、毎日色んな工事現場に連れて行かされたり(これが退屈!)、夜になると今度は『はたらくくるま図鑑』というのを持ってきて『読んで!』。それが、ひたすら説明を読まされている感じなんです。でも間違えば『ちがう!』と指摘されるし、毎晩それは砂をかむような読みきかせを繰り返してきたんですよ。面白くないなーと思って<働く車が出てくる絵本>を読んでも、彼には図鑑くらいハードなものじゃないと物足りないらしく。それで、母親が読んでも退屈しない働く車の本をつくりたい!という野心がその時芽生えたんです。

一方で、おうちでは誕生日の時にはケーキを作ってあげていたんです。スポンジにクリームをまっすぐきれいに塗っていくのって結構難しいでしょ?(私の頭の中には働く車図鑑がいっぱい入ってるから)ああ、ロードローラーが出てきてざーっとならしてくれたら楽なのにな!と思ったのがそもそもなんです。」
そういう状況になっても、ロードローラーはなかなか出てこないですよね!息子さんの働く車好きは相当なもののようです。更にお話は続きます・・・

なかがわ:「『きょうりゅうのたまご』という私の作品があるのですが、

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きょうりゅうのたまご』 なかがわちひろ・作 徳間書店刊

これは、<働く車と恐竜が好きな息子>のために作ったという絵本なんです。主人公の男の子が恐竜のたまごを探すために、ちっちゃなパワーショベルに乗って土の中に潜って行く場面があるんですよ。でも私、働く車に全く愛がないものですから、これは調べないと、と思ってコマツ・テクノセンタという所に行って取材までしたんです。

働く車に愛のあるおじ様方に車両について色々語ってもらい、大きなウインドウの向こうのデモンストレーション(広大な土地で実際に働いてその機能を見せてくれる場所があるそうなんです。)というのがあってじっくり眺めて。実際に私、試運転までしましたから!(何とその時の写真が『きょうりゅうのたまご』の著者紹介写真として掲載されているのです。是非見てみてくださいね。)そうして、私なりに一生懸命愛を込めて描いたのが『きょうりゅうのたまご』の中に登場するパワーショベルなんです。でもそれを見て息子が冷静にダメ出しをするんです!何か違う、と。」

それにしても、そのお話(『きょうりゅうのたまご』)はかなり面白そうですね・・・。
そんな一生懸命の取材時、一方でこんな出来事もあったそうなんです。

なかがわ:「ウィンドウの向こうの(巨大な車両達の砂を積み上げたりする)デモンストレーションをずーっと見ながら『これってさ、あの働く車たちがお菓子つくってるみたいだよね・・・。』とつぶやいたんです。そしたら横にいた編集長がガバっと起きて『それだ!』って言ったんです。それでお話をつくれという話になって『ああでしょ、こうでしょ、』なんてすぐ「おたすけこびと』のお話の原型ができちゃったんです。」
それが『おたすけこびと』が誕生する瞬間!でも・・・

なかがわ:「私絶対絵は描きたくないから!って言ったんです。それが条件。働く車に愛がある絵描きさんを探して作ってくれればいいけど、私は絶対にイヤ!そこから絵描きさんを探しているうちに白羽の矢がたったのがこちらのコヨセさん~!」

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「そうだったんですね。編集長がガバッと起きたんですね。」と相変わらずマイペースのコヨセさんなのでした。

なかがわ:「長くなりましたけど・・・そういう訳で、先ほどの『天の声』というのがその働く車両が大好きな息子なんだというお話です。
『おたすけこびと』が出来た時、校正段階で絵を見てよだれをたらしながら『これだよこれ!おかんの絵に欠けていたのはこれなんだ』『しびれるな~』とか言っちゃって。それで、その時からコヨセさんに『息子がここがいいって言ってるよ、ここがしびれるって言ってるよ』とか時々メールしていたんです。」

―― その息子さんが太鼓判を押したのが先程のあの場面なのですね。

なかがわ
:「今回はこびと達が外に行くという設定なので、車両がどうしても小さくなっちゃうでしょ。そういう状況説明というのも大切だけど、やっぱり働く車が好きな読者には「血わき肉おどる」というページも欲しいのだ!という事なんですね。子どもって、実はそもそもこういう目線で見てるんですよね。さっと視線が近づいて『ここがこうなって、これが回って・・・』なんて。そういう意味ではとても子ども達を満足させるページになっていると思います。これは男の子ならではの感覚なのでしょうか?なかなか女性チームではわからない部分なんですよね。」
『おたすけこびと』シリーズでの「天の声」の存在は、かなり重要な様です!?



 ■ 隠れたみどころを教えてください!                         

―― 絵本ナビ読者の為に、何か隠れたみどころを教えて頂けませんか?

なかがわ:「コヨセさんの、こびと達への愛というのを感じるお話をひとつ。この子たち、今回は冬服を着ているんです!気が付きましたか?」
気が付きませんでした~
なかがわ:「前作では綿のシャツだけだったんですけど、今回はフリースの上着をきて、あたたかいカラー軍手をしているんです。ブーツも長め、中にはもこもこが付いている冬仕様です。これはね、コヨセさんの父心なんです。」

―― コヨセさんもこびと達に関して、何かありますか?

という事で、コヨセさんにもいくつか挙げてもらいました。実際に購入された方はお手許で確認しながら楽しんでくださいね!

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☆ 18ページ、めくって19ページ目。
「前のページで転んじゃったこびとがいて、次のページではそのこびとにヘルメットを渡してあげているこびとがいます。」(細かいポイントですね。)
☆ 前作同様、服の色で仕事を分けているそうです。
「黄組み、赤組のひと」なんて気がついた小さな子もいるんだそうですよ。親子で考えてみてね。
☆ こびと達があの依頼人から荷物を預かっている場面では、ちゃんと仕事に専念しているこびと、嬉しくてはしゃいじゃっているこびとなど様々な様子が楽しいですよ。
☆ サンタさんの部屋に置いてあるマグカップに描いてあるこびとは、前作『おたすけこびと』に一度だけ登場しているらしいです!

―― サンタさんの部屋はどんなイメージで描かれたんでしょうか?

コヨセ:「寒い国の牧場的な所にある建物。外は寒そうなんだけど、中は暖かくて、というイメージですね。仕事部屋として整然としていて、棚はたくさんいるだろうな、とか考えながら。サンタさんの机の上には住所録もつんであります。」

なかがわ
:「サンタさんが着ているセーターもお洒落ですよね。コヨセさん、ニットものには愛があるんですよね。」
コヨセ:「ありますね。」
そんな所も見所かも?

―― 今回も見返し(表紙の裏の部分と、裏表紙の裏の部分)がかなり楽しい感じですね。

コヨセ:「ここには気が付きましたか?最初と最後の見返しのページは楽しいでしょう。」
なかがわ:「ここは女の子もキャー、ワーなんて言いながら楽しめるポイントですよね。この2ページだけで、子ども達はどんどん物語をつくっていくんです。絵によってどんどん世界が広がっていく、それがとっても面白いですよね。」

コヨセ:「この見返しの場面はね、作品の制作が始まって最初の頃に描きあげたんですよね。おたすけ会議に持っていって『これいいでしょ?』って言ったら、にこりともしないでチェックが始まったんです。」(一同笑)

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なかがわ、編集者:「そんなことないですよ!最初は感動してたじゃないですか。でも、それには理由がちゃんとあるんですよ。前作『おたすけこびと』の時、コヨセさんが想像以上の数のこびとを描いてきたのでびっくりしたんです。それはいいのですが、ちょっとおかしな事になっているこびとや塗り残しがたくさん見つかったんですよ。だから、みんなでチェックを入れる作業は恒例になっていて。でも、今回は一個も間違いはなかったですね。」
前回の取材では、こんな話は一つも出なかったですよね(笑)。



 ■ 子ども達にはこの作品をどんな風楽しんでほしい?             

―― 出来上がってみて、子ども達にはどんな風に楽しんでもらいたいですか?

コヨセ:「こういう内容のものは好きなように楽しんでくれたらそれでいい、私が言葉にする必要が全くないんじゃないかと思ってます。
以前、ある写真を見せてもらったことがあるんです。男の子が、こたつの上に『おたすけこびと』を広げて座ってテレビ見ている写真、それから今度は腹ばいになってその下に『おたすけこびとのクリスマス』が広げてあるという写真。どちらも目線はテレビなんですけど、それがすごくいい写真なんです。絵本の楽しみ方の景色としてね。それでいいんじゃなないかな、その子にしか楽しめない楽しみ方があっていいんじゃないかなって思いますね。」
その男の子は、まず朝起きると『おたすけ~』を抱えて、ごはんを食べるにも何をするにも取りあえず持って行動するそうなんです。「おたすけ~」は愛されているんですね・・・。

―― それでは、絵本ナビ読者である大人の方に向けてこの作品の魅力を語るとすれば?

なかがわ:「ありふれた言い方かもしれませんが・・・やっぱり想像力なんでしょうね。子ども達が各シーンの中で起きている色んなドラマを想像できるんですよね。例えばこのシーン。

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ある小さな男の子がね、このシーンを開いてじっと見ながら恍惚とした表情でため息をつくんですって!「ほお~」って(笑)。多分、彼には色んなことが想像できちゃうのでしょうね。単純に絵として見ると、もっと迫力あるページなんかが他にもあるんだけれど、このシーンには隙間がある。こどもがいっぱい想像できる隙間があるんです。もし、自分がこびとだったら・・・なんて、子どもたちの中ではすごい迫力で場面がせまっているのかもしれないですね。」
コヨセ:「このシーンは、全てを俯瞰(ふかん)しているんですよね。玄関先があって、小さい車がいて、小さなこびと達がいて、大きな犬がいて。そこが何が起こるのか。それを上から見下ろして。想像は尽きないかもしれませんね。」



 ■ 初めての絵本と今回の気持ちの変化                    


最後に『おたすけこびと』が絵本作品デビュー作、「おたすけこびとのクリスマス」が2作目となったコヨセさんにその心境などをお伺いしてみました。
―― 前作『おたすけこびと』が初めて手がけられた絵本だったコヨセさん、新作が出るまでに気持ちの変化などは何かございましたか?

コヨセ:「本当の事を言うと、2冊目は出ないと思っていたんです。1冊目のアイデアが秀逸すぎて。単純なことだけどスゴイ!と思っていて。こんなすごいものが2回はできないだろうなと思っていたんですよね。だから今回は、一作目を超えるものが出来るのかなぁというプレッシャーというのが結構ありました。
でも、出来上がってみると意外と好感触でほっとしているというのが本心です。読んでいる人がどう受け取るかというのは、想像できない部分もありますが、この作品を買ってくれるというのが僕の中では一つの答えとして受け取っています。そういう意味では、今はほっとしていますね。」

―― 子ども達の反応やレビューなどというのは未体験だったと思うのです。でも絵本というのは、そういう反応も含めて出来上がっていくんですよね。そういう意味では今回絵本が仕上がってからの気持ちも全然違ったのではないでしょうか?

コヨセ:「それはありますね。100%違いました。『おたすけこびと』の時は描き終わって編集の方に絵を渡した時点で終わった~と思ったんですが、今回は渡した時点で始まったという感覚でしたね。さぁどうする、どうなる、と。」

そうです、絵本ナビでの「おたすけこびとのクリスマス」はまさにこれからがスタートですね!
コヨセさんは本当に皆さんのレビューを楽しみにしてくれているんです。この絵本がより多くの子ども達に楽しんでもらえるように、皆さんで盛り上げていきましょうね。



 ■ 豪華なおまけ画像!                              


『おたすけこびと』を持っていらっしゃる方は気になっている方も多いかと思うのですが、著者紹介コーナーのお写真がとってもユニーク!

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制作時、なかがわさんのレシピをもとにコヨセさんが編集チームと共に徳間書店さんの中でケーキを作ったそうなのです。それがなぜか「ふくらまない!」。でも何とか作ったんだという証拠写真として撮られたのがコヨセさんのお写真。それを聞いたなかがわさんがわたしもつくるわ!と言い、「同じレシピでつくってふくらみました!」とかなり得意気顔なのがなかがわさんのお写真。エピソードを聞けば聞くほど笑ってしまいます。
「まぁ、環境、道具が悪かったんですよね。」なんて、目の前で編集の方にまた慰められているコヨセさんが更に可笑しいのです。

じゃあ2巻目はどうしよう、という話になって。絵が描き終わって気が大きくなったコヨセさんが「じゃあ僕つくります!」と言って作り始めて完成したのがこちらの写真。

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▲今回の撮影は徳間書店さんのエレベーターホール!

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▲背景もその場でコヨセさんが描いております。
「これ真夏だったんですよね・・・」(なかがわさん)

著者紹介ページなのに、顔がほとんど隠れちゃってますね?
なかがわ:「これは意味が深いんです。わたしがサンタ、コヨセさんはよく働くトナカイ」
コヨセ:「あー!そうだったんだ」
なかがわ:「知らなかったの?」

段々こちらも、この絶妙の掛け合いがクセになってきてしまってます(笑)。

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最後に記念写真をぱちり。
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イソザキも一緒に。なぜかポーズまで付けられて。すごい盛り上がっています。

お二人とも楽しいお時間をどうもありがとうございました。
この取材を通して、「おたすけこびと」という作品が作者にも出版社にも本当に愛されているという事がよーく伝わってきました!
ちなみに次回作は・・・気長にお待ちくださいとのことでした。

★コヨセ・ジュンジさんが絵本ナビ読者の為に素敵な直筆メッセージを描いてくださいました!
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2009年11月24日

絵本『かわいいことりさん』他
翻訳者石津ちひろさんにインタビューしました!

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それぞれ個性的な翻訳絵本『かわいいことりさん』『サラちゃんとおおきなあかいバス』『おばけやしきにおひっこし』(全て光村教育図書刊)。これら3冊の翻訳をされているのは絵本作家、翻訳家として活躍されている石津ちひろさんです。

更にこれから発売される最新刊『ふゆのようせい ジャック・フロスト』の発売を記念しましてインタビューが実現しました!それぞれの作品の魅力について翻訳された石津ちひろさんからの口か語られるこの企画。何とも贅沢だと思いませんか?
インタビューを通して、絵本作家としての石津さんの魅力についてもたっぷりお伝えできると思います。どうぞお楽しみください。

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石津ちひろ
1953年愛媛県生まれ。早稲田大学文学部仏文科卒業。3年間のフランス滞在を経て、絵本作家、翻訳家として活躍中。『なぞなぞのたび』(フレーベル館)でボローニャ児童図書展絵本賞、『あしたうちにねこがくるの』(講談社)で日本絵本賞、『あしたのあたしはあたらしいあたし』(理論社)で三越左千夫少年詩賞を受賞。訳書に『リサとガスパール』シリーズ(ブロンズ新社)他多数。

石津ちひろさんの作品はこちらから>>>
            

お会いした瞬間から、太陽の様に明るく気さくなオーラが伝わってくる石津ちひろさん。最初から笑いの絶えない楽しい雰囲気の中、取材をスタートさせて頂きました・・・。


◆特別な一冊『かわいいことりさん』                                                    

まず最初の一冊は、石津さんもお気に入りというこんな絵本についてお伺いしました。          

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かわいいことりさん』 
クリスチャン・アールセン・作 石津ちひろ・訳  光村教育図書刊
※作品の内容詳細・みどころはこちらから>>>


最初に出会った時から・・・。
小さな頃から鳥が大好きだったという石津さん。モチーフとしての鳥も好きで、色々小物を集めたりもされていたそうです。だからこそ、この絵本は、表紙をひと目見てとても気に入ってしまったそうなんです。

「でもそれ以上に、読んでみてその内容に強く心を惹かれました。人間にとって、避けて通れない「死」というものが大きなテーマになっていて、本当は悲しいお話なのですが、でも、もしこんな形で人生の最期が迎えられるのであればそれは幸せなことなんじゃないかと思えたんですね。この絵本の登場人物たち(鳥を観察するのが仕事のプリュームさん、鳥のさえずりが好きな奥さんのマドレーヌさん、そして孫娘のチェリーちゃん)みんなが鳥を通して密接なつながりがありますよね。そこのところがうまく出せればいいなと思いました。」

個人的にもすごく思い入れのある一冊
そもそも「動物が好きな人に悪い人がいない」という想いがあるとおっしゃる石津さん。この作品も、とにかく好きなお話だなと思って、心を込めて翻訳されたそうです。でも完成した後、石津さんにとって大きなある出来事があったそうで・・・。

「この絵本が出来上がったあと、(本作を出版された)出版社の方にお会いしたんです。その時に、なぜかしきりに自分の父の話をしたんですよね。普段あまり父の話をすることなんてなかったのに。実は、そのちょっと前から父は具合が悪かったのですが、出版社の方にお会いした後すぐに容態が悪くなったと連絡が入り、慌てて駆けつけて、その10日後に亡くなったんです。
そういうかなり悲しい事があって。でもこの本があったおかげで、『父はいつもそばにいてくれるんだ、見守ってくれているんだ』と思えて、支えになってくれたところがあったんです。絵本の中のチェリーちゃんのように、父から受け継がれていくものがあるんだろうな、と。父が最期に『みんながいるから幸せ』と言っていたのがとても心に残りました。
そんな風に自分の事とも照らし合わせながら、例えば悲しい思いをした人でも、この絵本を読めば何か救いを感じるんじゃないかな、と考えて。だからとても大切な一冊なんです。」

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作者クリスチャン・アールセンの魅力について
石津さんの目から、この作品の具体的な魅力についてもお伺いしてみました。

「登場人物、鳥、果物、ケーキなど、出てくる全てのものをすごく丁寧に描かれていて、愛情が感じられますよね。日常生活をとても大切にされている感じが伝わってきて、いいなと思います。色づかいもとても鮮やかで、お子様が見ても親しみやすいんじゃないかしら。それに、悲しみも喜びも感情を色で表現されていてるのも魅力的。
重厚なテーマを扱っているけれども、読んだ後にほのぼのとした気持ちになれるんですよね。それでいて大切なものは残る感じ。それは、絵の力によるところも大きいのかもしれませんね。『死』というものをいい意味で身近であたたかく描かれているところにとっても共感できます。」


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翻訳について
静かに淡々と、でも楽しさや愛らしさも伝わってくるような文章がまたとても魅力的。翻訳される時に気をつかう部分はあるのでしょうか?

「翻訳している時はいつも無意識ですね。原書の雰囲気を壊さずにと思って表現しています。しっとりと落ち着いた感じで、でも重くなりすぎず・・・という感じに自然と表現できたかな、と思ってます。」

原書のフランス語のニュアンスも出ていると喜ばれていた編集の方。きっと、英語とフランス語、両方に堪能な石津さんならではの表現もあるのでしょうね。

読み終えた後に・・・

「この絵本を読み終えた後に、家族や親子、または兄妹、夫婦間など少しでも感想を述べ合ったりしてくれたらいいなと思いますね。一冊の絵本なんですけど、一つの演劇、映画を観終わったような感じってあると思うんですよね。絵本以上の広がり、深みがあるような気がします。まだ小さいチェリーちゃんですが、こういう思い出があれば、きっとこれからの困難も乗り越えていけるんだろうな、なんて思ったりします。」



 ◆子どもの心に寄り添うお話『サラちゃんとおおきなあかいバス』                                                 

次にご紹介するのは、小さな女の子が主人公のこんな絵本。

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サラちゃんとおおきなあかいバス
ジェーン・ゴドウィン・作 アンナ・ウォーカー・絵 石津ちひろ・訳 光村教育図書刊
※作品の内容詳細・みどころはこちらから>>>

取材日の2~3日前に出来上がりを見られたばかりという石津さん、ちょっとほっとされた様子で話して下さいました。

まず名前をつけるところから
「原作では主人公の女の子は『LITTLE CAT(リトルキャット)』と表現されているんです。愛称なのかな?それで、まず女の子に名前をつけたいと思ったんです。親しみが持てるように『~ちゃん』がいいなと思って。絵本の中でも一番小さいですしね。それから、日本にもありそうだけど世界共通の名前は・・・と考えて。そしたら知り合いの娘さんの「サラちゃん」っていう子が思い浮かんだの。(石津さんの)娘に聞いてみたら『うん、ぴったりぴったり。』って言ってくれて。」

そうして決まった名前サラちゃん。

「親しみやすくて、愛おしい存在。でも本人にはすごく不安な気持ちがあって・・・。そんな感じが出せたらいいなと思ったんですよね。」

石津さんにとってのサラちゃん

「最初、原書で『LITTLE CAT』と表現されていたこともあって、猫好きの私としては、この子のことを見守ってあげなきゃいけない存在だなと思ったんです。でもそれと同時に、私自身、子どもの頃二人の姉の後ろをついてまわっていて、サラちゃんに自分を投影するような感じもあって。立場として両方の感情がありましたね。」

赤いバスとサラちゃんの関係
そんな小さなサラちゃんと対照的に、とても大きな存在として描かれている赤いバス。その関係性の変化もこのお話の大きなみどころですね。

「サラちゃんにとってのこの大きな赤いスクールバスというのは、楽しいのだけれど、どこかちょっとやっかいな存在でもあるんです。(お姉ちゃんはすぐに友達の所へ行ってしまうし、好きな場所にはなかなか座れないしね。)だけど憧れの存在でもあって。ある日、ハプニングがあったけれど、サラちゃんは一番前の特等席に乗って一日過ごせるんです。まるで自分だけの秘密ができたみたいに。『わたし、一番前にのったことあるんだもん。』って。その満足感でこれからの日々、もう赤いバスのことはずっと好きなんじゃないかなと思えました。
赤いバスというのは、『物』なんだけれど、サラちゃんにとってすごく大きな存在で、社会でもあるわけですよね。自分が小さいばかりにいつも損な立場にあるんだけど、ある日一人で不安な思いをして、でもそのおかげで一番前に座れるというラッキーなできごとがあって。」

そんなちょっとした事が、サラちゃん自身をリラックスさせるかけがいのない思い出になったのでは、とおっしゃる石津さん。大人の目線から見ると、本当に些細で微笑ましい出来事なんだけれども、確かに自分がサラちゃんの目線に降り立ってみると・・・これは大事件ですよね。サラちゃんの目線を追っていくうちに、子どもの頃の不安な気持ちを思い出したり、自分の中のそんな経験と結びつけて思い出したりして。
(実際この取材時にも、それぞれみんなの小さい頃の思い出や、バスの中での出来事などが次々と飛び出して大いに盛り上がったんです!)

「そんな心情の変化やバスの存在感の変化が、絵によって繊細に細かく、そしてとても愛らしく表現されています。読みながら、また眺めながら、子ども達は自分に照らし合わせて、また大人は思い出したり見守ってあげたりしながら楽しんでほしいですね。」



◆立派なご意見番!                                                              

少し話ははずれますが・・・『サラちゃんのおおきなあかいバス』についてのお話の中で、名前を決定される時に娘さんに相談されたとおっしゃっていましたね。

「娘には普段から色々手伝ってもらってるの(笑)。小さい頃からバレエを習っているので『くるみわり人形』などのバレエの絵本では、ポーズを全部チェックしてもらったり。作品についても意見を聞いたりするんです。結構ダメ出しがあるんですよね。『全然ダメじゃん。』『うん、随分よくなった。』『これじゃ石津ちひろじゃないよ。』なんて(笑)。」

ご家庭での雰囲気も伝わってきます。そんな一面が垣間見られると、石津さんにぐっと親しみを感じられて嬉しくなっちゃいますね。
さて、次にご紹介する作品では、そんな娘さんがご意見番として大活躍されたそうで・・・。



◆娘さんもお気に入り!『おばけやしきにおひっこし』                                                    


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おばけやしきにおひっこし
カズノ・コハラ・作 石津ちひろ・訳 光村教育図書刊
※作品の内容詳細・みどころはこちらから>>>

テンポの良い絵本の翻訳は結構大変!?

「この作品は絵がとってもくっきりしていて、文章が短くて、リズムがあって、きびきびしていて。軽やかな感じを・・・と思って訳してみたんです。そしたら娘から『全然ダメ、テンポが良くない』ってはっきり言われて(笑)。それでまた最初から全部やり直したんですよね。」

確かにこの作品は、先に紹介した2冊とはがらっと雰囲気が変わりますね。石津さんに対するこちらの勝手なイメージで想像して、こういうパキっとした感覚の作品の方がご自身に近くて翻訳しやすいのかなと思っていると・・・。

「翻訳の時は結構しっとり系の方がすんなりと出来上がるんです。言葉遊びなんかを作っていると、歯切れのいい言葉づかいがぱっぱと浮かぶんです。それが翻訳になると、こういうタイプの作品は、結構何度も何度もやり直しながら、絵と合わせてしっくりくるように完成させていく事が多いんですよね。(『リサとガスパール』シリーズなんかもそういう感じなのだそうです!)娘が感覚的にダメ出しをしてくれることも多いですね。」

それでも次に出来上がってきた石津さんの文章は、編集の方もはっとする程がらりと変わっていて、本当に感動されたのだそうですよ。結果的には、娘さんもこの作品が大のお気に入りとなったそうです!


作品の魅力
表紙からぱっと目をひくこの作品。オレンジと黒の2色の風景に、白い紙をはったような表現のおばけがとってもユニークです。作者はイギリスで活躍されているカズノ・コハラさん。まだとてもお若い方なのだそうです。翻訳者の石津さんの目から、その魅力を語って頂きました。

「使っている色自体はとても少なくて、構図もシンプル。でもここまでみごとに表現できるなんてすごいなと思いますね。人を引き込む力があるんですよね。すぐ目の前でその出来事を見せてくれているような。版画で表現されているんですけど、リアルに目の前で展開しているような躍動感があって。お話の方も、テンポが良くてぐいぐい進んでいきます。読み聞かせ会などで読んだとしたら、例えば絵本に慣れていないようなお子様でも引き込まれていくでしょうし、みんなが楽しんでいる様子が目に浮かぶようですね。」

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マージョリィとオスカー
この作品も、原書では名前はついてなかったそうです。そこで親しみを持ってもらうために名前をつけようという話になったそうです。ところが、カズノ・コハラさんは日本人の方なので(イギリスを拠点に活動されているので、原書は英語。)翻訳版を出版するにあたって、コハラさんご自身の指定で新たに名前がつけらたそうですよ。
女の子がマージョリィで、ねこがオスカー。魔女らしく、それでいてとってもキュートな名前ですよね。



 ◆最新刊は『ふゆのようせい ジャック・フロスト』                                                  

以上3冊に加えて、最後にご紹介するのはこれから発売される新刊『ふゆのようせい ジャック・フロスト』。『おばけやしきにおひっこし』の作者カズノ・コハラさんの新作です。取材時にはまだ出来上がっていなかったので、どんな内容なのか、石津さんに少しご紹介して頂きました。


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ふゆのようせい ジャック・フロスト
カズノ・コハラ・作 石津ちひろ・訳 光村教育図書刊
※作品の内容詳細・みどころはこちらから>>>

『おばけやしきにおひっこし』とはまた違った魅力!

「『おばけやしきにおひっこし』と同じ作者の方の新刊なんですが、雰囲気がまたガラっと変わって。こちらは冬の冷たくて澄み切った空気、ひやっとする感じが伝わってきますよね。色が本当にきれいで、空気感がすごよく伝わってきて。」
今作の舞台は冬。きれいな青い風景に、まばゆいばかりの白い線がとても印象的!

「季節は冬。退屈していた男の子の所へ、ジャック・フロストという『ふゆの精(日本語で直訳すると霜の精なのだそうです!)』が現れるんです。ジャック・フロストと一緒に、男の子は雪や氷の上であらゆる冬の遊びをします。この場面は実際に一緒に体験しているようで、見ていてすごくワクワクするんですよ。
でもある時男の子が聞くんです。『ねえ、ずっといっしょに遊べるの?』
ジャック・フロストは『遊べるよ。でもぼくの前で春の話はしないでね。魔法がとけちゃうから』と言うのですが・・・。(続きはお楽しみに。)
ちょっと切ない部分もあるのですが、最後にとてもあたたかい気持ちになれる内容です。
もちろん、雪がたくさん降る地方の子どもたちが読んでも楽しいですし、反対に雪を見たことがない様な暖かい地方の子ども達も、憧れの気持ちで楽しんで読めるかもしれませんね。」

これから要注目の作家さん
この作品では、前作とはまた違った魅力を発揮しているカズノ・コハラさん。冬の風景の描き方など、とても大人っぽく上品な雰囲気。でも登場人物たちがとても可愛らしく、そんなバランス感覚が何とも絶妙と石津さんも絶賛!コハラさんの作品は、出版されたイギリスでまず火がつき、更にニューヨークでも『おばけやしきにおひっこし』(初めての絵本!)でニューヨークタイムズ・ベストイラスト賞に選ばれるなど、世界が注目する新進気鋭の絵本作家さんなのです。これからの展開も本当に楽しみですね。

翻訳版にだけ登場!
最後にとても石津さんらしいエピソード。『ふゆのようせい ジャック・フロスト』では男の子と一緒にワンちゃん(犬)が一緒に描かれています。原書では文章には登場していないそうなんですが、石津さんの翻訳バージョンにはちゃんと一緒に登場しているそうです。

「(編集の方に)言われて、『あぁ、そういえば』って気がつきました。ワンちゃんとか動物が出てくると無視できないんです、私(笑)。自然と登場させていました。」

そういえば『おばけやしきにおひっこし』でも、猫にもしっかり名前が与えられています。本当に動物が大好きなんですね。

今回ご紹介頂いた作品4冊に、石津ちひろさんが直筆サインを描いてくださいました!

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気になる作品がありましたら、是非チェックしてみてくださいね。
続いて、絵本作家石津ちひろさんについてもお伺いさせて頂きました。



◆絵本作家 石津ちひろさんが生まれるきっかけ                                                    

今回の特集の様に、絵本の翻訳家として大活躍されている石津ちひろさん。(「リサとガスパール」シリーズも全て石津さんが翻訳されてます!)でも「言葉の魔術師」と評される通り、回文やなぞなぞを初めとして言葉遊び絵本をたくさん生み出されている作家さんでもあります。その他絵本作品も合わせると、絵本ナビに登録されているだけでも170作品以上!そのラインナップを見ていくと、意外と慣れ親しんでいた絵本が実は石津さんの作品だった・・・という方も多いのではないでしょうか?そんな石津さんに、絵本の仕事に携わるきっかけとなったエピソードをお伺いしてみました。

全てのきっかけは回文から

「絵本の仕事を始めさせて頂くきっかけとなったのは『まさかさかさま 動物回文集』(絵・長新太 河出書房新社刊)でした。」
と石津さん。全ては回文がきっかけなのだそうです。

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「パリに留学していた時に、たまたま集まっていた2~3人の日本人のお友達とカフェでお茶をしていた時、『回文の作りっこをしよう。』という話になったんです。その当時、回文なんて知らなかったので聞いてみると『上から読んでも下から読んでも同じもの』とのこと。で、『例えば・・・きしゃのやしきとか?マカオのおかま?』なんて口に出してつくってみたんです。そしたらお友達が『紙に書かないで出来るんだ。すごーい、天才!』なんて言うから、『てんさい?じゃあ・・・さいさんててんさいさ。』どんどん出来たんです。それがすごくお友達に受けて。私こんなに受けたことなかったかも!なんて思った事が回文作りの最初のきっかけでしたね。」

うーん、何とも軽やかなきっかけ。口に出してみたら出来たなんて、石津さんらしいエピソードです。でも、ここからがもっとスゴイ。

回文が本になるまで

「それから日本に帰ってきて。暫く回文の事は忘れていたんですけど、ある日部屋にかすみ草を飾った時にふと『カスミソウ?逆さに読むとウソミスカ。じゃあ・・・わたし かすみそう うそみすかしたわ』できた!と。他にも『きりん ねていて ねんりき』『ちんぱんじいから かいじんぱんち』なんて色々思いついたんです。お友達に話してみたら、『それ絶対面白いよ!動物ばっかりで作ってみたらどう?』って言ってくれたんです。それで10個位書いてたんですよね。」
このお話を聞きながらも、石津さんの口からスラスラ出てくる回文に驚かされっぱなしです。いくらでも出てきそう・・・。

「ある日、何かのきっかけで河出書房新社の方から『お茶でも飲みにいらっしゃい。』と誘われたんですよね。飲みにいらっしゃいと言われても、何も持っていかないのも・・・と思って、作った回文を10個位持って行ったんです。そしたら『これ、面白いかも!』と言ってくださって。この動物回文を80~100個位書けたら本に出来るかもしれない、と言われたんです。」

もう、その帰りからずっと回文を考え始めたという石津さん。この頃お子様が誕生されたばかりで、なんと0歳の赤ちゃんを抱えながらずっと作っていらっしゃったそうです。目に見えたもの何でも回文にして・・・。

「そしたら130個位出来たんです。」

130個!そうして本を作る事になったら、今度は絵を長新太さんが描かれることになって。今では回文を書きながら絵が同時に浮かぶ事も多いという石津さん、この時の長さんとのやりとりで色々学ばれた事が多かったそうです。何ともうらやましい話ですね。その後も藤枝リュウジさんと組まれた人気シリーズなど、回文や早口言葉など言葉遊びシリーズは沢山出されてます。

お子様との生活の中で生まれた「なぞなぞのたび」
それにしても、まさに子育ての思い出と、回文作成の思い出が一緒になっている感じなのではないでしょうか?

「そうそう。だから娘は小さい時、原稿用紙のマスを○で埋めながら『オシゴト』『マシャカシャマよ』なんて言ったりしていましたね。ちょっと大きくなると、幼稚園のお迎えの自転車の上で『ママ早く帰りたい』って言うから、お腹空いたのかな?と思ったら『いい絵の考えが浮かんだの』なんて口にされて、驚いたこともあります(笑)。」

「そんな風にして家でずっと仕事していたから、じゃあもう日曜日だけは仕事をやめよう、娘となぞなぞでもしよう!・・・で生まれたのがこの『なぞなぞのたび』なんです。」

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まさにお子様との遊びの中から生まれた絵本だったんですね。この絵本、小学生に大人気です。この日も石津さん自ら出題してくれました。

「あさにはなくて ひるにあらわれ よるのあいだは ずっといて 
 あさになると またきえる さていったいなあに?」
さあ、皆さんも考えてみてくださいね!絵を見ながら考える問題なので、気になる方は本を覗いてみてください。(※答えは記事の最後で)

更につながっていって・・・
その『なぞなぞのたび』を、あるイベントでみんなの前で読む機会があったそうです。たまたま新沢としひこさん(シンガーソングライダー・絵本作家)が司会をしていらしたそうで。(新沢さんはすごく回文がお好きだったらしく、石津さんに初めて会われた時も「あの『まさかさかさま』の石津さんですか!』なんてすごく喜ばれていたそうなんです。)

「なぞなぞをいくつか読み終えた時に、新沢さんが『石津さんのなぞなぞって、何だか詩みたいだよね。』って言うから、照れ隠しに『知らなかった?私詩人なのよ。詩を書かない詩人なの。』って言ったんです(笑)。」

それをたまたま会場で編集者の方が聞いてらして、数日後、石津さんに声をかけられたそうなのです。「詩集を出しませんか。」って!それがきっかけで出来上がったのが『あしたのあたしはあたらしいあたし』。

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ここまでお伺いしていて多くの方も感じられているでしょうが、本当に<お仕事のしりとり>みたいだと思いませんか!何だかとっても不思議なお話です。その後も絵本のお話を書かれたり、翻訳の仕事をなさったり。大活躍の石津さんなのです。
石津ちひろさんの作品一覧はこちらからどうぞ>>>




◆娘さんとの貴重なエピソード!                                                 

お話の中で、度々登場している石津さんと娘さんとのエピソード。子育て中の方が多い絵本ナビ読者にはとっても気になる部分ではないでしょうか。そんな皆さんの為にとっておきの微笑ましいエピソードも教えてくださいました!

「実は、リサとガスパールの絵本の中でよく登場するセリフ『ひゃー、やっちゃった。』というのは、娘の口グセだったんです。よく驚いた時に『ひゃー!』って言ったり、失敗したら『やっちゃった。』なんて言っていて。」

そうだったんですね!あの可愛らしいセリフは、シリーズを通してもとっても印象的ですよね。あれ、そういえば『あしたうちにねこがくるの』の中にも「ひゃー、かわいい」というセリフがありますね?

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「あ、そうそう。これもそうですね。」
それから思い出したように・・・
「そういえば、娘が小学生の頃に移動教室をかねて山登りに出かけた事があったんです。その日に担任の先生が宿泊先から家に電話をかけてくださったんです。どきっとして、『何だろう?』 と思っていると、先生が『実は・・・娘さんが、猫を拾ったんです。』って言うんです。『それが・・・とっても可愛いんです。2匹なんです。』って(笑)。」

娘さんは猫を連れて帰りたいと泣くし、校長先生に確認をしなければならないし、ミルクをやらなければならないし、ちょっとした騒動になっていたようなんです。

「それで、家でわくわくしながら待っている間に私が考えたんですよね。『どんな猫なんだろう?』『山にいた位だからすごく弱ってるのかな?』『目は何色なんだろう?』なんて。そしてたらすご―く可愛かったんです!!まさに『ひゃー、かわいい!』です。あの絵本は、実はこの出来事がきっかけで生まれたんですよ。」

そのまま2匹の猫は石津さんのご家族になられたそうです。



◆最後に・・・                                                  

絵本作家になられて良かったと思われる事はありますか?

「もちろん、自分の作品が本として出来上がるというのはとっても嬉しいことです。でも、何よりも・・・これは答えにはなっていないかもしれないんですけどね。絵本の仕事を始めてから、この業界の方達が本当にいい方ばかりなので嫌な思いをした事がないんですよね。絵本作家の方にしても、編集の方にしても。とてもいい方に囲まれて生活できるというのが、本当に幸せなことだなあって思うんです。」

絵本ナビ読者に向けてメッセージをお願いできますか?

「絵本っていうのは一冊ずつ完結していますよね。でも、例えば自分の好きな猫の絵本であったり、乗り物の絵本であったり、テーマを決めて読んでみたり。そういう風に系統をつけながら読んでいくと、世界が広がっていって楽しいですよね。
それからなぞなぞだったら、お子様に読むだけでなく、自分自身も一緒に考えたりして楽しんでほしいですね。更に自分でもなぞなぞをつくってみたり、回文や折句なんかを考えてみたり、参加してみる事を是非おすすめします。
他にも、例えば今回ご紹介した『かわいいことりさん』の本を読んだ後だったら「鳥を見つけてみよう』とか、「サラちゃん~」だったらバスに乗ってみようとか、シーツでおばけになってみようとか、絵本を読んだ後、日常生活に結び付けて考えてみると楽しめるかもしれませんね。」

なるほど、そんな風に絵本を楽しめるのも実際に子育てを楽しんでこられた石津さんならではなのかもしれませんね。

「それから大きくなってから絵本を読む事によって、子どもの頃の感覚を思い出せるという効果もあると思うんですよね。自然体だった頃の感覚を思い出したり、小さい頃に親に読んでもらって嬉しかった時の感覚を思い出せたり。そういう意味では、親子で絵本を読む時間っていうのは子ども達にとっては宝物のような、本当に大切な時間なのでしょうね。」

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ありがとうございました!
色んな方との出会いがとっても嬉しいとおっしゃる石津さんですが、話していると、こちらの方が何だか幸せな気分になってくるんです。きっとまわりの皆さんもそう思われているのでしょうね。ついつい長い時間お話をお伺いしてしまいました。
翻訳のお話から回文のお話、更には子育てエピソードまで、本当に独自の才能に溢れている石津ちひろさんに魅了されっぱなしのインタビューでした。

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最後に記念にパチリ!
この後、ご一緒にお茶までお付き合い頂いたのでした・・・。


※なぞなぞの答えは・・・「る」


2009年11月18日

あなたのお気に入り「あいうえおん」は?
アンケート結果の発表です。

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今年の6月、絵本ナビメルマガで『あいうえおん』の特集号をご紹介しました。
メルマガバックナンバーは">こちら>>>

その際に作者のあきびんごさんからの宿題として、「お気に入りあいうえおん」を募集しました。
詳細はこちら>>>

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あいうえおん
あきびんご・作 くもん出版・刊

この度、大好評の絵本『あいうえおん』がそのままカルタになりました。

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あいうえおんカルタ


その発売を記念に、カルタの札を使ってアンケート結果をご紹介してみましょう!


■ あなたのお気に入り「あいうえおん」を教えてください!                 



★1位
・・・1位はこちらの2点。べんとうは大人に、ゼリーは子ども達に人気がありました!

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「ベンチで べんとうが べんきょう」

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「ゼリーに ぜんぶ ぜっけん」



★3位
・・・次に人気があったのは、りりしいトラがカッコイイこちら。

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「とんぼに とらが とまってる」


★4位・・・4位以下は票が割れました。あなたのお気に入りは入ってますか?

karuta_post.jpg post.jpg   karuta_megane.jpg

「ポストから ポップコーンが ぽろぽろ」     「メロンと めだまやきの めがね」
karuta_tin.jpg tin.jpg   karuta_oni.jpg oni.jpg
「ちりとりに ちいさな チンパンジー」     「おにの おならは おおきいな」

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「ざぶとんに ざると ざりがに」

★9位

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itigo.jpg  ahiru.jpg 

「てんしと てんぐが テニス」
「ぶどうがぶたにぶつかる」
「あひるの あかちゃん あまえんぼう」
「いぬが いちごを いただきます」

★その他 

「きゅうきゅうしゃに きゅうりと キューピー」
「ニュースで にゃんこの にゅうがくしき」
「たこと たぬきが たいそう」
「すずめが すべりだいで スキー」
「げんかんで げたが げらげら」
「しゃちが しゃしんにしゃべってる」
「ケチャップと ケーキが けんか」
「ばしゃに ばけた バナナ」
「だるまが だいこんに だきつく」
「ぎょろめの ギョーザが ぎょうれつ」
「うまの うしろに うしがいる」
「へびの へやは ヘルメット」
「コアラが こたつで こっくりこっくり」
「パンダが パイナップルで ぱくぱく」
「さると つるが るすばん」
「ちょうの チョコレート ちょうだい」
「うさぎの ギターは ギザギザ」
「ヨットが よっぱらって よちよち」
「あんパンが しんかんせんを うんてん」



■ オリジナル「あいうえおん」を思いついた方は教えてください!                 

●「さると サメが さかなつり」

●「はさみの はしに はえ」(ハサミの端にハエ)

●「はな(花)が はな(鼻)に はな(話)しかける」

●「ウーパールーパーが うけつけで うまれる」

●「かっぱの からは かめ」

●「スリッパの すきまに すずめばち」

●「おかあさんが おおかみと おてだま」

●「あめのひに あまがえるさん あささんぽ」

●「おとうさん おみせで おろおろおろ」

●「きゅうりの きゅうどう かにとかきがかった」

●「くつに くりが くっついた」

●「パパの パンが パンクする」

●「ぶらんこに ぶらさがる」

●「さんまが さかみち サイクリング」

●「ビ-ルに 備長炭で ビビンパ」

●「かっこう かけっこ かてるかな」

●「ごきぶり ごきげん ごみのやま」

●「さるが ささっと さっていく」

●「きりんが きしゃに きりきりまい」

●「まんとひひが まらかすもって まわってる」

●「遠方に エリンギ似の えんどう君」

●「ほんのり ホットケーキの 本心」

●「ななめの なめこが 泣き通し」


皆さん、力作ありがとうございました!!
あきびんご先生にお伝えしましたからね。

他の方もこんな風に是非「オリジナルあいうえん」を作って遊んでみてくださいね。
意外と白熱しちゃうかもしれませんよ。

絵本『おそばおばけ』のできるまで
谷川俊太郎×しりあがり寿×祖父江慎

クレヨンハウス刊 谷川俊太郎さんの「あかちゃんから絵本」シリーズ第9弾『おそばおばけ』で谷川さんと組まれたのは漫画家しりあがり寿さん!この異色の組み合わせは聞いただけでもワクワクしてきます。更にブックデザイナーとしてもひっぱりだこの祖父江慎さんも加わって。一体どの様にアイデアが練られていったのでしょう。今回、クレヨンハウスさんが制作風景を絵本ナビの為に特別にご紹介してくださることになりました。これは貴重です。お楽しみください・・・。

 ■ あかちゃんから絵本の新作はこの3人で!  


『おそばおばけ』は、なんといっても谷川俊太郎さん×しりあがり寿さん+祖父江慎さんという、すごすぎる組み合わせ。最初の打ち合わせからもう、びっくりの展開でした。
谷川さんが、しりあがりさんのために用意したテーマは「せん」。
「ひと筆描きの線」が主人公という提案に、「ライブでできちゃうかも?」と、祖父江さんがその場でコピー用紙を貼り合わせ、しりあがりさんが鉛筆を手に「えいや~っ」と描きはじめ・・・(このようすを詳しく知りたい方は、[月刊クーヨン]2008年4月号を読んでみてくださいね!)。

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第1回目の打ち合わせのようす。左から谷川さん、祖父江さん、しりあがりさん。「ひと筆描きでやったらどう?」「フムフム」
(撮影/宮津かなえ)


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打ち合わせのテーブルが作業台に! いきなり絵本完成!? と思いきや・・・。
(撮影/宮津かなえ)


しかしながらやっぱり、あかちゃんになりきって絵本をつくるには、少し時間が必要でした。
宿題として持ち帰ったしりあがりさん。その後考えることおよそ1年・・・。
着地点を求めて絵本はさまよいました。もう、「せん」は無理かも・・・そんな気さえしてきた頃、しりあがりさんのラフスケッチを見た谷川さんから、パウル・クレーのポストカードが。細い線で描かれたその絵は、なるほど不思議な魅力がありました。・・・やっぱり「せん」でがんばることに。

「せん」=「めん(麺)」というアイデアがひらめいてからは、祖父江さんの事務所で作画の日々。弥次さん喜多さんなど、ご自身のキャラクターはサササーッとものの数秒で描き上げてしまうしりあがりさんですが、このシンプルな線は、意外に難しい! 祖父江さんの「これ!」というOKが出るまで、ひたすら線を描き続けたのでした・・・。



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コズフィッシュ(祖父江さんの事務所)で、しりあがりさん作画中。


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しりあがりさん原画です。こうして「ぼく」と「おそば」別々に描かれたものを組み合わせました。


そうしてようやく完成した絵に、谷川さんが「おそばおばけ」のことばをつけてくれました。うひゃー、「そばばばーん!」だって……! 

「読んだひとはきっと、一日でつくったんじゃないかと思うよね」と言い合いながら、手塩にかけて、手間ひまかけてできあがった絵本です。でも、そんな苦労はみじんも感じさせないこのナンセンス&ユーモアが、すばらしいではありませんか??
読者の方からは、「一度読んだときから子どものアンコールが出た」などうれしいお便りが届いています。
(文/クレヨンハウス編集部 吉原美穂)


☆完成した絵本がこちら!

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おそばおばけ
谷川俊太郎・文 しりあがり寿・絵 クレヨンハウス刊
※内容詳細はこちらから>>>

谷川俊太郎 
詩人。21歳のとき、第一詩集『二十億光年の孤独』を刊行以来、絵本、子どもの本、作詞、シナリオ、翻訳など、幅広く活躍。著作に『谷川俊太郎詩集』(思潮社)、『みみをすます』『わたし』『ことばあそびうた』(以上、福音館書店)、翻訳に『マザーグースのうた』(草思社)、『スイミー』(好学社)など。さまざまな画家、アーティストとの共作「あかちゃんから絵本」シリーズ(クレヨンハウス)は、今作が9巻目。

しりあがり寿
美術大学を卒業後、キリンビール株式会社に入社し、パッケージデザイン、広告宣伝等を担当。1985年、『エレキな春』(白泉社)で漫画家としてデビュー。近年はエッセイ、映像、ゲーム、アートなど多方面に創作の幅を広げている。著作に『真夜中の弥次さん喜多さん』(マガジンハウス)、『地球防衛家のヒトビト』(朝日新聞社)、『ゲバラちえ子の革命的日常』(中央公論新社)、『ゲロゲロプースカ』(エンターブレイン)など。

2009年11月04日

絵本『ピヨピヨもりのゆうえんち』
工藤ノリコさんにインタビューしました!

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絵本の中せましと動き回るピヨピヨ5人きょうだいが大活躍。
一度見たら忘れられない愛くるしさ!と噂の絵本「ピヨピヨ」シリーズ

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待望の第3弾ピヨピヨもりのゆうえんちの発売を記念して、作者の工藤ノリコさんにいくつか質問をさせて頂きました!ピヨピヨ一家の世界に、すでにはまっている方にも、今気になり始めている方にも、その魅力をより深くお伝えすべくご紹介していきます。


■ テーマは遊び!                                              

【質問1】最新刊『ピヨピヨもりのゆうえんち』のテーマを教えて頂けますか?

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ピヨピヨもりのゆうえんち』 工藤ノリコ・作 佼成出版社

「森の中の遊園地でみんなに楽しく遊んでもらえたら、と思って描きました。」


工藤さんがおっしゃる通り、この絵本の中ではピヨピヨひよこ達5匹はもちろん、登場する全ての子ども達はとにかくあちらでもこちらでも遊んでいます。まさに子ども達にとっての「至福の瞬間」がつまっている様です。


【質問2】この作品を描かれている時、工藤ノリコさんご自身の子どもの頃の記憶が根底にあったのでしょうか?


「記憶のイメージと、浮かんでくるイメージと、半々な気がします。
この『森のゆうえんち』は、子どもの頃に連れて行ってもらった 「こどもの国」とか「アスレチック公園」など自然の中で体で遊ぶだけの場所で 本当に楽しく遊んだので、ピヨピヨたちもきっと楽しいだろうと思って 連れて行きました。 本格的な遊園地で大がかりな乗り物にのるのも楽しいですが、 身ひとつで走り回って遊ぶのが、何より楽しいと思うので。」


【質問3】描いていて、特にここが「お気に入り」という場面はありましたでしょうか?


「巨大な木でみんなが遊んでいるシーン、みんな楽しそうで描いてて楽しかったです。 」


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↑夢中になって遊んでいる様子を見て、子ども達は自分の事の様に楽しくなり、大人はそんな顔を見て幸せな気分になってしまうのでしょうね。


■ 個性的なキャラクター                                          

広い広い「もりのゆうえんち」。ピヨピヨ一家はあちこち動き回りますが、同時に回りにはたくさんの家族がそれぞれの休日を楽しんでいます。それが一度気になり始めたら目を離せなくなってしまうのです。家族構成、性格、お弁当の中身など・・・登場する家族の数だけ繰り返し楽しめるほど!そして、実はこの脇役家族達はシリーズを通して登場しているんです。ブタさん一家、ライオンさん一家、クマさん一家、ゴリラさん一家などなどなど。
このように、工藤ノリコさんが愛情を持って描き出される登場人物やその表情はとても個性的!
キャラクターについてもいくつか質問してみました。


【質問4】個性的でインパクトの強いキャラクター、でもそれが実在の子ども達に重なって見えてくるのが不思議(例えば息子)。ひょうひょうとしているようでいて、でも好奇心に満ちあふれていて、好きなものにはまっしぐら!登場人物にはモデルがいたりするのでしょうか?


「いるような、いないような・・・。」


【質問5】「ピヨピヨ」シリーズの中で、特に工藤さんがお気に入りの一家というのはいるんでしょうか?


「どの家族も大好きです。」


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↑個人的にはカワウソ一家が気になって仕方がないのです・・・。(『ピヨピヨスーパーマーケット』より)


【質問6】「ピヨピヨ」一家のチャームポイントはどんなところ?


「お母さんがのんきなところでしょうか。」

だからピヨピヨ一家はいつも平和でハッピーな雰囲気にあふれているのかも?


■ 絵本作家工藤ノリコさんについて。                             

絵本作家工藤ノリコさんについても少しお伺いしました。

【質問7】 絵本作家になられて良かったな、楽しいな、と思う事を教えて頂けますでしょうか?


「思い浮かんだイメージを、読者の皆さんと共有できることが嬉しいです。 」

【質問8】 こんな絵本がつくっていきたい!というのがございましたら教えて頂けますでしょうか?


「文章だけのお話を書き、挿絵も少しつけてひとつの作品に仕上げてみたいです。」


【質問9】絵本ナビ 読者の方へ向けてメッセージをお願いします!

「絵本をひらいて、楽しい時間を過ごしてもらえたら、とても嬉しいです。」


■ 最後に・・・                                                  

最後に『ピヨピヨもりのゆうえんち』を皆さんにどんな風に楽しんでもらいたいか、素敵なイラストとともに直筆メッセージで描いてくださいました!

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工藤ノリコさん、ありがとうございました!
やっぱり可愛いピヨピヨ。すっかり工藤ノリコさんのペースにはまってきています。

そんな私にとって、そしてピヨピヨファンにとって嬉しいお知らせがあります。
今回の特集企画を記念して、ピヨピヨオリジナルグッズ絵本ナビ限定商品として販売できることになりました!

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↑ピヨピヨひよこぬいぐるみ。絵本からそのまま飛び出してきたような表情がたまりません!

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↑やっぱりピヨピヨは5匹じゃなくちゃ、という方にはお得な5個セットもあります!

購入は絵本ナビShopページからどうぞ>>>


工藤ノリコさんの絵本の世界をもっと覗いてみたくなった方は・・・

工藤ノリコさん作品紹介ページはこちらから>>>
工藤ノリコさん公式HPはこちらから>>>

2009年10月27日

絵本『てんごくのおとうちゃん』
長谷川義史さんにインタビューしました!

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パワフルでユーモアあふれる絵本の数々で、大人気の絵本作家長谷川義史さん。
そんな長谷川さんが、ご自身の「お父さん」をテーマにして描かれたのが今回ピックアップする作品『てんごくのおとうちゃん』。

この度絵本ナビでは、長谷川義史さんへのインタビューが実現しました!講談社創業100周年記念出版の絵本の一冊として制作されたこの作品、どんな想いが込められているのでしょうか。


「はいけい、てんごくのおとうちゃん、げんきにしていますか・・・。」
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『てんごくのおとうちゃん』 長谷川義史・作 講談社
※内容詳細・みどころはこちら>>>

作品の制作の他に、講演会やイベントなどでも全国をまわられている長谷川さん。その合間の貴重なお時間を頂いてのインタビュー、少し緊張しながらの雰囲気で始まりましたが、この作品について、またお父様との大切な思い出について、一つ一つのエピソードをとっても丁寧に語ってくださいました。



■ ずっとお父さんの絵本をかきたかった・・・                                                   

―― 「講談社創業100周年記念出版書き下ろし100冊」の1冊として制作されたこの作品。依頼された時はどう思われましか?

「100周年!・・・すごいなぁ。そんなんやらしていただいていいの?」
最初はそう思われたという長谷川さん。

「どんなんしようかと考えてね。僕の作品には面白いやつ、アホみたいなやつが多いでしょ?それからしっとり系(『おへそのあな』など)。A面B面みたいなもんです。それで担当編集者にどっちでいきましょうかと聞いてみたら、今回はしっとり系がいいかなと言われて。そこからしばらくして僕が『お父さんのことを描きたい』と言ったんです。」


―― 様々な題材がある中、なぜ「お父さんのことが描きたい」と思われたのでしょうか?

「ずっと、お父さんの本を描かなきゃと思ってたんです。」


―― それはいつ頃からですか?

「一番最初の絵本『おじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃん』を作った時はそんなこと思ってなくて。その時はただ絵本を作ってみたかった、自分の絵が全部ページに載っている本を作ってみたかったという想いが強くてね。

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おじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃん
長谷川善史・作 BL出版刊

でも、作った後しばらくすると、読んだ人達から反応が返ってきたんです。そんな事思いもよらなかったんで『絵本って素晴らしいなぁ』と思って。それで絵本の仕事をやり始めたんです。そうして何冊か描いているうちに、お父さんのことを描かなあかんなぁ・・・と思い始めたんですよね。

『てんごくのおとうちゃん』というのは本当の話で、実際僕が小さい時に父が亡くなってるんです。亡くなって随分経って、こんな人(絵本の中のお父さんを指差されて)もう誰も知らないんですよ。身内だって親戚だって亡くなっていくし、こんな人の事をもう誰も知らない。でも、自分にも子どもが出来て、絵本を描き始めて、何かここ(絵本)に描いとけばこの形で残るやん、と思って。誰も知らないんですけど、ここに登場させてあげたらこの人ここにいるじゃないですか。せっかくそれを表現することができる仕事してるんやから、いつかお父さんという切り口で描きたいなぁと思っていたんです。

ちょうど講談社から話があって、こっちとしてはいいタイミングだなぁと思って『お父さんの話を描いてもいいですか?』と提案したんです。」

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―― 普段描かれる時の絵本の取り組み方とは、違う感情が湧いてきたりしましたか?

「違いました。絵本を描くにあたって、絶対にやらないかん使命みたいなものを感じていたので、この作品描いたらもうええんちゃうか、後はもう子ども達が喜ぶようなものを描いたらいいなぁ、みたいに思った。時間もだいぶもらっていたしね。」



■ 『てんごくのおとうちゃん』ができるまで                                 

―― そんな思い入れのある本作品。一つ一つが本当に大事なエピソードなんだろうな、という事がすごく伝わってきます。お父さんの話でいくと決まってからは、内容はすんなり決まっていったのでしょうか?

「お父さんの話で行こうと制作が始まって。最初はこの中の一個のエピソードを中心に話を作り始めていたんです。飛行機のショーを見に行ってホットドッグを食べるくだりがあるんですけどね。それで一個の話を描いてたんです。『ホットドッグ』と仮の題をつけてね。」

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▲完成版にもエピソードの一つとして描かれています。

「その日の出来事を思い出して一冊にまとめて。9割方できていたんですけど、なんかしっくりこない。もうちょっとで出来そうだけど、なんか違うなぁって。
お父ちゃんが飛行機のショーを見に行こう、って言うんです。お母ちゃんは興味を示さないから、ぼくとおとうちゃんとねえちゃんの3人で行って。お母ちゃんなら絶対買ってくれないホットドッグを買ってくれて『やっぱりお父ちゃんってすごいなぁ』と思うんやけど・・・。家に帰ってきて、お母ちゃんはご飯作って待ってるやんか。ホットドッグを食べてきた事なんて知らんとご飯作ってんねん、という絵を最後に絶対入れたいなぁと思っていて。
そんなら、結局お母ちゃんもっていくねん。最後に。(一同笑い)
お父ちゃん、色々やったのに結局最後に母ちゃん(おいしいとこ)持ってくでしょ。

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―― お母ちゃんの絵本になっちゃう!?(笑)

「困った困った、えらいこっちゃえらいこっちゃ、仕事場の中をウロウロと歩いていたら・・・。
『てんごくのおとうちゃん』というタイトルがぴゅーってね、降りてきてん。急に。
天国のお父ちゃんに向けて、というストレートでシンプルなテーマが見えてきて、そうかそうか、これで描けばいいんや!と思って。
そこからすぐに、メモ帳みたいな紙に覚えているエピソードを全部書き始めたんです。お父ちゃんの事でぼく覚えてるエピソードって少ないんですよ。自分で覚えていることをワーっと書き出していったら、30分位で15枚ほどすぐに書けたんです。
それを、この話は先、これは後に持っていこう、これは亡くなる前の話、これは亡くなった後の話・・・順番を決めたり入れ替えたりして、すぐ出来たんです。それが出来上がった瞬間。そんな風にして作ったんです。」



■ 極めて私的な絵本                                             

―― この作品は「お父さんの死」というストレートなテーマがまずあるんですが、例えば私の息子(5歳)は普通に絵本として楽しんでいるんです。その中で「どうしてお父ちゃんは天国にいるの?」「どうして天国にいるはずなのに会えるの?」といった風に自然に質問が来て。子どもって構えるわけでもなく、そうやって目の前の事実を自然に受け止めていくんだなあと感じたんですね。長谷川さんは、実際この作品を描かれている時に、小さい子が読む、子どもが読む、そういう事は想定されていましたか?

「していないです。誰が読むとかは全然考えてなかったです。かえって講談社の人には『こんな個人的なものを出してもええんでしょうか?』と聞いたくらいです。」


―― 絵本を通して読み手に何か伝えたい、という感じではなかったのでしょうか?

「ただ単に父親をここに描いときたい、というのが大きな一つ。反対に、すごい人に言いたいなぁというのがもう一つ大きくあって。

この絵本ってね。人前で読むと自分と重なって泣いてしまう人とかいるんだけど、僕はあんまり悲しく捉えてほしくないと思ってるんです。できるだけ前向きに伝わりたいと。

僕自身、まわりの大人の人や近所のおばちゃんによく『かわいそうにかわいそうに』って言われて、それがすごく嫌やってん。小さかったからだと思うんだけど、たいしてそんなに悲しいこと、というような感覚がなくて。『僕より、死んだ人のがかわいそうやん』というのがすごいあって。それは今もずっと。『死んじゃったらあかんねんで、生きていることがいいんや。生きたいと思っているのに運命で死んじゃう事もあるんだから、生きてるって事ははほんまにありがたいことやねんで。』もしこの絵本で伝えたいとしたら、こういうこと!
死んでかわいそうやなという本じゃなくて、お父ちゃんは死んでしまうんだけれど生きているのがええんやで、というのを結果的に教えてもろているという本。悲しいと言うよりも、子どもはその状況になれば、そんなもんやなって元気に思って生きていくやん。そうやと思う。」


―― 絵本の中の「ぼく」も、いつもお父さんの存在を感じている様子がとても伝わってきます。実際に経験をされている御本人の言葉からは、とても力強いものを受け取ります。子どもにはそういう力があるんだという事が伝われば、肩の力が抜けるお母さん方もきっといるのではないでしょうか。

「別にそんなもんやなと思ってやってきたからね。」



■ 家族って切ない                                               

――とても私的、個人的な内容なのですが、エピソードや描写がリアルであればあるほど自分の中にも共通する切なさというものが伝わってくるような気がします。でもそれは、悲しくて切ない、というのとちょっと違う。自分の親のことを思い返したり、自分の子どもの事を想うとなぜか泣けてきたり、そういう感覚と近いのかもしれません。

「そう、家族って切ないねん。この絵もね、実際家にこんな写真があんねん。

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▲裏表紙の絵を見ながら・・・。
 
これは確か動物園に行った時の記念写真だったと思うんやけど、ただ動物園に行っているだけなのに背広とか白いブラウスとか着飾って。しょうもないことなのに、大変な事みたいにしている。自分もそこに参加しているんやけど、この人たちを客観的に見たら、なんかね。それこそ、ようわからんちっこい幸せみたいなもんですよ、これ。それを一生懸命やっている、そういうのが切ないねんな。
今、親になってみると自分もそういう切ない事をしているんだろうなあと思うこともあるし。」


―― 家族って切ないという捉え方もあるんだなぁとしっくりきました。そういう家族への想いみたいなものが全ての作品を通して根底に流れている気がします。

「そんなことないんですけどね(笑)。」




■ 小さい頃から・・・                                             

―― 他の絵本でもそうですけど、長谷川さんの作品というのは、登場人物の表情や風景など本当にしっかり描かれています。『てんごくのおとうちゃん』では当時の時代の雰囲気まで蘇ってくるようで。普段からよく観察とかされているんでしょうか?

「観察は好きなのかもしれない。やらしい人間やねん(笑)。
子どもの頃からそうだったね。あの人こんなんやで、あそこでこんなんあったよとか。例えば先生の絵を描いて、それを誰かに見せて誰かが喜ぶという、そういうのが好きで。自分で絵を描いてのめりこんでいくというより、描いたやつを人に見せて反応が返ってくるのが好き。今やってることと同じ様な事を、小さい頃からやっていたんやね。」

―― お父さんの記憶が鮮明なのはそのせい?

「でも本当にこのくらいしか覚えてないんですよ。」


―― その時に感じた感覚とか、見ていた風景とかすごく伝わってきます。

「やらしい子やったんかな・・・。詳しくは描いていないけど、お葬式の前後の事ってすごい覚えてんねん。思ったこと、考えたこと、周りの人の様子とかも。とんでもないことが起こっているという感覚はあったけど、わりと冷静で。そんな事を思い出します。僕だけじゃなくて、一年生くらいの子って、そんな風にすごいいっぱい考えてるんやと思う。」


―― ある日おとうちゃんとふと再会するシーンがありますが、実際にも?

「あれも本当にあったこと。身内にも誰にも言ってなかったエピソード(本邦初公開だったそうで!)。急に知らんおっちゃんに言われてん、『ぼく、だいじょうぶか?』って。一瞬にしてすぐ思ってん、『あ、お父ちゃんや』と。全然知らん、関係ないおっさんやろうけども、なんかそう思ったことをよく覚えてるんです。」

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―― 絵本を作っているうちに子どもの頃の記憶が鮮明になっていく、そういう事ってありますか?

「描く時は、思い出して鮮明になっていったりする